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寒さ対策に50万円投資したら冬キャンプが虫のいない夏キャンプになった。

こんにちは。夫婦キャンパー(♂) 【@mizoreturara】のずーと申します。

※夫婦2人での目線で記事を書いているので、ソロorファミリーキャンパー様には参考にならない可能性があることをご了承ください。

冬キャンプの洗礼

一昨年の11月、神奈川県の青根キャンプ場にて初めて冬キャンプを体験しました。

その当時はキャンプを始めて約3ヵ月。山の寒さを知らない我々は「今までも寒くなかったし、まだ11月だし大丈夫!」と謎に強気!
暖房器具は無し!寝具関連はヘリノックスのコットとスノーピークのお安いシュラフのみです。

さて意気揚々と始まった初冬キャンプ

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昼間は気温も高く、非常に快適に過ごしていたんですが夜になると一変・・・。『さ、寒い』。初めて経験する寒くて寝ることができない状態。今思い出すだけでつらいです(笑)
深夜、どうしようもなくなった我々は水くみ用に使っていたナルゲンボトルにお湯を入れ湯たんぽ代わりにすることで何とか眠れ朝を迎えることができました。

このキャンプで気づいたのは焚火では暖まることは難しいということ。もちろん暖かいことは暖かいのですがそれは焚火に当たっている面だけ。背中や座っている座面は冷たいですし風が吹けば暖気などほぼ感じることはできません・・・。焚火=暖まるではなく、焚火=料理・鑑賞の熱源と考えたほうが現実的だと思います。

冬キャンプ対策を開始!


共通の趣味として一年を通してキャンプをしようと考えていた我々は、この経験から何とか冬キャンプを快適にできないかと対策を考えました。そこでまず購入したのが◎シュラフ◎石油ストーブ◎湯たんぽの3つ。

◎シュラフはモンベルのダウンハガー#0のロングタイプ

私の身長は169cmなので通常サイズでも十分なのですが、窮屈で寝にくいのが嫌だと思いロングサイズにしました。横の伸縮性に加え縦方向の余裕もあるのでこれを記載している段階でもこの選択は間違っていなかったと思っています。密着性が通常サイズよりも減るためその点では若干温かみが薄れるかもしれませんが・・・。
このシュラフ以外はあまり経験していないので比較という意見はできませんが買い替えを考える必要がないくらい暖かく満足しています。なかなかお高いですが、命にかかわるものなので価格<性能を重視したほうがいいと私は思います。ちなみに嫁さんは通常サイズを購入しています。

◎石油ストーブはトヨトミのレインボーストーブ

やはり熱源は必要だと感じ、薪ストーブ・石油ストーブ・ホットカーペットから選ぼうと考えました。薪ストーブはあこがれはあるもののその当時は耐熱処理や使用後処理などのハードルを高く感じ断念。ホットカーペットは電源サイトに縛られることやそうでない場合は別途ポータブル電源が必要ということで消去法で石油ストーブに決めました。
石油ストーブにもいろいろあるので迷いました。大きなものであればあるほどもちろん熱量は高いですが、賃貸マンションに住んでいる我々にとっては使用しない期間の収納問題も重要です。そこで『あまり暖かくはない』とのレビューはあるものの収納面と見た目の良さでレインボーストーブに決めました。
購入当時はスノーピークのアメニティドームM(以下アメド)のインナー内に換気をしながら導入。インナーの中という限られたスペースなのでこれ一台で十分暖かくライト効果もあるので非常に満足できました。

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◎湯たんぽはマルカ 湯たんぽ

シュラフに入っても足元が冷たくなるという情報があったので念のため購入。これが大正解で寝る前に事前に入れておけば朝まで足元とその周辺が暖かいです。カイロと比較して荷物はかさばるかもしれませんが必ず持っていったほうがいいといえるほど冬の強い味方です。


これらの装備を手に入れ臨んだ『クアハウス山小屋』での冬キャンプは快適そのものでした!

