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リアル感満載? コトバス「オンラインバスツアー」を体験!

新型コロナウイルスによる自粛ムードが続く中、ユニークなオンラインサービスが増えてきています。

このブログでも先日、和歌山のゲストハウス「WhyKumano」さんの「オンライン宿泊」を紹介させていただきました。

そんな中、筆者の地元・香川県でも、「琴平バス(コトバス)」さんが「オンラインバスツアー」を始めることを知りました。

テレビ会議システム「Zoom」を使って、自宅からバスツアーを疑似体験できるというこの企画。

友人からのFacebookのシェアで知り、「なにこれ、面白そう!」と、さっそく第1回目となる5月15日(金)に申し込みをしました。

「うどんタクシー」で有名なコトバスとは?

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金刀比羅宮(こんぴらさん)で知られる香川県琴平町を拠点に、観光事業などに取り組むコトバスさん。

創業50年を超える老舗ですが、スローガンに「もう少しだけ、ガキでいよう」と掲げるなど、遊びゴコロもたっぷり。

うどん型提灯の乗った「うどんタクシー」で、香川名物・うどんの有名店を巡るガイドツアーを行うなど、ユニークな取り組みを数多く行っています。

このコトバスさんが仕掛けた今回のオンラインバスツアー。なんでも今回は、島根県浜田市へ「石見神楽」を見に行くとか。

以下、筆者の体験記を紹介します!

旅は前日から始まる!?

ツアー前日の夕方、家で仕事をしていると、「ピンポーン」と郵便配達が。

届いたものの中身を見てみると・・・。出てきたのはこれ!

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今回のツアーのしおり、そして何やら食べ物が・・・。「浜田特産 赤てん」「のどぐろほぐし」「純米吟醸 のど黒」などとあります。

しおりには、ちゃんと旅の行程も書かれており、否応なく期待が高まりますね!

瀬戸大橋も渡ってリアル感満載!

ツアーは15日の朝10:00スタートです。

この日、振替休日で寝坊した筆者は、慌ててヒゲを剃り、パソコンを立ち上げました。こんな時、自宅からすぐに参加できるオンラインのイベントは楽ですね(^0^)

矢印追加

ZoomのURLに入ると、ツアーコンダクターの「さきちゃん」がマイクテストをしていました。

「さきちゃん」の背景には、バスの座席が映っており、旅への期待が高まります。

時間になり、ガイダンスが始まりました。「皆さん、シートベルトの着用もお願いしますね!」と、「さきちゃん」がかわいらしいシートベルトを装着したのには、思わず笑みがこぼれました(写真の矢印は筆者追加)。

今回の目的地、島根県浜田市へは、香川県高松市からバスで片道約4時間30分かかります。

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そんな距離なんて、オンラインには関係ないはずですが・・・。ここでZoomに映し出されたのは、高松から坂出インターチェンジへ向かう高速道路と瀬戸大橋。車窓越しに海、島々が見えます。

「着くまでの間、皆で楽しみましょう」。

「さきちゃん」の軽快なトークを聞きながら、クイズをしたり、瀬戸内の人気歌謡曲「瀬戸の花嫁」を皆で歌ったり。

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途中、広島県のインターチェンジで「トイレ休憩(!?)」をしたのですが、そんな時も、「広島土産というと”もみじ饅頭”が知られてますが、ワタシのオススメは、桐葉菓(とうせんか)というお菓子です」という「さきちゃん」のウンチクが入ったり。

「旅って、単に目的地に行くだけじゃなくって、バスに乗ったり、電車に乗ったりする、移動の過程そのものが楽しんだよね〜」。

そんなことをしみじみ感じました。

地域グルメを食べながら石見神楽鑑賞

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コトバスは、各地で地域活性化に取り組む会社と組んでツアーを実施しています。

今回の旅のパートナーは「石王観光」さん。浜田駅では、スタッフの方が横断幕での出迎えてくれました。これはライブ中継でつないでいます。

遠く離れているはずなのに、Zoomライブ中継だとまるでそばにいるように感じられるのが嬉しいですね。

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石見神楽は、島根県西部や広島県北部でも演じられるそうですが、浜田町は、その中でも「八調子神楽」という軽快なお囃子の神楽の発祥の地だそうです。

この駅前にも、定期的にお囃子が鳴り響く「どんちっち神楽時計」といった、神楽にちなむ見どころがありました。

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こちらが、石見神楽の公演が毎週土曜に開催されている(※コロナ中は休業)という、三宮(さんくう)神社です。

この日のツアーでは、神話のスサノオノミコトによる怪物退治を題材とした「大蛇(おろち)」を見ました。

ぐるぐる、ぐるぐる、と大蛇がとぐろを巻いて密集していく・・・。こんな複雑な動きをする演者さんは、すごい技量ですね!

