見出し画像

オバマ前大統領の2019年夏のおすすめ本をチェックしてみた

バラク・オバマ前大統領がFacebookで公開した読書リスト。ちょっと見づらい形式だったので、リストにしてみました。さてさて、どこまで邦訳が出ているか…

●トニ・モリスンの作品群

先日逝去が伝えられたばかりの、トニ・モリスンが冒頭に紹介されています。「再読を!」と薦めているあたりから作品への強い愛情を感じました。

紹介されているのは代表作のいくつか。既刊なれど入手が難しそうです。

『The Nickel Boys』

読み込むのが難しいが、必読。とおすすめしているのがこちら。

『Exhalation: Stories』

テッド・チャンの新作。人間とは何かを考えさせられる最高のSFと絶賛。

『ウルフ・ホール』

ようやく邦訳済の本が。邦訳は2011年でしたが、当時忙しかったのでようやく読んだそうで。

『女のいない男たち』村上春樹

村上春樹もお気に入りのようですね。そもそも村上作品ってどこまで英訳されているんでしょう?

『American Spy: a Cold War spy thriller like you've never read before』

家族の絆, 愛, そして国の絆を含んだ物語。と。冷戦期間中の実際の女性スパイを描いた作品

『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること』

こちらも少し前の本。ですが、まだまだ読んで考え、議論すべきテーマと薦めています。

『ラボ・ガール 植物と研究を愛した女性科学者の物語』

著者のヤーレンは『Time』誌の「年最も影響を与えた100人(パイオニア部門)」に選ばれているそうで、もっともっと注目を集めても良いのでは。男性中心の研究の世界で理想のラボを作り上げていくノンフィクションとのこと。育児・出産など働く女性に共通するテーマも多いので多くの人の心に響きそうです。

『Inland』

発売直後なので、何も言わない。と、でも新作を待ち望んでいた人たちをがっかりさせることはない!とおっしゃってますね。テア・オブレヒトが気になる方には『タイガーズ・ワイフ』が取り急ぎおすすめ。

『How to Read the Air』

こちらも2011年発行の本。ただ残念ながら未邦訳です。アメリカの移民の物語、その複雑さも理解できる、とおすすめされています。

『Maid: Hard Work, Low Pay, and a Mother's Will to Survive』

シングルマザーの個人的な体験を描いた作品。多くの家庭を渡り歩くことで見えてきたアメリカ格差社会について考えるものだそう。

いずれも、マイノリティの苦悩や努力を描いたものが多く、小説を通じて世の中について考えているという姿が見えてきます。邦訳されているものが少ないのが残念ですが、洋書でも注目しておいたほうがいいリストでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?