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パパは愛する子どもたちに会いたいから女になったのよ💗『ミセス・ダウト』 

《乱れ撃ちシネnote vol.146》


鑑賞日:2023年9月13日 Disney+

【Introduction】
このところ韓国作品続きなのでちょっと一息してアメリカ映画を。
23.09.13(14) ☆☆☆ 『ミセス・ダウト』 クリス・コロンバス監督 1993年アメリカ
ロビン・ウィリアムスが主役のコメディーで大笑いした。
ロビン・ウィリアムスの名前を鮮明に焼きつけられたのは『グッドモーニング・ベトナム』(1987)だ。

1965年、拡大の一途をたどり泥沼化したベトナム戦争のさなかに空軍兵クロンナウア上等兵が兵士の士気高揚のためにサイゴン(現・ホーチミン市)の「米軍ベトナム放送」にDJとして送り込まれた。
現地に着き翌朝6時の放送でクロンナウアは軍部が用意した選曲を無視してマイクに向かっていきなり大声で叫んだ「グーッドモーニン、 ヴィエトナーム!」

武器を手放しマイクを握りしめたクロンナウアのハイテンションな機関銃トークとロックを鳴り響かせる型破りな放送に上官たちは苦々しく思うが兵士たちは大喜び。
兵士達を笑いとロックで癒す5か月間を描いた異色のヴェトナム戦争映画だ。

この作品は2018年7月18日に79歳で死去したエイドリアン・クロンナウアが1965年から66年まで放送した番組「Dawn Buster」をモデルにして制作された。
主演のロビン・ウィリアムズはアカデミー主演男優賞とゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ賞を受賞
過激な戦闘シーンを描いた反戦映画ではなく、戦争のむなしさや硬直化したアメリカ軍の情報操作、ベトナム人に対する人種差別、女性蔑視、世界の警察を気取って他国の戦争に首を突っ込み自国の価値観を押し売りするお節介なアメリカを笑いに包んで批判した作品。

ということですが本日のお題はそのロビン・ウィリアムス主演の抱腹絶倒コメディ『ミセス・ダウト』。

【物語の概要】
ダニエル・ヒラード(ロビン・ウィリアムス)はサンフランシスコに住んでいる声優。3人の子どもを溺愛する子煩悩な父親だが失業して収入がない。
やり手デザイナーで家計を担っている妻のミランダは仕事に忙殺され疲れきって帰宅しても子ども達と遊んでいる夫や自分だけが仕事に家事に追われていることにストレスを感じていた。

長男のクリスの誕生日。ミランダの留守中に子どもたちを呼んで自宅でパーティを開いて大騒ぎしているダニエルの姿に堪忍袋の緒が切れたミランダは離婚の意思を告げる。
養育権を奪われた無職のダニエルは、週一度しか大好きな子どもたちに会えなくなってしまった。

ミランダが家政婦を探していることを知ったダニエルはメイクアップ・アーティストの兄に頼んでイギリス人の老家政婦ミセス・ダウトファイアに変身する。
見事に女装したダニエルは抜群の演技力と声色でミランダを騙し、日中は家政婦として毎日自宅に通い最愛の子供たちの面倒をみて暮らせるようになった。
今まで何一つ家事の出來なかったダニエルが老家政婦として大奮闘する毎日が始まったのだが・・・。

【Trivia & Topics】
*原作。
イギリスの作家アン・ファインがヤング・アダルト向けに書いた1987年の小説「マダム・ダウトファイア」

*ロビン・ウィリアムス。
3年間ジュリアード音楽院の演劇科を経てスタンダップ・コメディアンとして活躍した。
1978年から1982年にかけて放送されたTVシリーズ「モーク&ミンディ」に主演して名前を売ったウィリアムスはドラッグとアルコールに溺れ2006年にリハビリテーション施設に入る。

1980年にロバート・アルトマン監督の『ポパイ』で映画デビュー、『ガーブの世界』(1982)、『ハドソン河のモスコー』(1984)、『クラブ・パラダイス』(1986)などに出演し、『グッドモーニング、ベトナム』(1987)でアカデミー主演男優賞 ノミネート、英国アカデミー賞 主演男優賞 ノミネート、ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を 受賞。

その後も、全寮制の学校で詩や人生のすばらしさを教える教師キーリングと彼に魅了されだ学生たちを描いた『いまを生きる』(1989)、

30年間半昏睡状態にあった男が試験的な新薬によって奇跡的な目覚めを起こすロバート・デ・ニーロとの共演作『レナードの朝』(1990)、

元人気DJとホームレスの出会いが互いの人生を変えていく様子を描くジェフブリッジスとの共演作『フィッシャー・キング』(1991)、

過去のトラウマから心を開くことができず非行に走る天才青年と心理学者の交流を描いたマット・ディモンとの共演作『グッド・ウィル・ハンティング』(1997)、

ユーモアが治療には一番効き目があると信じる医者がとにかく患者を笑わせようと努力する実話に基づいたストーリー。
『パッチ・アダムス トゥル−・ストーリー』(1998)

シリアス・ドラマからコメディーまで多くの作品で多彩な声色とアドリブで魅了するアメリカの産んだ最高のコメディアンの一人ロビン・ウィリアムス。2014年8月11日63歳に自死。
『ミセス・ダウト』もロビン・ウイリアムスの芸達者ぶりを大笑いしながら楽しめる作品です。

*変身。
マスクで顔を覆いダニエルがミセスダウトに変身するメイクには4時間近くかかりました。

*映画に残されたロビン・ウィリアムズのアドリブランキングTOP10。

【鑑賞ガイド】
😁😁😁
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😁😁😁😁😁:見事な作品。
😄😄😄😄:お勧めです。
😀😀😀:楽しめます。
😔😔:苦手です。
🥵:途中下車。
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【巷のうわさ】
Filmarks:☆☆☆☆(3.8)

Amazon:☆☆☆☆★





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