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キャラメルボックス・アクターズプロデュース2022

2022年2月5日(土)12:30開演
@博品館劇場
¥7,500

キャラメルボックスが復活した。
昨年末に復活公演で『サンタクロースが歌ってくれた』を観たのに、記事をかいていなかった。しまった。年末立て込んでたからなあ。でも本当に感慨深かった。
劇団からは本公演が年に一回という話があって(えっ、少なっ!)とおもったけど、諸々の状況を鑑みるにそれは妥当かと考えたんだけど・・・
いや、やってくれました。
本公演ではなく、俳優主宰で公演を打つという言うなれば番外公演を敢行してくれた。『サンタ』から1ヶ月ちょいしか経ってない。こっちは嬉しいけど、無理してない? 大丈夫? とはちょっぴりだけ心配になったけど。その点についても呑み込んだ上での活動らしい(少なくとも多田くんはそうだとnoteに記してあった)。
ならばともかく観に行こう、楽しもう。サポーターとしてできることはそれだけだ。

今回はハーフタイムシアター2本立てということで、『ミス・ダンデライオン』『水平線の歩き方』を上演。一部の役がダブルキャストになっていて、アタシの観たいキャストでスケジュールが合うのがこの回しかなかったのだ。なるべく平日の席を埋めてあげたい派なのだけど仕方がない。
手数料をケチって一般発売でチケットをとったら、一番後ろだった・・・。土曜のマチネだし、まあ覚悟はしてたけど。ほぼセンターだったので良し。
この文章は基本、未来のアタシのための備忘録なのであらすじは割愛。観て思ったこととかを書いていきます。でも未来のアタシ、あらすじ覚えてるんだろうかw 一応2022年の時点では観劇前に思い出せたのでこのままいきます。

この回の上演は、まず『ミス・ダンデライオン』。
もちろん過去の上演は2回とも観ている。原作は梶尾真治のSF小説『クロノスジョウンターの伝説』。初演の告知があってから観劇までの間に原作は読んだのよね。
成井さんは面白い原作を舞台化するのがうまくて、この作品もとても良かったけど両方とも記事を書いていないアタシのばかー!
W岡田の真骨頂というか、本当に樹里とヒー兄ちゃんのピュアピュアカップルが素敵なのよね。SFというベールを被ったラブストーリー!

じゅりちゃん強すぎるぜ。※役名は「樹里(じゅり)」で演じる役者は樹里(きり)なので、ややこしいからひらがなで書いてます。
実際19年も恋心を持続できるものだろうかと考えてしまう。まあ有り得ないとはおもうけど、だからこそ有ったら素敵だと感じるよね。
きりちゃんのパワフルさ、医者らしいしっかりした雰囲気、でも恋する乙女なのが少女漫画的主人公百点満点!
多田くんのヒー兄ちゃんも素敵。病に臥せっているところなどは儚げで佳き(遠目なので顔までは見えないんだけど、雰囲気で)。
19年後のじゅりをすぐ信じちゃうのも、あっという間に恋に落ちるのも、簡単過ぎてええっておもうけどwいっか、そういう話なんだよねってねじ伏せる勢いと力のある物語ということかな。

ひっっっさしぶりの虫くん(菅野くん)に会いたかったんだけど、予想通りまるっこくておじちゃん化が進んでたわ・・・。かわいいおじちゃんだけども。でも会えて嬉しかった。「しぇんしぇ〜」が板につき過ぎww
開幕直前にコロナで降板した関根くんは本当に残念だけど、葉山(チャナ症候群の入院患者)が三浦くんに変更になったのなら陸上部の顧問でなく野球部にすればピッタリだったのにな。三浦くんはたぶん、1日か2日しか稽古してないわけだよね。それでもまったく問題ない仕上がりですごいな。

そして石原くんも久々ですが、相変わらずかっちょええ・・・顔がいい・・・スタイルがいい・・・声がいい・・・野方さんが急にイケメン枠に。(ちょっとカミカミ魔人になりかけてたけど)
となると見合い写真で一目惚れする北田、という設定がしっくりくる! 貴子ちゃんの北田と野方さん、カップルバランスいいわあ。美男美女。二役めのタケコのスパークぶりも笑えるけど、あのくどいキャラと爆笑シーンはちょっとやりすぎ感があって初演からちょっと苦手なのよね。もう少しサラッとやってほしい・・・これは脚本と演出に対する要望ですな。貴子ちゃんはナイスアクトよ!


