見出し画像

大企業の脱税を追い詰める主人公は父親殺しの真犯人を💗「トレーサー」 

《乱れ撃ちシネnote vol.167》

「トレーサー」全16話 イ・スンヨン監督 2022年韓国

鑑賞日:2024年1月8日 U-next

【Introduction】
《乱れ撃ちシネnote.161》で紹介した「ミセン-未生-」は、

ラブ・ロマンスや復讐もの、歴史ものや警察や検察の腐敗を描く作品の多い韓国ドラマにしては珍しく一人の若者の会社での成長物語を装った企業ドラマ。
物語の展開やシャープな演出で楽しめたこのドラマは主人公チャングレ(イム・シワン)の朴訥さと百戦錬磨の上司オ・サンシクを演じた演技派イ・ソンミンとのコンビネーションが見事だった。
ということでイム・シワンの作品を観ることにした。
24.01.08(03) -☆☆☆-「トレーサー」 イ・スンヨン監督 2022年 韓国 U-next
真面目なのか不真面目なのか善良なのか悪どいのかつかみみどころのない性格の主人公をイム・シワンがひょうひょうと演じて快調なテンポで語られる痛快復讐譚。
ワクワクしながら観終わりました。

【物語の概要】
大企業の不正な金を専門に管理するやり手の会計士として大成功していたファン・ドンジュ(イム・シワン)。
ある日、そのすべてを投げ売って国税庁公務員面接に志願した。
庁内の“ゴミ置き場”と陰口をたたかれる租税5局を率いてチーム長になったドンジュは周囲の忠告など全くきかず破天荒なやり方で脱税者たちに敢然と立ち向かっていく。
当初はドンジュの八方破れな捜査方法にあきれて反発を感じていた部下や上司もドンジュの手腕にひかれて協力を惜しまないようになる。
ドンジュが目指していたのは彼の父親を殺した相手を探し追い詰めることだった・・・。

【Trivia & Topics】
✥魅力的なイム・シワン。
物事に動じることなくあっけらかんとした性格で人を煙に巻きながら犯人探しにまっしぐらなドンジュに引っ張られて一気に観てしまいました。
最初に登場したときは地味だった部下のヘヨンがドンジュをアシストするようになってからどんどん魅力的な女性に変化していきます。
ヘヨンを演じたコ・アソン『グエムル-漢江の怪物-』に出演していた名子役だったことを後から知りました。

そしてまた、
「梨泰院クラス」で心優しき父さんの印象が強かったソン・ヒョンジュが頭脳明晰で常に冷静さを失わずに一歩先を見つめて租税局長から中央地方国税庁長狙う野心家ぶりにも驚きました。

脚本、演出、役者、みごとにバランスのとれたエンタテイメント作品でした。

【鑑賞ガイド】
😁😁😁
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
😁😁😁😁😁:見事な作品。
😄😄😄😄:お勧めです。
😀😀😀:楽しめます。
😔😔:苦手です。
🥵:途中下車。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【巷のうわさ】
Filmarks:☆☆☆☆★(4.1)

U-next:☆☆☆☆



電子書籍「きっかけ屋アナーキー伝」を販売しています。

昭和から平成にかけての企画屋ならぬきっかけ屋の仕事史です。
映画、本、音楽に興味のある方はぜひご一読ください
Kindle Unlimitedでもお読み頂けます👇


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?