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7月の店頭はオリンピックの反動?コロナ禍による巣ごもりの復活?

日販から7月の店頭売上前年比調査が発表されました。

プレスリリースより

https://www.nippan.co.jp/wp-content/uploads/2022/08/pos_20220804.pdf

昨年、21年は7月23日から東京オリンピックが開催された時期となります。出版業界はワールドカップやオリンピックといった大きなスポーツイベントが開催されると、店頭の数字が落ちる傾向にあります。こういった反動や7月からのコロナ感染者急増もあって、数字的には少し復調という状況のようです。

コミックスは『SPY×FAMILY』のまとめ買いが続いているものの、巻数の少なさもあって昨年大ブレイクしていた『東京卍リベンジャーズ』に及ばず…といった感じです。

過去の発表数字の推移をまとめてみました。

毎年7月の店頭売上前年比推移

18年を100とした数字に置き換えてみてみます。(対象店舗数なども違うのであくまで参考まで)

18年を100とした数字の動き

ほんのひきだしに18年7月動向について書いた記事が掲載されていますので、その当時の数字もご参考にどうぞ。
書籍のジャンル別に細かくみてみると下記のような状況になります。

18年を100としたときの書籍ジャンル別動向

総記、実用、文庫の落ち込みが顕著であることがわかります。
18年と22年の売上構成比を見てみると、雑誌は28.0→24.2と△3.8P減少しています。雑誌に関しては休刊が多い事もあり点数との関係性なども見ていきたいところです。
書籍は45.8→46.0と0.2P上昇していますが、多くが児童書(+1.0P)の影響によるもの。文庫は10.2→8.8と大きく下がったほか、実用書も6.6→5.4とシェアを落としています。
伸びが顕著なコミックは23.8→27.4と大きな伸びを示しました。

文庫もそうですが、書店店頭で例年実施してきたフェアについてはサイズや実施時期についても大きな棚卸しが必要になりそうです。

8月はスタートからジャンプコミックスの大物新刊が発売され店頭が賑わっています。夏休み時期の店頭の盛り上がりを期待しています。

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