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ため息俳句番外#33 「PERFECT DAYS」・「ホトトギス」・蛇のことなど・・・あれこれ。

〇 ヴィム・ヴェンダース監督が自作の「PERFECT DAYS」について、多くのことを語っている、それがYouTubeにあって、ぼんくらな観客にすぎない自分が薄々感じた、いくつかの場面での違和感、さらに違和感から生ずる疑問、それらが監督自身には想定内のことであり、問題意識であり、監督自身の迷いである、そう率直に語っている。つまり、自分のような観客の存在もきちんと意識にあげている。そのインタビューはとても深いものだ。あんな風に自作について語ることが出来るとは、驚きだ。

〇 国会図書館デジタルコレクションをあちらこちらと覗きながら、暇つぶしするのは、楽しい。
 このところ「ホトトギス」と「層雲」のバックナンバーを拾い読みしている。大体は「ホトトギス」であるが、勿論創刊1号から読むことが出来る。子規のお言葉を「ホトトギス」の誌面で読むと、まったく時代は異なるのだが、何か親しみを増す。当時の熱い空気も感じ取れる。俳句好きな人で、読んだことがなかったら、お薦めだ。

 
〇 今日はとても気持ち良い天気であったので、自転車ですこし走ってみた。目的地はいつもの公園だが、寄り道をしながら走った。2時間程ではあるが。
 それでも、「犬も歩けば棒にあたる」と云うではなか、別に災難でも幸運でもなかったが、家に籠っていては見られないものに出会える。
 先ず、小さな蛇が出現した。進行方向から老年カップルが向かってくる。すると、婦人のほうがなにやら悲鳴上げて、飛びのいた。男性はニヤニヤ笑っている。婦人は、「動いてる、怖いよネ」と、自分とすれ違いざまに言葉をかけてきた。
 すぐにピンときた。自分もそいつは大の苦手、飛びあがって逃げ出す気持ちはよくわかる。

 このピンボケでも、大体はお判りになると思う。
 蛇。
 へー、こんな季節に姿を見せるとは。最近冬眠しない熊の脅威が報道されているが、冬眠しない蛇もいるのか。それとも立春で、蛇も目覚めるのか。
 もし先の婦人とすれ違わなかったら、多分自分が飛び上がっていたはずだ。そういえば、蛇と棒、見た目は似てないこともない。

〇 出会った鳥。春だな。

コガモ
ジョウビタキ
ツグミ
コゲラ
シジュウガラ

〇 読んでいるもの。ハルノ宵子「隆明だもの」。おもしろい。
 自分の本棚を著者別に整理したとすると「隆明」さんの著作が一番多いよな気がする。その「隆明」さんもやっぱり老いて行った。なんだか、ちょっと安心する。