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バナナに文章が...?フェアトレードを呼びかけるユニークなPR 【PR研究所016】

 カナダのスーパーに突如、文章が刻印されたバナナが販売されました。「Organic does not always mean fair trade.(オーガニック食品はフェアトレードとは限らない。)」などバナナの皮にさまざまな文章が書かれています。

 これはクリエイティブエージェンシーRethinkが手掛けたキャンペーンで、バナナ業界の"闇"を告白して、フェアトレードを推奨しようというものです。Stamp out Unfair Bananasと題されました。

 「Many banana workers don't earn a living wage.(多くのバナナ農園で働く人は、最低限の生活賃金も稼げていない。)」などといったフェアトレードに直接関係することから、女性へのハラスメントや労働環境の厳しさなどさまざまな業界の"闇"も告白されています。

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 安く作って安く売るという価格戦争が、このようにバナナ農園の労働環境に負担をかけてしまっています。このStamp out Unfair Bananasは、「安く!」とはまた異なる価値を創出しようとしている意図がありました。

 PRの事例として特に注目すべきは1点あります。
 それは、いつものバナナに+αすることで手軽に問題提起ができているということです。バナナにスタンプで文章を刻印するのはとても簡単で、取り組みやすいものです。手軽にできるということは、キャンペーンの広がりやすさにも直結しています。

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