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自分を生きるためには、自己"理解"じゃなくてハッと心が動くような"体験"が必要。

突然ですが、

1年前の今日、どこで、何をしていましたか?

2023年3月27日。
1年前も、わたしは多摩川で近藤瞳さんの「地球を歩くワークショップ」を主催・参加していました。

そしてきっかり1年後の2024年3月27日。
わたしはふたたび多摩川でひとみさんの「地球を生きるワークショップ」を主催しています。

《補足》地球を生きるワークショップとは
地球46億年の歴史を4.6㎞にみたて、なぞりながら歩くワークショップ。
イギリスの大学院大学シューマッハ・カレッジのプログラムDeep time walkが元となっている。
核となるテーマは「自分を生きる」。生命の誕生の歴史を振り返りながら、イマココの人生と自分という存在の奇跡を体感しながら感じられるワークショップです。

2022年11月以来、今回で4回目です。

同じ内容のワークショップをなぜそんなにも繰り返し参加するの?
すでに知っている内容を学んで楽しいの?

そんな疑問をもつ人もいるかもしれません。

でも、定期的に同じ体験をするからこその、
自分についての新しい発見や気付きがあります。

わたしが何度もひとみさんの「地球を生きるワークショップ」に参加するのは、定点観測的にいまの自分の状態知るためです。

同じ体験を定期的にすると、
"自分がどれだけ変化しているか"が体感的によくわかります。

毎日会っているパートナーの変化には気付きづらいけれど、
1年に忘年会しか会わない友人の変化は気付きやすいですよね。

それと同じように、自分のことって自分では変化に気づきづらいもの。だからこそ、半年に1度ひとみさんとの時間で、自分の変化を振り返らせてもらっています。

わたしは基本的に自分のことは自分がいちばんわからないと思っているタイプなのですが、

「え、あれがまだ1年前だったの!?信じられない!!」

と自分でも感じるくらいに、この1年間は変化がすさまじかった…。

それくらい、この1年が充実していたし、たくさんたくさん行動をして、挑戦してきました。

地球を生きるワークショップの元となったイギリスの大学院シューマッハ・カレッジに行き、
サティシュの瞑想で号泣して光に包まれる至高体験(?)をして、
帰国後100回ホムパ感謝祭と共につながりの学校を創立&お披露目して。

そこからはもう一瞬で3月も末となっている今。

去年の7月以来、ありがたいことに毎日に感動する日々を送っています。
「感動」って、受け身で感じることではなくて、自分が動くから感じられるんだってことに、行動するようになって気付きました。

それだけたくさんの場所に行ったし、色んな人に出逢ったし、いろんな挑戦もしてきたここ1年。

「なんか美月さん雰囲気変わりましたね」

と、最近まわりの人によく言われます。

それもそのはず。

2021年あたりから、人生の長いトンネルのような時期に突入しました。会社は辞めるわ、起業塾に入るも上手くいかないわ、体調は悪いわで、長いことしんどかった2年間がありました。

でもそのおかげでこれまで見て見ぬフリをしてきたトラウマ体験を癒したり、古くなった価値観を手放したりしながら、ようやく霧が晴れて、少しずつだけど「自分を生きる」を体現する日々に変化しています。

何がわたしをそんなに変えたのか?
自分を生きるためには何からはじめたらいいのか? 

今日の記事では、わたしが体験した自分を生きるまでの流れについて整理してみます。

まずは、手放すこと。生身の自分に還ること。

最初はやっぱり、「手放すこと」

振り返れば、これまで信じていた価値観を手放すことから自分を生きる人生がはじまりました。

自分がいまの自分に対してモヤモヤしたり、違和感を抱いたりしているならば、それは自分の今のやり方、考え方が少し窮屈になっているよ、というサイン。(わたしの場合は、会社を辞めたり、体調崩したり)

ヤドカリだって、自分が変化していく中でお家の貝の居心地が悪くなったら、いままで使っていた貝を手放し、新たな貝にお引越しをしますよね。


それと同じように、わたしたち人間も、いつの間にか背負っていた価値観やライフスタイルという貝のお引越しをするタイミングが人生には訪れます。

今までずっとキャリアアップすること、成長すること、向上することを追い求めてきたけれど、その方法でうまくいかないならば、成長しようとすること自体を手放してみる。

これまでは予定をたくさん入れて、チャンスの神様の前髪を掴むことで新たな機会をゲットしてきたけれど、その方法でうまくいかないならば、予定を入れることをやめてみる。外側ではなく、内側に意識を向けてみる。