かじもんの吉澤部長のふてぶてしいオヤジ感と若い頃のイケメンだけど小物感、19年の月日に思いを馳せちゃうわね。
そして11歳のじゅり、れいちゃんはほんとかわいい。一途。抱きしめてあげたい・・・。もう28なんだね。でも11歳。すごい。
野方さんの同僚、吉本さんは筒井くん。危なげのないというか、とにかく安心感。これ虫くんとクロスキャストだったのね。そっちも観たかったな。

幕間は30分。その間に転換ってすごいなあ。
次は『水平線の歩き方』。
見始めてから、ああこれも主演・W岡田だったんじゃんと気づくアタシ。大うつけ。
これも過去に3演もあって、もちろん全部観ている。そしてひとつもブログに書いてない・・・だめだなアタシ。

岡田達也ファンでなくてもだけど、ファンなら特に役者さん自身のリアルエピソードが織り込まれていて、号泣必至。いや号泣じゃなくて滂沱ね。観劇中は声を出さずに泣きましょう。看護婦(当時)だったおっかーさんのお母さまと、達也少年のやりとりに想いを馳せちゃうのよ。
愛情深くしっかり者でお茶目なお母さんのアサミさんがもう、最高なのだ。ううう。
ももこさんのアサミは最高だったけど、綾ちゃんのアサミも負けずによかった。もちろん阿部ジョーの幸一もね。ふたりとも役者として信頼してたので、そこはわかってた。
でも当然だけどやっぱり雰囲気は変わるねえ。どっちがいいとかじゃなく。
W岡田ver.はしっとりしたスイーツで、今回のはパリッとしょっぱい乾き物って感じ。やっぱりポテチかなw(個人の感想です)

阿部先生のあんりちゃん、かわいかったあ。家族に取り入っちゃうとこ、下手したら図々しくてイラッとしちゃいそうなのに、全然許せちゃう。幸一との組み合わせはキュートなカップルね。
左東くんのお父さん超板についてるってか、めっちゃいいお父さん! こんなお父さんの子に生まれたかったわ。もりめちゃんがお母さんなんて最高じゃん。元気でやさしいお母さん。弟くんは、がんばれ♪
同期の豊川くんは畑中くん。ラガーマンには見えんw いや阿部ジョーもだけど。はたぼんは好きなんだけど、Wキャストの三浦くんでも観たいわー。

おもうんだけど、今までひとりで生きてきたと言ってる幸一ってなかなかな欠陥人間だよね。傲慢というか。それで35歳だなんて、阿部先生、よく幸一と付き合ったな・・・まあその部分以外にいいところはあったんだろうけど。
こどもの時の辛い経験のせいかな。でもおかあさんによく頑張ったって言われて、いろいろ解けたんだろうね。あんなにひどい怪我をした体に戻ったら、その後もきっと大変だろうけど、きっと頑張って生きてほしい。そう願うのも傲慢かもだけど。

結局ラストではハンカチ顔に押し当てながら、ハナを啜りながらの鑑賞になったわ。判ってはいたので開演前からハンカチ準備してたもんね。
カーテンコールでは阿部ジョーがとても丁寧な挨拶をしてくれた。この公演は阿部丈二プロデュースなのだ。熱くて誠実なひととなりを感じた。
今回の演出、成井さんはノータッチだそう。でも白坂さんも石川さんも成井チルドレンだからか、まったくもって普通にキャラメルボックスだった。機会があったら過去の上演と見比べてみようかな。

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