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ストーブをつけながら鍋を食べると腕まくりをするほどの暖かさ!寝る時もぬくぬく!ウザったい虫もいないし冬キャンプ一択!そう思えるほど快適でした。

ただ就寝中若干の地面からの冷気(底冷え)が気になったため冷気遮断用のマットを購入。これで我々は無敵になった気分でした。

完璧かと思ったものの・・・。

しかしこの状況は一変します。それは今は亡き新幕ランドロックの購入です。ランドロックに代わっても寝具類は全く問題なかったのですが、あの広いランドロック内をレインボーストーブ一台で温めるにはスペック不足でした・・・。
1月にソレイユの丘で初張りした際には日が落ちてから寝るまでの感は寒い寒い全室で過ごし、たまらずインナー内にストーブを入れて過ごすというランドロックの良さを全く生かすことのできない使い方をしていました。
※ランドロックに関する記事はこちら↓

この後暖かくなるまで天候不良やコロナの関係もありキャンプに行けぬまま暖かい季節になり冬キャンプの最初のシーズンが終わりました。

それから約半年後の2020年8月。アメドでしか冬キャンプができないのは嫌だ!やはりレインボーストーブだけでは厳しい!そう思いストーブの再検討を始めます。まず考えたのがトヨトミの大きいストーブ。

いわゆる学校にあるストーブですね笑 (以下学校ストーブ)
その熱量はすごいようで、冬のランドロック内でも薄着で過ごせるとか。
しかしネックになったのは大きさと燃費の悪さ。

レインボーストーブは自宅でうまく収納できるスペースを見つけ収納が苦でなくなりました。また自宅で使用するようになりエアコンとは違った体の芯から暖まるような暖気と3Lの燃料で夜間のみ使用であれば約3日持つ燃費の良さで非常に重宝していました。これが学校ストーブに変えてしまうと燃費は1/3程になり、自宅で使用すると暑すぎるということでレインボーストーブとの買い替えや買い増しは現実的ではありませんでした。
そのためレインボーストーブ+αで持っていける小型で熱量が高いものにしようと夫婦で検討。そこで候補に挙がったが、かの有名な『武井バーナー』です。

43.5 x 21.6 x 21 cmという小型サイズにもかかわらずレインボーストーブの3倍は暖かいとのウワサ・・・。しかし価格は約8万と高価であり加えて生産数が限られているため全然手に入らない。(メルカリなどでは10万越えで転売されてます・・・。)ですが収納的に考えて嫁さんも『買うなら武井さん!』と言ってくれていたので気合を入れて捜索。するとそれを知ったいつもお世話になっている某ショップにてたまたま入荷した一台を売ってくれることなり比較的すぐ入手することができました。

そして一気に冷え込んだ2020年11月、武井バーナーを入手しての初冬キャンプへ新潟県にあるSnow Peak Headquartersへお邪魔しました。

多少点火に戸惑ったものの点火後からは『熱っ!』と言ってしまうほどの熱量。タープ下でも暖かさを感じ、レインボーストーブだけでは寒かったランドロックの全室は厚着をしなくても過ごせるほどに温めてくれました。

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そして年末、かの有名なふもとっぱらにて初の年越しキャンプを決行。

この時は直前に購入していたテンティピ製のワンポールテントであるジルコンを張り、中に武井バーナーとレインボーストーブにて暖を取ることにしました。

夕方から氷点下になり、周囲の暖房器具が乏しいキャンパー様からは『寒い、寒い!』という声が聞こえてくる中我々のテント内は約20℃とかなりぬくぬくと過ごすことができました。

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これで暖房器具は完璧だと思っていたのですが、年越しキャンプから帰宅した翌日、なぜか体の冷えが収まらず体の芯が冷えているような状態が数日続きました。改めて考えると武井バーナーは空間が暖かくなるというより体の表面が熱くなるような感じで体が暖かくなったように感じるように思います→(我々の個人的な見解ですが)
もちろん武井バーナーがあれば氷点下になっても薄着で過ごすことはできますが、暖かさに欲深い我々は石油ストーブ導入時には敬遠していた薪ストーブに興味を持ち始めるのです。