わたしもそうやって、古くなった貝(=価値観)をひとつひとつ手放し、新たな貝にお引越しをしていきました。
引っ越しの渦中で、裸の自分(生身の自分)でいるフェーズは不安もあるけれど、それをも含めて価値観のお引越しをしてよかったなあと感じています。

なんだか最近うまくいかないな…と感じる方は、いま背負っている価値観が自分には窮屈になっているのかもしれません。


わたし自身は、一時期仕事をすべて手放し、7か月の何もしない期間を過ごしました。(気になる方はこちらの記事をご参照ください)

肩書、仕事を全部手放して何者でもない、まっさらな自分を経験すると、不思議なことに自分にあるもの、すでに持っていることに気づきやすくなるんですよね。

何もないということは、すべてがあるということ。

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、これは体感した人にしかわからない感覚なんだと思います。

「自分には、何もない」

根底でそう思っていたからこそ何かスキルや経験を積もうと向上心をもって躍起になっていたことに気づきました。

そして本当に何もないを経験しつくしたからこそ、
本来生まれながらにしてもっている自分の個性にふたたび出逢いなおすことができました。

それを言葉だけではなく、身をもって体感できたことがむしょくになって一番よかったことでした。

手放した先の、引っ越し先をどのように決めるのか

たとえばあなたがいま東京に住んでいて、これからは沖縄に住みたいとしましょう。東京の家に住み続けながら、同時に沖縄の家にも住むことは不可能ですよね。二拠点生活はできるかもしれないけれど、同時に同じ家に住むことはできません。今この瞬間どっちにいるか?で選べるのはひとつだけ。

人の価値観も同じことなんですよね。

いくつもの価値観を柔軟に行ったり来たりはできるけれど、いまこの瞬間という点で見た時に選べるのはひとつだけ。

例えば、「頑張る(行動する)」と「寝る(休息する)」は同時にはできません。
長期視点で考えれば休みつつ頑張ることはできますが、今この瞬間に頑張って寝るというのは、いささかおかしな話です。

自分を生きるということ、それは
「今この瞬間どんな自分を生きたいか?」の選択の連続
です。

人は、無意識のうちに自分がなんとなく心地よい、しっくりくる選択をしています。
そしてこのちいさな選択の集合体が価値観になります。

外食よりお家でご飯を食べるのが好き。
煌びやかなスイートホテルに宿泊するより、自然豊かな場所にある古民家に宿泊するほうがいい。
たくさんの人に出逢うより、少人数でも深くゆっくり対話できる時間のほうが心地よい。

などなど、こっちよりもこっちのほうが自分的には心地よい、という選択が積み重なってその人らしさ(価値観)になっていきます。

この自分が大切にする価値観を自分の心・身体・頭でわかっていないと、

「やりたいことがわからない」
「好きなことがわからない」

と自分迷子になってしまいます。

ヤドカリの例でイメージするならば、家がありすぎて定まらないヤドカリのような感じです。
本人もまだしっくりくる貝がわかっていないから、何度も何度も貝を変えて、自分の貝探しの旅をしています。

このヤドカリは周囲からみてもあやふやで、忙しそうで、いつも貝の色やカタチが違うから「あ、そういえば君だったんだね」と他者からも認識されにくい。

そうなっていくとヤドカリ本人も

「わたしにはしっくりくる個性がないんだわ…。みんなはそれぞれの自分色の貝を身に着けていてすごいなあ…」

と自分に対して自信をもてなくなります。

だからこそ、自分の価値観を意識的に選ぶことが大切です。
それは自分の人生の羅針盤となり、中心軸になります。

自分の軸となるお家はどんなお家なのか?
今の自分が居心地がよいお家は、何色なんだろう?

窓はある?屋根の色は?壁の質感は?形は?部屋はいくつ?家具のテイストは?…などなど。

自分の帰りたい場所のイメージが鮮明でないと、
自分を生きることはできません。

迷っちゃうから。他者に流されちゃうから。
いつまで経っても、「自分がこれだ!」があやふやで、そんな自分に自分自身が不安になってくる悪循環。

だからこそ、自分の価値観(中心軸)と自分自身がつながっていること。理解していることがほんとうにこの変化の時代を生き抜くには誰もが必要なことなんじゃないかとわたしは思っています。

「中心を大事にすれば、外側が定まっていく」

ちょっと話を冒頭に戻しますね。

今回4度目の参加となる「地球を生きるワークショップ」で、いまのわたしが心に響いたのがこの言葉。

「中心を大事にすれば、自然と外側が定まっていく」

ひとみさん

自分の価値観(中心軸)がなんとなくわかってきたら、今度はそれをひたすら大事にすることが大事だよな、と思います。

人生に何度か訪れる価値観のお引越しタイムでは、自分が大事にしたい価値観から大きくズレること、反対の思想を持つ人とは距離をとりつつ、なるべく自分の中心軸を大事に大事に育ててあげること。

