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『ぼくのメジャースプーン』 辻村深月シアター

2022年5月25日(水)14時開演
@サンシャイン劇場
¥9,000

ナッポスユナイテッドさんのプロデュース公演。
辻村作品2本を同時に上演するという、ボリューミーな企画。9000円という決して安くないチケット代を考えると、贅沢な娯楽だなあとおもう。2本観たら18000円。先行予約で取ったりしたら2万円だもん。しみったれなアタシは手数料節約のため一般発売で買いましたよ。(それでも発券手数料1枚につき110円かかる。プレイガイド店頭で買えば手数料はゼロだった時代もあったのにね・・・)
例の病禍のせいで、初日から数日間のステージが中止に。アタシは24、25日のマチネ2daysの予定だったが、24日の方が中止になったので別日に振替えてもらった。ということで、実質初日に足を運んだ。

名前が同じだな~と思ってたけど、あまり触れてこなかった作家さん。数年前にキャラメルボックスの舞台で『スロウハイツの神様』を観た後、原作はどんなかなと読んだのが唯一かな。読んだ時に、たしか「若い頃に読んだらもっと楽しめただろうな」って思った。と思う(うろ覚え)。
元からキャラメルファンなんだよね、辻村さん。だからかは判らないけど、キャラメルボックス公演ではないけど、とってもキャラメル風味。成井さんの演出のせいもあるかもだけど、ストーリー自体がすでにキャラメリゼ(キャラメリゼとは)

STORY
小学4年生の「ぼく」は、同級生のふみちゃんを尊敬していた。ふみちゃんは勉強ができて、ピアノが上手で、うさぎの飼育係を率先してやっている。ある朝、ふみちゃんが飼育小屋に行くと、うさぎがすべて死んでいた。犯人は医学部に通う大学生だった。ふみちゃんの心は壊れ、誰とも口を利かなくなってしまう。「ぼく」には幼い頃から、他人の心を操る力があった。「ぼく」はふみちゃんのカタキを討つために、この力を使おうと決心する……。

※ネタバレ気にせず行きます。ご注意!

・ふみちゃん、て呼びかけるのは『サンタ~』を思い出してしまう
・岡田さんの役は『嵐~』の波多野と広瀬教授をいっぺんに演る感じ
・↑という触れ込み通りだった。というか『嵐~』が元ネタなんだな
・↑と思ったが「後から読み返すと『嵐』の影響かも」と原作者
・↑自覚がなかったことに驚き。誰がみても『嵐』だって思うよね

・話の頭からかなり残虐で「おおう…」となる。うさぎ好きには酷では
・小4にはヘビーだ。動物の惨殺も、それを友達が目撃したのが自分のせいだということも
・彼女のために復讐を遂行する熱意がとても強いことが哀しい

・教授最高
・ちょっと胡散臭いあのジェスチャー。岡田達也だなあw
・あの髪型、誰かに似てる・・・しかしそんなボリュームつけなくても
・カッコいい50代だな~~。そういや教授は何歳設定?
・ジャンク菓子を好きなのも良い。チョコパイ好き・・・w

・“ぼく”の家系に時おり顕在するという「条件ゲーム提示能力」
・陳腐なネーミングでは? と思ってしまった
・能力についての詳細は省くけど、説明を聞いてるとゲームの設定みたい
・様々な条件や制約があって、ゲームのマニュアルっぽい
・この場合はこうなる、この場合は無効とか、代々の能力者が実地で確認してきたのかな
・教授が過去に何があったのかな~。スピンオフ希望!
・その力を使って犯人に復讐する。どんな言葉が効果的か

・犯人との面会で“ぼく”が何と言うのか? めっちゃドキドキした
・それは教授に提示したのとまったく違う言葉だった。わあっ!!!!
・久しぶりに手に汗握る観劇体験! おもしろかった~
・教授が自分に怒るというのはよく分かる。そりゃそうだ
・そしてショックでもあるよね。“ぼく”を大切に思う全ての人間に対する裏切りだもんね

・復讐はふみちゃんの為でなく、自分主体で行うこと
・何をもって復讐となすのか。反省するとは
・命の重さ、価値とは

・好きということ、愛についての件りはちょっとうまく咀嚼できず
・かなり重要な部分なはずなので、原作で確認しようかな
・配信を見て確認するという手もあるが、時間が(汗)

・タイトルのメジャースプーンがあまり効いてない気がする
・クライマックスとかでかかる曲がデカすぎて耳が痛い

やはり二時間では盛り盛りの詰め詰め感があるな~。でも長いのも苦手なんだけどね。
原作はいつか読もうと思う。本当は先に原作読みたい派。ビジュアルや声、背景が、舞台化(映像化でも)されたものを見ちゃうと、その画や音で脳内再生されちゃうのが残念。まっさらなまま、自分の想像力で読みたい。味わいたい。

さて、つぎは『かがみの孤城』。(これを書き終わったら池袋に行くのだ!)
初演は観てないので初見。これもたのしみ。

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