ついに薪ストーブに手を出した我々

その理由の一つにジルコンには薪ストーブの煙突を出す穴が標準で空いており、テント内での薪ストーブ使用が推奨されていること。
まだまだ薪ストーブをテント内で使用することを推奨しているものは少なく、よく見るテンマクデザインのワンポールテントであるサーカスTCではバイクのマフラーなどに使用される耐熱用バンテージを煙突のテントとの接触部分に巻き付け防炎処理をするといった完全自己責任になる使用方法。
よくYoutubeなどでやり方は見ていたのですが、この処理をしてもジッパー部分が溶けたり、煙突が短いゆえに煙突からの火の粉で幕に穴が開いたりするようで、心配性の私からするととてもマネできるものではありませんでした。

しかし皮肉にもランドロックの売却により収納場所が空いたことや嫁さんが以前からあこがれていたこともあり、推奨されているなら大丈夫だろうと薪ストーブの導入を決定!そして購入したのがこのジルコンに適したテンティピ製のエルドフェルストーブ。

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最近はガラス窓がついているものが流行ですが、これはついておらず全体がステンレススチール製。『テントに居て炎が見えるのはロマン♪』とガラス窓のものに興味を持っていましたが、以前某ショップでたまたま薪ストーブ体験会に参加した際、これを使用したテントが段違いに暖かかったんです。
◎せっかく買うなら暖を取るということに特化したほうが後悔しないのではないか、◎ジルコン専用のものなのでいろいろと面倒がないのではないかということからこちらの購入を決めました。

そして先日、以前から取得していなかった新婚の特別休暇をもらい4泊5日で神之川キャンプ場にて薪ストーブデビューに行ってきました。

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初回ということもあり多少組み立てにてこずりましたが何とか設置。そして緊張の火入れ後からみるみる温度は上昇。一気に外気温差は約30℃に!

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煙突とテントの接触部分は煙突の外側に保護パイプを装着するといった二重管の空気冷却になっており、二重管の外側は素手で触れる程度の熱さで樹脂製の蚊帳も全く問題ありません!火の粉問題も煙突が長いからか完全冷却された某ジブリアニメに出てくる【〇っくろくろすけ】のような小さな灰がテントの外側につくだけでテントへのダメージも全くありませんでした。さすが純正品同士です!

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同条件ではないので一概には言えませんが、年末に使用した武井バーナー+レインボーストーブよりも薪ストーブを使用することで約+15℃も暖かくなる結果に!外気温差は約35℃!
5日間も夜間は氷点下になる環境に居ましたが帰宅後も一切疲れはなく驚きました。感覚的には薪ストーブを使うと湯船に浸かっているような芯から暖まる感覚でした。
※素晴らしい薪ストーブですが冷えた状態で片付けないといけないので最終日の朝は使用が難しいです。そのため最終日の暖をとるためにも石油ストーブを必ず持参することをお勧めします。

冬キャンプはお金をかけるべき!

我々が行き着いた結果は
◎コットとマットを使って底冷え対策。
◎寝袋は5万程度かけていいものを買う。
◎湯たんぽで足の冷え対策必須!
◎夫婦で冬キャンプをするなら薪ストーブがおすすめ!
◎薪ストーブを使用すること前提としたテント選びも重要!
◎石油ストーブは必ず1台は持っておくべき!
◎武井バーナーはコンパクトで暖かく最強!見つけたら高いけど買うべき!

結果的に約50万ほどお金をかけることで、我々の中では最強の冬キャンプ装備が整いました(笑)。『そんなにお金かけられないよ!』という声もあるかもしれません。確かに冬キャンプをやるということであればコストパフォーマンスを重視した製品を揃えることで可能かもしれませんが、我々が目指すのは快適・安心の冬キャンプ。特に嫁さんも同行しての夫婦冬キャンプだと『家よりも快適かも』と思ってもらえるほどの状態にすべきかと思っています。

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寒空の中、虫もいなく夫婦で暖かく過ごせる快適な非日常。それを得られるのであればこれだけの金額をかけて全く後悔はありません。中途半端にお金をかけて不満が生まれるよりも、どうせならとことん揃えて快適にしましょう!




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