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フュージョン、ジャズ

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フュージョンを中心にモダンジャズ、ジャズファンク、フュージョンなどをまとめてあります。
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#ロンカーター

Eric Gale - Ron Cater Presents In A Jazz Traditional (1987)

Eric Gale - Ron Cater Presents In A Jazz Traditional (1987)

StuffやCTIの諸作、ロバータフラック、ヴァンマッコイ等フュージョンやソウル系のセッションミュージシャンのイメージが強いエリックゲイルですが実際にはジョンコルトレーンとの交流があったり活動初期にはブルース色の強いジャズの録音に参加したりとハードバップの素養のあるギタリストです。そんな彼がロンカーターと組みブルース色の強いハードバップをプレイしたのが本作です。タイトルを見れば分かるようにロンがメ

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Milt Jackson - Olinga (1974)

Milt Jackson - Olinga (1974)

ヒップホップグループのATCQがサンプリングしたレコードを紹介する動画を見た時ミステリアスなジャケットとクールな演奏に惹かれました。本作はCTIからのリリースですがその内容はかなりハードバップ的なサウンド。その中にほんのり顔を見せるグルーヴィなビートや電気楽器がクールかつファンキーなサウンドを作り上げています。ちなみに本作がリリースされた1974年は長く続いたモダンジャズカルテット(MJQ)解散の

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Shirley Scott - On Clear Day (1966)

Shirley Scott - On Clear Day (1966)

女性のジャズミュージシャンというとその多くはシンガーかピアノを弾きつつ歌う人で楽器の演奏がメインという人はあまり多くはありません。シャーリースコットはオルガン、ピアノ、トランペットを演奏するミュージシャンでプロになってからはオルガンだけを演奏しています。彼女のオルガンプレイはフットベースを使わずタッチもピアノを弾いているかのような軽さがありますがコテコテ、熱々のホンカーとも渡り合うことができる腕の

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Quincy Jones - Gula Matari(1970)

Quincy Jones - Gula Matari(1970)

60s後半からジャズでは(一部はそれ以外でも)アフリカ回帰、ソウルジャズはよりR&Bに接近し、電気楽器の導入が進んでいきました。クインシーはこういった流行を自身が得意とするビッグバンドに取り入れていきました。前作Walking In The Spaceや次作Smackwater Jackと比べて曲数も少なく権利問題かCD再発もないため地味な本作ですがその分濃いサウンドが聴ける一枚です。

メンバー

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Kenny Burrell . Guitar Forms(1965)

Kenny Burrell . Guitar Forms(1965)

ジャズ界一ブルースなプレイをするミュージシャンのケニーバレルですが本作ではギルエヴァンス指揮のビッグバンドををバックに王道のジャズやスペイン音楽、ラテン音楽を披露し、一曲ではなんとアコギソロも披露しています。邦題の「ケニーバレルの全貌」というタイトルにふさわしい一枚です。

メンバー
ケニーバレル:ギター
ギルエヴァンス:指揮、アレンジ
ロジャーケラウェイ:ピアノ(1、3、9)
ジョーベンジャミン

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Kenny Burrell. God bless the child (1971)

Kenny Burrell. God bless the child (1971)

CTIのギタリストというと有名なのはウェスモンゴメリー、ジョージベンソンでマイナーどころだとジョーベックやエリックゲイル、フィルアップチャーチなどがいますがケニーバレルもCTIに一作だけですがアルバムを残しています。CTIの常連ミュージシャンとドンセベスキー指揮のオーケストラをバックにした本作。ケニーのブルージーでどこかクールなギターサウンドが楽しめる一枚です。

メンバー
ケニーバレル:ギター

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Herbie Hancock.  Speke Like A Child (1968)

Herbie Hancock. Speke Like A Child (1968)

本作を作る時ハービーはマイルスデイヴィスのアルバム「マイルスアヘッド」でのギルエヴァンスのアレンジを意識して制作したといいます。またジョーザヴィヌルのアドバイスも受けていたようです。後にマイルスバンドに参加し、フュージョン界を牽引していく2人がこの頃から親交があったのは驚きです。丘の上でキスをする2人はハービーと彼の妻です。

メンバー
ハービーハンコック:ピアノ
サドジョーンズ:フリューゲルホー

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Hubert Laws. Afro Classic(1970)

