見出し画像

移住者が地元に新しい風を吹かせていた

年末年始、久しぶりに実家に帰省した。
私の地元はかつては漁港として栄えていたが、高齢化と転出が続き、
どんどん住人が減っている。いわゆる過疎地域だ。
私が生まれた時にはすでに田舎であり、漁船は多い時の1/4以下、
活気はどこにもなかった。
私が通っていた小学校も数年前に閉校になった。

小学生の頃は地域に1つコンビニがあった。
それも店主の方が体調を崩され、中学生になるころにはなくなった。
昔は八百屋、魚屋、雑貨屋(おしゃれな雑貨屋ではなく何でも屋)、
郵便局もあったらしい。

私は大学から県外に出た。
就職も県外である。
友人も多くが県外や実家を離れている。

このまま人が減っていくんだろうなと思っていた。
新しくお店ができるということを想像したことがなかった。


「最近、カフェができたよ。」


母親から、この言葉を聞いて「え?」ということしかできなかった。
県外から移住してきた方がカフェを開いていたらしい。

頭の中が????だらけである。
なぜこんな街に移住してきたんだろう?
どうしてカフェを開いているのだろう?
生活はできるのだろうか?

誰も住まなくなっていた住居を改装しカフェにしたらしい。
カフェ以外にも仕事をしていて、カフェは赤字でも構わないらしい。
移住者が情報を発信し、また新しい移住者が増えるらしい。

そしてカフェは母親たちのたまり場になっているらしい。

多様な価値観、生き方、働き方があることは理解していたが、会社勤めをしていると身近に感じることがなかったのだと思う。
移住者の方の話を母親から聞いて、ニュースで『移住』、『新しい働き方』について知ることより、ストンと頭の中に入ってきた。

衰退するだけだと思っていた地元に新しい風が吹いているように感じた。


移住者の方の行動がなかったら、新しいたまり場はできていなかった。
地元の情報を発信する人もいなかったと思う。

新しい風を途切れさせないように、自分にできることを考えたい。
考え方がアップデートされた年末の帰省でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?