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【補足.2】終わりなき旅。音源を通じた音楽との出会い方、探し方 ~伴奏者編~

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。みぞやすと申します。
本稿は、”終わりなき旅。音源を通じた音楽との出会い方、探し方”の続編です。
未読の方は、こちらをご覧いただければ幸いです。

今回は「伴奏者」に焦点をあて、筆者流の出会い方、探し方を振り返ってみました。

伴奏者音源探索の苦労

「アイルランド音楽は旋律*の音楽です。」旋律と伴奏について筆者が問うと、異口同音に言われてきました。それくらいアイルランド音楽は旋律の音楽であるという理解があり、旋律にリズム内包されており、無伴奏の演奏が成り立ち、伴奏者に着目されることは少ないです。
*メロディーのこと

そのため、伴奏者が音源を出すことは少なく、伴奏者の演奏を探すのに非常に苦労してきました。そもそも個人のホームページがない、誰かがまとめた紹介サイトもない、個人の音源がないから音源を探しても見つからない。
しかし、旋律の音楽だからこそ、伴奏をするには過去の伴奏から大いに学ぶこともあり、沢山の演奏を聴きたいという葛藤。

皆さんも苦労されたことはないでしょうか。

苦労の中で、”終わりなき旅。音源を通じた音楽との出会い方、探し方”で紹介した方法から、更に一工夫を加えることで、調べられる幅がぐっと広がりました。今回はその工夫を紹介していきます。

今回はダンスチューンの伴奏について

今回は、ダンス伴奏やセッションで奏でられるダンスチューンの伴奏を念頭において紹介しています。

ギター、アイリッシュブズーキ、バウロン、ピアノの奏者を普段よく聴くのにあたって、工夫してきた方法です。セッションで見かける楽器ですね。
ハープ奏者の伴奏にも応用が出来たら幸いです。

音源やライブでは、伴奏も様々なアプローチがなされていて、コントラバスやチェロ、ドラム、エレキギター、金管楽器、ジャンベ、ボンゴなどなど驚くアレンジや思わぬ楽器の相性感嘆することも多々あります。普段のセッションで弾かれるような楽器ではない分、アイリッシュ音楽以外を演奏する奏者が多いこともありますが、色々探してみるととても楽しいですよ。

演奏形態での伴奏の違い

好きな音源の伴奏はどのような伴奏ですか?
アイルランド伝統音楽のバンド、パブソングバンド、ケーリーバンド、トリオ、デュオ、セッション音源 etc.
演奏形態や一緒に演奏する奏者楽器によって、同じ伴奏者でも演奏のニュアンスが変わると感じています。もし好きなバンドの伴奏があれば、その伴奏者のトリオデュオの演奏を聴くと違いが面白いかもしれません。

伴奏を探すポンイント

【1】伴奏者を見つける

好きな伴奏の音源の伴走者を調べてみましょう。
伴奏者は、バンドのメンバーや、トリオのメンバーとして演奏していることもあれば、曲ごとのゲストとして演奏していることもあります。
CDを購入すればライナーノーツに記載はありますが、ネット時代に音楽配信サービスで聴く方向けに検索の方法を紹介します。

1-1.バンド名称・アーティスト名称で検索

・バンドの場合、"バンド名称+メンバー"で検索するとホームページに掲載されていることがほとんどです。バンドメンバーは時期によって変わっていることもあるので、好きな音源のリリース時期とメンバーの所属時期は確認してみてください。

Lúnasa バンドのページには現メンバーの記載しかありませんが、Wikipediaによると時期によってギタリストが変わっています

1-2.音源のジャケットや曲名を見てみる

・分かりやすい場合、ジャケットや、曲名に”feat○○”や”with○○”と音源の参加奏者の名前が記載されていることがあります。

The Boys of the Town (Paul McGlinchey)
ジャケットに”Arty McGlynn, Ryan O'Donnell, Seamus O'Kane”と記載。

THE IRON MAN (Tommy Peoples)
こちらに至ってはwith Daithi Sproule記載以外に、ジャケットに登場。

The Rights of Man (Colm Gannon)
アーティストやジャケットに表記はないですが、曲名に(Alec Finn&Johnny "Ringo" McDonagh)の記載。