生で見る「オロチ」では、観客席の前側に当たりそうなくらいに近くで演じるので、すごい熱気になるのだとか。

ただ、今回は映像データが重たいせいか、ちょっと途切れがちになるといったハプニングも。そんな時「業務連絡」が入ったりするあたりも、リアル感満載でした(笑)。

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石見神楽を見ている最中、筆者は、事前に送られてきた「赤てん」などを食べていました。

この「赤てん」、魚のすり身にとうがらしを混ぜ込んで揚げた、浜田名産だそう。モチモチした食感と、ピリ辛さがたまりません。お酒もご飯も進みそうな味です(^^)

なんでも石見神楽を見る時は、観客は弁当や地元のうまいものを食べながら楽しむそうです。

「やっぱり旅の魅力はグルメやな〜」とウキウキしました(笑)

お土産もお忘れなく!

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旅の魅力といえば、忘れてはいけません。お土産ですよね!

このオンラインバスツアーでは、道の駅「ゆうひパーク浜田」へ。

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ここでは、ライブ中継でお土産コーナーを見て回るだけでなく、浜田の名産品が購入できる通販サイトのURLもZoomのチャットで送ってもらいました。

1時間30分弱の行程を終えて帰路につく。最後は、Zoom上で集合写真も撮影。

今回は初開催のトライアルでしたが、今後、ますますプログラムに磨きがかかり、石見神楽以外にもいろんなツアーが出てきそうで楽しみです!

コトバス「オンラインバスツアー」に感じた可能性

最後に、ビジネス目線から、「オンラインバスツアー」で感じた可能性を紹介させてもらえればと思います。

1,普段は参加しづらい人も参加できる

コトバスさんがオンラインバスツアーを企画したのは、単に新型コロナウイルスの状況を踏まえてだけではないそうです。

ご高齢で体調が思わしくなかったりなど、コロナに関わらず外出が難しいご事情を抱えた方に対しても、ご自宅からバスツアーの気分を味わえるようにしたい、という思いが根幹にあるということ。

先日のWhyKumanoさんの「オンライン宿泊」では、海外からの参加もありましたが、リアルでは難しい人も参加できるオンラインの企画には、さまざまな可能性がありそうですね。

2,新たなバスツアーファンの開拓に

今回の参加者は、普段はほとんどバスツアーに参加していない人でした。物珍しさで参加した方も多かったように感じます。

自分もそう。1人行動が好きなので、団体旅行に参加する機会はめったにありません。

ただ、今回参加してみて、ツアーコンダクターの愉快なトークやちょっとしたクイズを楽しんだりと、バスツアーならではの良さを感じて、「コロナが終息したら、本当のバスツアーに参加してもいいかもなー」と感じました。

コロナの状況下で注目を集めやすいオンラインの企画は、新しいファン層開拓のきっかけにもなるかもしれませんね。

3,おみやげ販売との連動

今回は、サービスエリアに立ち寄ったり、石見神楽の後に道の駅に立ち寄ったりと、おみやげに触れる機会が数回ありました。

こうした際、ツアーコンダクターの軽快なトークを聞きながらだと、ついつい買いたくなっちゃいますね。

今回は、そうしたおみやげものを購入できる通販サイトなども、チャット機能で随時、教えてもらいました。EC連動型としても、こうしたオンラインイベントはとても面白いと思いました。



最後に

WhyKumanoさんの「オンライン宿泊」でも感じたのですが、オンラインイベントというのは、単なる現実の疑似体験というより、リアルにはない新たな可能性の追求、という側面を持っていると思います。

オンラインのサービスが進化することによって、コロナ終息後、今までにない楽しみが生まれて、より世界が豊かになる。そうなったら素晴らしいですね(^^)。

















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