新たにお引越ししたばかりのお家は、まだ自分が心地よいように定着していないので、ゆらゆらと揺らぎながら新しい街やお家に適応していきますよね。

見慣れない風景、人、お店、家の間取り、家具などをすこしずつ自分が心地よいように探索しながら取捨選択をしていきます。

そして、自分が自分のあたらしいお家を大切にしていると、外側の世界がそれに呼応するようになっていきます。

「今度、あそびにいっていい?」と友人からお声がかかったり、
こんな感じのテイストの家具があるといいんだけどな…と思っているとドンピシャなそれに出逢ったり。

これはわたしの実体験なのですが、「自分を生きる」と決めてから、わたしの周りには自分を生きている人たちとのつながりが増えました。

世界にたったひとりの自分をお菓子で表現したいと和菓子教室をいとなむ友人
地球にとっての循環と共生を軸に多方面で活躍する友人
生産者と消費者の境界線を透明にしたいと物語から生まれるコース料理を提供する友人
都会に深呼吸できる場所を増やそうと場づくりをする友人…。

それぞれが、自分のビジョンとつながりながら自分の役割をまっとうし、生きている仲間です。

自分の価値観を大切にしていると、まるで方位磁石のようにそれに共鳴した場所や、体験や、人とのつながりが芽生え、「こんな体験がしたかった!!!」という機会がめぐってくるようになります。

自分を生きると、世界がそれに応えてくれる

2年前にわたしが書いた詩で、こんな詩があります。

今回響いた「中心を大事にすれば、自然と外側が定まっていく」とは、この詩と同じことを伝えているんだなと気付きがありました。
自分で作詞したくせに、体感ではわかっていなかったんですよね。それがいまになって、ひとみさんの言葉と体験でようやく腑に落ちました。

結局、自分と世界はつながっていて、世界で起きることは自分にも起きているし、自分に起きていることは世界でも起きています。

つながりの学校をはじめたときもそれを実感しました。

自分とのつながりと、他者とのつながりの、その両方を大切にしたい。
唯一無二の自分を表現して生きることってこんなにも喜びに溢れてしあわせを感じるんだ!


そう思っているのはわたしだけなんじゃないか、人集まるのかな…なんて心配しながらはじめましたが、結果的に、入学してくれたメンバーはわたしと同じように自分も他者も大切にしたい、という仲間想いの優しい人たち。

人と関わるのって面倒だけれど、だけどやっぱり人が好きと、面倒くさがりながらも人と対峙し、関わることをあきらめない人たち。

「すべての人はアーティスト」という想いにも響き合って、
それぞれが表現する唯一無二の自分を大切にしようねって探究し、受け取り合える人たち。

自分に起きていることは、世界にも起きている。

だからこそ、自分という存在に深く潜り源とつながることは、
ある意味世界とつながることでもあるんですよね。

作家フレデリック・ビークナーが真の仕事、つまり天職のことをこう表現しています。

あなたの深い喜びと、この世の必要が出逢う場所

フレデリック・ビークナー

…しびれますよね。仕事の定義については色んな定義がありますが、わたしはこのビークナーの表現が一番しっくりきています。
仕事は自分を押し殺してするものではなく、その人の深い喜びとこの世のニーズが交差するいとなみなんだと。

結局は、「わたし=世界」。

すべてはつながっていて、フラクタル。
自分の内面を掘っていくと宇宙につながるように。

それが今回、体感的によくわかりました。
だから、安心して自分を生きればいい。

自分がピュアに大切にする想い、それはきっと世界につながっていくから。

自分を生きるを体現したい人へ

ここまで読んでくれてありがとうございました。
最後に、自分を生きるを体現したいと感じている方へ。

自分を生きるには、深い自己理解が必要です。
見たくない部分も含めて、これまでの人生を振り返ることもあるでしょうし、価値観のお引越しには少なからずストレスが生じます。

だからこそ、仲間を見つけてください。

同じく、お引越ししようとしているヤドカリ仲間たちを。自分を探究すること、他者や世界とのつながりを探究することは終わりなき旅です。

やればやるほどに自分を生きる人生に近づいてはいきますが、
よし、ここで終わり、というゴールがあるものでも達成するものでもありません。

波のように寄せては返す、掴めそうで掴めない、自分という存在は絶えず変化し続けるからこそ、終わりがないのです。

ただ、わたしの経験上、仲間と取り組めば道程も楽しいし、自分1人では気付かなかった景色に連れていってもらえます。

仲間が見つからない場合は、わたしも場をひらいているので、ふらっと遊びにいらしてくださいね。


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