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Apple Vision Proの発表がどんな意味を持つのかスペックとかの話をせずに語らせてほしい

Apple Vision Pro、ついに発表されましたね。Apple純正のXR HMD。
いやもうね、本当に待ってました
「Appleがグラス出したら世界が一気に変わるんで」っていう説明を何度クライアントや投資家や採用候補者にしたか分かんないのですが、それがついにでちゃいました。
やばいよ。どうせずっと出ないと思って散々「Appleグラス出たら僕らの時代くるんで」とか言っちゃってたけど出ちゃったよ。
これで時代変わらなかったらどうするよ、と思いながらドッキドキしながらWWDC見てました。

いやね、変わりますよ世界。

これは間違いないです。来ました。UR確定演出です。優勝です。
今朝は1時45分に起きてそれからあんまり寝れてないので現在爆眠なのですが、なんか吐き出さないと寝れなそうなので、今日のうちに思いの丈を綴っておこうと思って書きなぐっている次第です。

たぶんすでに大量にまとめられてると思うので、Vision Proのスペックがどうのみたいな話はここでは一切触れません。
というかね、暴論ですけどスペックなんてどうでもいいんですよ正直。値段も。どうせ初代機なんて酔狂な人しか買わないし、普及するまではあと何世代かかかるし、その間にスペックも価格も改善するんでね。

だから現時点でスペック表とか価格比較表とか作って「Vision Proはここらへん」とかやっても意味ないんですよ。
そんなことしたら「ハイスペックだけど高い。以上」以外の結論無いしね。

それより大事なのはAppleがXRデバイスを出したこと。そして今回の発表でAppleのAR(発表では空間コンピューティングって言ってた)へのビジョンとか姿勢が見えたこと。

結論から言えば、今回の発表によって日常的にXRを使うという僕らの夢が現実になる日が想像できるようになったことがめちゃくちゃでかいと思っています。

今回のWWDCの前、よく「Appleがグラスを出すことの意味ってなんですか?」みたいなことを聞かれることがありました。
そのときはいつも「Appleが出すことで初めてギーク向けガジェットが一般向けおしゃれグッズになるから」というふうに答えていました。

僕はVRに出会って10年弱、XRの会社にはいって5年経ちます。
これまでの経験で、XR業界の最大の課題はなにかといえばXRをみんなが普段使いする未来が見えないことでした。
VRChatとか毎日やってる方々は一旦おいておいて、そうでない方が日常のユーザージャーニーの中で「XRに置き換わることで体験が向上すること」ってある??みたいな。唯一ありそうなのが運動くらい。(だから前にこんな記事書いたりしてました)

僕らの日常は思った以上に現実に最適化されていて、XRの入り込む余地ってなかなかないんですよ。

だからこれまでのXRデバイスの売り方って、非日常に行こう、みたいな方向だったんですね。
ハレとケで言えば、ハレの体験を提供する技術。
プラットフォームが推奨する主なコンテンツはゲームとかライブとかで、それはそれで間違いなく面白いし僕も大好きなんですけど、結局「日常的にグラス使う未来」がその延長にある気がしなかった。

そこでこのVision Proですよ。見ました?PV?

完全に日常生活のなかで、少なくとも家のなかではかけっぱなしで生活することを前提にUXが設計されてる
仕事中はもちろん、子供と遊ぶときだってかけっぱなしでいてねっていう。
これね、すごいことですよ。

HMDって子供とか家族とめちゃくちゃ相性悪いんですよ。周囲と完全に断絶しちゃうんで。
僕自身子供ができてからVRできる時間ってかなり減りました。

それが家族と一緒にいるときにもつけてね。なんなら思い出も残せるよ。と来たわけです。
こんなメッセージがXRデバイス側から来たの初めてですよ(たぶん)。
今回の発表からは日常の中でXRを使うというのをガチで目指しているというのが痛いほど伝わってきました。

この方向性がもうはちゃめちゃに他のデバイスと違う。スペック比較表には現れないけれど。単にパススルーだけだったらQuest3でもできますけど、Quest3の発表でザッカーバーグがビデオパススルー使ってやってたのゲームですからね。方向性が違いすぎる。童謡とデスメタルくらい違う。

ライフスタイルの中で空間を身にまとう時代を作る。みたいなことを目指している会社で働いてるんですけど、やっと、ほんとうにやっとそれに共感してくれるデバイスが出てくれたなって思いました。悲願ですよ。

僕は新しいデバイスの普及に必要なのは仕事、ソーシャル、エンタメの3つだと思ってます。
今回のWWDCの発表も3つとも言及してましたが、仕事とソーシャルとのところを自社でしっかり固めてきてるのが強いなと思いました。とくにまず仕事で使えるっていうのがスタートラインだと思うので。

そういえば、映像に写っているバーチャルオブジェクトの殆どが2Dだったのも印象的でした。ARとかVRとかいうと、せっかくだから3Dにしないとっていう発想になるもんです。
これある程度経験を積むと一周回って実は空間に平面のものを配置するだけでも体験としては十分良いってことに気づくんですけど、でもぱっと見のインパクトが薄いし、やっぱりせっかくグラスかけたならバンバン3Dオブジェクトだしたいじゃないですか。パーティクルとかどんどんだして。
そこをぐっとこらえて2Dだけで体験設計したのもほんとうに流石だなと思いました。
これ見たことない人はぜひ何かで体験してもらいたいんですが、MRで現実空間に平面のUIが浮いてるのすごく良い体験なんですよ。操作性も視認性もよいし、それでいて全然新鮮味も面白さもある。

……そんなわけで本当に眠いのでここらへんにしますが、とにかくVision Proが発表されて本当に嬉しいです。
この界隈ではいろんな元年が言われますが、Vision Proが発売される来年は「現実の日常生活でXRを使う元年」だと思います。

ツイッターにも書きましたけど、こんなアツいタイミングでど真ん中で関われる会社で仕事できてるのすごい幸せです。
こんなエキサイティングなこと人生でそんなにない。

といっても、まだまだ元年です。超はじまったばかりです。
なので、これから一緒にやってく人を募集しています!!!!!(いつも最後のオチがこれで申し訳ないと思っている)

おしまい!
おやすみなさい!

(こっから下は僕がVision Proを買うお金を稼ぐための投げ銭スペースです。内容はありません)

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