マガジンのカバー画像

フュージョン、ジャズ

258
フュージョンを中心にモダンジャズ、ジャズファンク、フュージョンなどをまとめてあります。
運営しているクリエイター

#ジャズファンク

Les McCann & Eddie Harris - Swiss Movement(1969)

Les McCann & Eddie Harris - Swiss Movement(1969)

 このコンサートは思いつきとアクシデントによってリハーサル含め全く共演したことがないミュージシャン同士の演奏になったものの結果として素晴らしい演奏が繰り広げられたという珍しい例です。会場はタイトルにもある通りスイスのモントルーフェスティバルでリズム隊はレスマッキャンのグループのメンバーだったものの肝心のレスは飛行機に乗り遅れてエアチェックにこない、エディハリスは打合せ時間もレスの演奏をほとんど聴い

もっとみる
THE CRUSADERS THE 2nd CRUSADERS (1973)

THE CRUSADERS THE 2nd CRUSADERS (1973)

クルセイダーズにとって72から74年は二枚組のアルバムと一枚組のアルバムを一つずつリリースしライブも積極的に行いセッションミュージシャンとしても大活躍。そのお陰でレコード裏に名前を載せてもらえるようになったり、AWBがカバーしたりと忙しくもやりがいのあった3年間だったと思います。本作ではインストのファンクやフュージョン、ジャズと様々なスタイルに挑戦したクルセイダーズでもトップクラスの充実度のある一

もっとみる
Herbie Mann  - Hold On, I’m Comin’(1973)

Herbie Mann - Hold On, I’m Comin’(1973)

60年代に入り時代の流れの変化を感じたハービーはロイエアーズやラリーコルエル、ソニーシャーロックといった新しいスタイルのミュージシャンと共に(ソニーは新しすぎたといった方がいいかもしれません)ジャズロックやソウルジャズに接近。その延長でレゲエやUKロック、ディスコにも手を伸ばしていきますがやっぱりトリッキーなロックや泥臭いサザンソウル色の強いこの頃が1番好きです。本作は1972年のニューヨークでの

もっとみる
Bobby Humphrey - Blacks and Blues(1973)

Bobby Humphrey - Blacks and Blues(1973)

フルート奏者であるボビーハンフリーはクラシックとジャズの両方を高校時代に学び初めて大学時代のコンテストで審査員だったディジーガレスピーに認められてNYに進出しほどなくブルーノートと契約。同じレーベルにいたリーモーガンに気に入られ彼の遺作に参加。21歳の時1stアルバムの「フルートイン」(1971)を録音。そこにはリーの名曲サイドワインダーが収められています。その後ブルーノートがLAに移籍した後マイ

もっとみる
Maceo Parker - Roots &Grooves [Disc2] (2007)

Maceo Parker - Roots &Grooves [Disc2] (2007)

Disc2は元Pファンク時代の同僚ベーシストのロドニー”スキート”カーティスとドラマーのデニスチェンバースが参加してソロを中心にJB、Pファンクなどのファンクを披露しています。
 余談ですがライナーによるとメイシオも若い頃はチャーリーパーカーになることに悩んでいたそうです。ソニースティットやキャノンボールアダレイをはじめ多くのアルトサックス奏者に共通する悩みですがバップとは離れたプレイをするメイシ

もっとみる
John Scofield - That’s What I Say Plays the Music Of Ray Charles (2005)

John Scofield - That’s What I Say Plays the Music Of Ray Charles (2005)

今日紹介するのはギター仙人ことジョンスコフィールドです。彼の何でもありだけど一筋縄じゃない感じとおじさんになってからの見た目が仙人っぽいので勝手にそう呼んでます。本作はタイトル通りレイチャールズのカバー集です。仙人の自由すぎるスタイルは抑え気味でメロディやリズムをあまりいじらず弾いていますがこれがめちゃくちゃ上手いです。そしてたまにでるわざと外したような仙人フレーズやバックミュージシャンのグルーヴ

もっとみる
Pee Wee Ellis - Blues Mission (1993)

Pee Wee Ellis - Blues Mission (1993)

メイシオパーカー、フレッドウェズリーと共にJB、Pファンクの二大ファンクバンドに協力してきたサックス奏者ピーウィーエリス。JBに曲を書いたりCTIやアトランティックでアレンジャーをしたり才能は2人に負けない彼ですがリーダー作となるとJBの元でも作らせてもらえずPファンクでもFred Wesley & The Horny Horns Featuring Maceo Pakerなんて名前の別働隊に参加