*冒頭の写真はアイルランドのゴールウェイという街のパブに観にいったJohnny "Ringo" McDonaghが参加していたころのセッションです。昨年、日本で再会でき、お話しライブの演奏として聴けたのも良い思い出です。(撮ってもらった写真受け取ってないな。。。)

1-3.音源名称+楽器名で検索

・音源に情報がないときは、”好きな音源名称+伴奏楽器名(ex.guitar)”で、検索し、奏者が記載されているホームページを探してみましょう。伴奏楽器名称の検索で見当たらない場合、”flute fiddle”など参加している他楽器羅列することで、参加奏者を紹介しているホームページが見つかることがあります。

1-4.ライブ情報を探す

・それでも見つからない場合は、Web掲載情報や音源のミュージシャンのSNS等で、好きな音源のリリースツアーライブ情報や、動画配信サイト(Youtube)でのライブ演奏を探してみましょう。精度が落ち、推測になってしまいますがライブに参加している演奏者は、音源に参加していることも多いです。また違う演奏者であった場合も、好きな伴奏に近い新たな奏者違いの発見もあり、とても楽しいです。

【2】音楽配信(ストリーミング)サービスで見つける

・筆者の場合ですが音楽配信(ストリーミング)サービスで好きな伴奏者の名称で調べ、そのアーティストページで音源を見つけて聴きます。しかし、落とし穴として、ゲスト参加の場合、設定上演奏アーティストに登録されていない場合があります。

・”1-2”の通り、曲名に”feat○○”や”with○○”で記載されていることがあり、アーティストページに記載がない曲も、曲名の検索として"feat 奏者名"で調べると発見できることがあるので、更に探したい方は試してみてください。

(例)ギター、ピアノ、フルート奏者のJohn Blakeは、同名のJazzミュージシャンがアーティストページに一緒に表示され、Peter Carberry, Angelina Carberry親子とのアルバムしか表示されていません。

アルバムや参加CD表記はありませんが、トップソングを全曲確認してみるとSean MckeonやColm GannonのCDに参加していることが分かります。

更に曲名の検索でJohn Blakeで検索すると、アーティストがVarious Artist表記で見つけづらい”Gentrai”というアルバムに1曲だけLiz Kane, Yvonne Kaneと演奏する音源が見つかりました。同名で調べてYoutubeでも観つけることが出来ました。これで5カポで演奏していることが視認できますね!

【3】旋律奏者から見つける

・気になる伴奏者の名前で検索しても何も見つからないことがあります。その場合、参加音源や演奏動画で共演している旋律奏者の音源や演奏動画を調べてみましょう。調べた旋律奏者の音源や演奏動画の伴奏者の演奏をよくよく聴いたり、動画の演奏の様子を見てみると、好きな奏者や伴奏のスタイルかもしれません。

John Blakeと演奏していたSean Mckeonで検索するとLiam O’connorと3人での演奏を確認できました。Liam O’connorで更に検索すると、動画概要に記載はありませんでしたが姿とスタイルからおそらくJohn Blakeの演奏動画を発見しました。
ライブ動画が多く、テンポが落ち着いた演奏動画は中々聴けないので面白い発見です。

【4】フェスティバルやラジオ出演から探す

・アイルランド音楽祭サマースクール、ラジオ番組で演奏しているかもしれません。Youtubeなど動画配信サイトやFacebookなどのSNSでは音楽祭専用のアカウントがあったりするので、調べてみると見つかるかも。

終わりに

情報過多のネットの海の中で、狙った情報にたどり着くのは中々大変です。だからこそ好きな気持ちを持って、調べ方を工夫し、終わりなき旅に一歩踏み出すのはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。

名前が記載が無くても見つけるってストーカーみたいに見えるって?持つだけの情報網を駆使して見つけただけです。愛があればいいじゃない。
https://www.youtube.com/watch?v=z3jbUy3S-sk
*ネット特定のプロレベルは、声優がSNSにアップした家庭菜園の画像のルッコラの葉脈から、別人の夕食の採れたてサラダの画像のルッコラの葉脈の一致を検証し、同棲を見抜くそうです。

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