アートフェア東京2024出展記録


こんにちは。みぞえ画廊東京店のCです。
今回は3月に開催されたアートフェア東京2024の様子についてご紹介させていただきます。

今年で18回目

2005年からスタートしたアートフェア東京。今や国内最大級のアートイベントです。18回目の開催となった今年は、国内外から156のギャラリーが集結しました。

今年のチラシです。

開催概要はこちら。

▍会場
東京国際フォーラム ホールE/ロビーギャラリー
(東京都千代田区丸の内3-5-1)

▍会期
3月 7日(木) 11:00 - 19:00 VIP Day
3月8日(金) 11:00 - 19:00 パブリックビュー
3月9日(土) 11:00 - 19:00 パブリックビュー
3月10日(日) 11:00 - 17:00 パブリックビュー 

▍HP

もう来年の募集が始まっている…。
各ギャラリーがイチ押しの作家を紹介するイベントです。
国内アートシーンの最前線を体感するにはうってつけと言えるでしょう。

みぞえブース:N069

みぞえ画廊からは5名の現代作家と1名の物故作家をご紹介しました。

みぞえブース!!なんとか全員入ってるかな。
図面に起こすとこんな感じです。

所せましに!という感じですが、なんだか夢とドラマが詰まってそうで個人的には好きなレイアウトです。

今年は入り口近くのエリアを確保することができましたので、人目にもつきやすかったはず。運営の皆様ありがとうございます!!

この中の…
ここです!


さあ設営!!

まさに現場って感じの1枚ですね。最高です。

設営は会期の前日に行われます。
基本的にはトラックやハイエースなどの車両で作品を運びますが、搬入時間は各ギャラリーで細かく決められています。

運営の方々が色んなことを配慮して時間配分されているのだと思われますが、、、絶対に大変です。
うちは何時ごろでしょう…といつも催促するのが申し訳ない。

作家さんによっては手持ちで搬入するパターンもあります。皆さんギリギリまで制作いただいています。

わいわい。
このカッティングシートを張る作業が一番神経使います。


作家紹介

さて、展示作業が終わったところで今回の作家さんをご紹介したいと思います。

■ 弓手研平

まずは弓手研平先生。奈良県在住。1970年生まれ。
い、一体これは何で描かれているんですか…?と質問が殺到する先生の油絵は1年がかかりで制作されています。絵具の層は約80層。(細かい工程までカウントするとそんなもんでは済まないそうです)
時間をかけないと生まれない優しく深い色味、唯一無二の絵肌が特徴です。
ドローイングと称した屋外で制作するシリーズもまた人気。こちらは1枚3~4時間で仕上がります。現場で描いたら一切手直し無し!!驚愕です。

「静岡、三保の松原より睦月の富士」 38×56cm ドローイング 2024年作
3~4時間の密度とは思えないです。

■ 小松孝英

「アーティスト」という単語ではもはや形容しきれないほどの活躍を見せるスーパータレント小松孝英先生。宮崎県在住。1978年生まれ。
生態系の変化や環境をテーマに制作を展開。琳派調の画面に生き物が舞うシリーズが人気を博します。
そして映画監督2作目となる「中村地平」がつい先日公開になりました。各地で様々なムーブメントを起こしています。

活躍の場が広がりまくっています。

■ 柴田七美

お次は柴田七美先生。茨木在住。1985年生まれ。
かっこいい。徹底的に人物画を描き続ける彼女の作品には独特のリズムと求心力あります。油絵具の物質的な面白さ、存在感を生かすためのフォルムが彼女の中の1つのテーマです。
3D感たっぷりの絵具が盛り上がりが目を惹きます。人物が纏う衣類の動きに細やかかつダイナミックな印象を受けるのは、色数を少なくまとめているところにもヒントがあるのか…?知りたい。かっこいい。

「無題」 F20号 油彩・キャンバス 2024年作
個人的に目を惹いた1枚。しっかり海外のお客様のもとへ。

■ 八頭司昂

こちらも独特な世界観をびよーんと展開している八頭司昂先生。
佐賀県在住。1990年生まれ。
先生…作品が…伸びております。インパクト絶大の作品の前に、たくさんのお客様がシャッターを切っておりました。
身近なモチーフを分解。色面、素材、絵画の枠にとらわれない様々なメソッドで再構築されていく先生の作品たち。以前は群像のイメージが強かったのですが、最近は個に着目されている印象が強いです。展示しておりませんが、紙のドローイングがまたかっこいいんです…。

「Drawing」 紙・インク 29.7×29.7cm 2023年
かっこええ…。

■ 松本千里

新星!みぞえ画廊最若手!!
松本千里先生。広島県在住。1994年生まれ。

なななななんじゃこりゃあ!!!!

釘付けになりますね。正解は布と糸です。
着物における伝統的な技法として知られる”絞り染め”。
彼女はその技法をアートへと昇華させ、立体作品や空間を使ったインスタレーションを展開しています。

先ほどの設営作業写真1枚目、手前で作業されていたのがご本人です。
ご本人の前で寝そべっていたのがこの作品。1枚の布と糸から作品が仕上がっていく様子はまさに圧巻のひとこと。
空間が丸ごと松本先生の世界になってしまうようなダイナミックな表現が彼女の持ち味です。

この絞られた一粒一粒が永遠に増殖していきそうなイメージがなんともたまりませんね…。

こう見るとみぞえの作家はインパクト強い人ばっかりですね。
紹介している私たちも楽しくなってきます。

■ マルク・シャガール

「Orphée」 96.8 x 130cm 油彩 1969年作
すみません良い写真がありませんでした…。

最後は名品枠でマルク・シャガール。ロシア出身。1887年生まれ。
詳細はウィキに任せます。

国内で見られるシャガールの中でも、かなり大きい作品のはず。
原色を大胆に配色した珍しい作品です。

会場風景

こちらはロビーギャラリー。インフォメーションがあります。
ロビー階からのぞいたみぞえブース。
オープン前の様子。
続々とお客様が。
みぞえブースにも。
みぞえ画廊代表A
作家さんも交えて作品をご説明。
作品裏にサイン。
みぞえ画廊チーム。
皆さん疲労感で良い顔してますね。

今年で12回目の出展となったみぞえ画廊ですが、おかげさまで過去最高の売上を記録することができました。
ご来場いただいた皆様、運営の皆様、誠にありがとうございました。

巷ではコロナを発端としたアートバブルが終わりを迎え、市場が下火になり始めているといったネガティブなニュースを耳にしますが、4日間の現場の雰囲気やお客様の様子からするとそこまで悲観的な感じはしませんでした。

現に、アートフェア東京2024事務局からの報告では、

⼊場者数: 55,015 ⼈
出展者総売上: 32 億 8 千万円

という結果が出ているそうです。売り上げは過去1番とのこと。
日本のアートシーンもまだまだこれからですね。
詳しくはこちらに。

https://artfairtokyo.com/press/259/pdf

撤去作業中。シャガールの黄袋変えなきゃな。

片付けも無事に終わり、心地よい疲労感で会場を後にしました。
ハイエースと社用車で作品と荷物を画廊に持ち帰り、荷下ろしして終了!
お疲れ様でした~!の声が明るいと良い気分です。また次も頑張ろうと思えます。

来年はどんな出会いとドラマがあるのか…。その前に申し込み終わらせなきゃ。
来年も出展できますように!!

みぞえ画廊C

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