もっとみる
「LA特急発車」Tom Scott &The LA Express. S,T (1974)

「LA特急発車」Tom Scott &The LA Express. S,T (1974)

LAフュージョン1のサックス奏者トムスコットが初めてLAエクスプレス名義でリリースしたアルバムです。74年ということでまだ彼のトレードマークのリリコンは登場していませんが荒々しいグルーヴはとんでもなくかっこいいです。またストーンズのスティッキーフィンガーズに似たジャケットも印象的です。

メンバー
トムスコット:サックス、フルート
マックスベネット:ベース
ラリーカールトン:ギター
ジョーサンプル

もっとみる
Paul Jackson. Black Octopus (1978)

Paul Jackson. Black Octopus (1978)

70年代後半は毎年のようにハービーハンコックが来日して何かしら録音を行いそれがレコードとしてリリースされました。78年にリリースされた本作はベーシストポールジャクソンのファーストアルバムです。かなりのプレミアのついている本作ですが去年の12月にディスクユニオンが再発。(僕が初めて購入した新品のLPが本作です。)紋付袴を着てベースを構えるポールと荒々しいフォントで書かれたタイトルはちょっとかっこいい

もっとみる
「ジャケで判断しないこと」Grant Green Live At The Lighthouse (1972)

「ジャケで判断しないこと」Grant Green Live At The Lighthouse (1972)

あけましておめでとうございます。新年一発目ということで長尺アルバムの紹介です。それにしても悪趣味なジャケットです。おそらくブルーノートで1番ひどいジャケットを選ぶ企画があれば一位は間違いなくこれでしょう。(これをジャケ買いした人0人説はありえると思います。)でも中身はブルーノートでも最高のライブ音源の一つと言っていいと思います。

メンバー
グラントグリーン:ギター
ゲイリーコールマン:ヴァイブ

もっとみる
Herbie Hancock . Flood(1975)

Herbie Hancock . Flood(1975)

日本で録音されたライブ盤はいいものが多いですが本作もそんな一枚です。ヘッドハンターズのライブはVSOPのニューポートの追想や再結成後のものはありますが1番いい時代の音源をフルで収録したものはこれが唯一です。気合の入ったジャケやすごく良い音質など日本のスタッフの気合も感じる一枚です。

メンバー
ハービーハンコック:アコースティック、フェンダーローズ、クラヴィネット、アープシンセ
ベニーモウピン:サ

もっとみる
Herbie Hancock. Head Hunters (1973)

Herbie Hancock. Head Hunters (1973)

ハービーハンコックはマイルスデイヴィスに歩調を合わせるようにファンクビートを導入したフリーキーなアルバムを制作します。しかし、彼はマイルスのようにその路線を突き詰めることなくより王道のファンクよりの路線を追求していきます。

メンバー
ハービーハンコック:キーボード
ベニーモウピン:サックス、バスクラ、フルート
ポールジャクソン:ベース
ビルサマーズ:パーカッション
ハーヴィメイソン:ドラム

C

もっとみる
「ファンキーな煙」Ronnie Laws. Fever(1976)

「ファンキーな煙」Ronnie Laws. Fever(1976)

4人がミュージシャンというヒューバード兄弟の弟でサックス奏者ロニー(他の兄弟はフルートのヒューバード、シンガーのエロイーズとデブラ)のブルーノートからのセカンドアルバムです。金卵ことファーストアルバムが有名な彼ですが本作もかなりの力作です。

メンバー
ロニーロウズ:テナー、アルトサックス、フルート
マーロンザマジシャン:ギター
ドナルドヘプバーン、マイケルヘプバーン:エレピ、クラヴィネット、シン

もっとみる
Phil Upchurch & Tennyson Stephens.  Upchurch / Tennyson (1975)

Phil Upchurch & Tennyson Stephens. Upchurch / Tennyson (1975)

派手なリードも地味ながらもファンキーなバッキングも弾けてベースも弾ける。ブルース、ロックンロール、ソウル、ジャズなんでも弾けるすご腕ギタリストのフィルアップチャーチがシカゴの友人でキーボード兼シンガーのテニソンと連名でリリースしたアルバムを紹介します。ジョージベンソンのバッドベンソンのレコーディングに参加した際、フィルのプレイに感銘を受けたクリードテイラーがフィルにリーダー作を作らないかとオファー

もっとみる