現代語訳「我身にたどる姫君」(参考文献)

 今回の「我身にたどる姫君」の現代語訳に当たり、わたしが使っている書籍をご紹介します。原文に触れてみたい人、詳しい解説を読みたい人は参考にしてみてください。(随時更新)

1)  「我が身にたどる姫君(上)(下)」(大槻修・大槻福子、笠間書院)
2)  「我身にたどる姫君物語全註解」(徳満澄雄、有精堂出版)
3)  「我身にたどる姫君(1)~(7)」(今井源衛・春秋会、桜楓社)
4)  「我身にたどる姫君―本文と校異」(平林文雄、笠間書院)
5) 「我身にたどる姫君(上)(下)」(金子武雄、古典文庫)

 一番手に入りやすいのは間違いなく1)で、今でも新本で販売されている上に原文・注解・現代語訳が一通り揃っています。
 しかし、作品の世界を深く知りたいと思う人は、できる限り他の書籍にも目を通してください。「我身にたどる姫君」は写本間の差異が比較的少ない作品ですが、文章が難解なため、研究者によって解釈が大きく異なります。

 個人的には、入手が困難で全訳も載っていませんが、注解がとても丁寧な2)を強くお勧めします。ときに解釈が分かれる「我身にたどる姫君」では、中途半端な全訳よりも断然読みやすいです。
 3)は入手がやや困難ですが一番読みやすい全訳です。1)がかなり影響を受けているため、1)と3)は互いの補完相手としてあまり向きません。(入手可能なら、1)の代わりに3)を読むのもいいと思います。)
 4)は新本でも入手可能ですが、原文のみで注解すらないため、完全に研究者向けです。(当てられた漢字に不安があるときなど、オリジナルをチェックするのには便利です)。
 5)は最も入手が困難で、しかも原文のみです。


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