Hubert Laws. Afro Classic(1970)

ヒューバードロウズはデビュー前のクルセイダーズのメンバーでもありヒューストン青年交響楽団のソロイストでもありジュリアード大学院ではクラシックのフルート奏者のレッスンを受けていたという少し変わった経歴のミュージシャンです。そんな彼がクラシックをジャズ風にアレンジしたりクラシック的なストリングスを使ったレコードを制作していたCTIと契約するのは不思議ではありません。本作は5曲中3曲がクラシックのカバー

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Hubert Lows. The Rite Of Spring(1971)

Hubert Lows. The Rite Of Spring(1971)

本作はCTIからの3作目のアルバムで前の2作はクラシック以外の曲のカバーもあったものの全曲がクラシックのカバーでそのうえクラシックよりの編曲で曲によってはジャズの要素がほとんどないという異色盤です。

メンバー
ヒューバードロウズ:フルート
ジーンパートンシーニ、スチュアートシャーフ:ギター
デイブフリードマン:ヴァイブ、パーカッション
ボブジェイムズ:キーボード
ロンカーター:ベース
ジャックデ

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Paul Desmond. From the Hot Afternoon(1968)

Paul Desmond. From the Hot Afternoon(1968)

ポールデズモンドはデイブブルーベックのグループでサックス奏者として活躍し、その一方で優れたソングライターとしてテイクファイブ他様々な曲を提供しました。デイブのグループを離れたのちは複数のレコード会社を渡り歩き、68年から亡くなる直前までA&M、CTIと契約し、優れたレコードを幾つもだしています。本作はA&Mからの2枚目でポールらしいジェントルでソフトなサックスとクラウスオガーマン(ドンセベスキー?

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「CTIのソウルジャズ」Stanley Turrentine.   Sugar (1971)

「CTIのソウルジャズ」Stanley Turrentine. Sugar (1971)

足の指を舐める女性。CTIのレコードで1番下品なジャケットな気がします。見てるだけで足の指がくすぐったくなってきますが。需要があるんでしょうか?そんな話はさておき本作の主人公スタンリータレンタインは力強くブルージーなプレイを得意とするサックス奏者(兄のトミーはトランペット奏者です)でオルガンとの相性が良いホンカーよりのプレイヤーです。

Spotifyになかったのでタイトル曲のライブバージョンを貼

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「ファンキーおじさんのジャズファンク」Hank Crawford. Don’t you worry ‘bout a thing (1974)

「ファンキーおじさんのジャズファンク」Hank Crawford. Don’t you worry ‘bout a thing (1974)

ハンククロフォードはレイチャールズのバンドのアルトサックス奏者として活躍した後、KUDUと契約してファンキーなアルバムを数多くリリースします。本作もニューヨークの一流ミュージシャンをバックにアンクルファンキーのニックネームにふさわしいプレイを披露しています。全5曲と曲数は少なめですがどの曲もボリューミーなので聞きごたえはしっかりあります。

メンバー
ハンククロフォード:アルトサックス
ボブジェイ

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Freddie Hubbard. Keep your soul together (1974)

Freddie Hubbard. Keep your soul together (1974)

CTIのフレディハバードのアルバムは電気楽器や8ビート、16ビートを使いつつ正統派のモダンジャズ感の強い作品が多い印象があります。本作が録音された1973年フレディはダウンビートの人気投票でマイルスを抑えて一位を獲得しています。人気、実力ともに最高の時期を記録した一枚です。

メンバー
フレディハバード:トランペット、フリューゲルホーン
ジョージケイブルス:サックス
ロンカーター、ケントブリンクリ

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Antônio Carlos Jobin.  Stone flower (1970)

Antônio Carlos Jobin. Stone flower (1970)

濃淡のくっきりしたセピア色のジャケットにはタバコを吸うジョビンの横顔が。ジャケット、内容共にジョビンのアルバムで1番洗練されていておしゃれなアルバムだと思います。

メンバー
アントニオカルロスジョビン:ピアノ、エレピ、ボーカル、ギター
デオダート:ギター、アレンジ
ロンカーター:ベース
ジョアンパルマ:ドラム
アイアート、エベラルドフェレイラ:パーカッション
アービーグリーン:トロンボーン
ジョ

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