顧客信頼性をデザインで向上したい。デザイナー視点でCREを紹介します
こんにちは。GMOペパボminne事業部でデザイナーをしている @miz_e_ です。
最近『チェンソーマン』のアニメにはまり、最新話を見て寝床についたあとも「一番強いのはなんの悪魔だろう…?」などと考えを巡らせてはなかなか眠りにつけず寝不足ぎみの日々です。
本題ですが、私は去年の春に育休から職場復帰してから現在まで、CREチームに籍を置かせてもらっています。
CREという言葉も知らなかったところからありがたいことにイベントで登壇させていただけるようになったりと、デザイナーとしてCREについて考えて言葉にする機会が増えてきました。
そこで今日は改めてデザイナーの視点からCREについて紹介したいと思います!
CREとは
CRE(Customer Reliability Engineering)とはGoogleが提唱した新しい専門職で、日本語にすると「顧客信頼性エンジニアリング」となります。
一言で表現するならば「技術の力を使ってユーザーさんの抱える不安を解消する」という役割です。
活動内容は各社で異なりますが、CSと連携してお問い合わせ経由で発覚する問題などに焦点を当て、機能の開発や改修、CS業務効率化などを行っているところが多いように思います。
"エンジニアリング"なのにデザイナーがやってるの?と思われるかもしれません。実際、他組織のCREチームを見てもエンジニアさんが中心の職種であり「CREチームでデザイナーをやっています」という人は見たことがありません。
ですが焦点を当てるべきは「顧客信頼性」の部分であり、それを技術の力で解決するという点ではエンジニアもデザイナーも垣根なくやっていけるものと考えています。
CREで何をやっているの?
私が所属するCREチームのミッションは、
「ユーザーの抱える不安を取り除き、気持ちよく利用できるように問題を把握・計測し、技術の力を使って課題解決する」
というもので、この「抱える不安を取り除き、気持ちよく利用できるように」の部分を実現するために、UXの向上を行なっています。
Google の新しい専門職 : CRE が必要な理由 の中に
とあるように信頼性の向上にはユーザーに寄り添ったサービス設計にする必要があり、それを実現するために以下のポイントに絞ってUXの向上を図っています。
ストレスを減らす
「できない」「わからない」などのストレスが生まれないサービス設計にする疑問や不安を解消する
生じた疑問をいち早く解決する仕組みを作ったり、不安を払拭できるようなコミュニケーションを行う気持ちよく利用できるようにする
ユーザーの目に触れる外観や文章表現などを改善し、心地よい利用体験を作る
ざっくりとまとめると「わかりやすくて親切で好感の持てるサービス」を目指しているということになります。
顧客信頼性とデザインの関係についてはこちらの記事でも触れているので、よろしければご覧ください。
CREの魅力
さて、この記事でCREを紹介している裏目的として「CREについて一緒に考えるデザイナーを増やしたい!」という意図があります。
先述の通りCREチームに所属しているデザイナーが周りにいないため、知見を共有し合える仲間を増やしたいと思っています。
そこで、私が感じているCREの魅力を紹介させてください。
①手段を限定せずに課題解決に取り組める
CREチームでは顧客信頼性向上というミッションのもと、UIデザインからコーディング、ヘルプ記事のライティング、ビジュアルデザインまで幅広い領域から課題解決に取り組んでいます。
私は元々専門性の高いデザイナーではなくオールラウンダー気質なので、色々な領域のデザインから課題にアプローチできるところに楽しさを感じています。
②ユーザーさんの「声」をプロダクトに反映させられる
CSとの連携が強いCREチームでは、目に見える問題の奥にある課題を把握するために、ユーザーさんの声を定性・定量的に調査しています。これまでもGoogle Analyticsなどを用いて定量調査を行うことはありましたが、実際の「声」をプロダクトに反映させるのはあまりできていなかったので、そこに楽しさを感じています。
感じている課題
上記のような魅力がある一方で、課題に思うことも山ほどあります。
例えばデザインを定量評価するのが難しいのと同様に、顧客信頼性を定量評価することもまた難しいなあと感じています。
CRE自体が比較的新しい概念であることからか「この指標で顧客信頼性が可視化できる」といったものは明確に定まっておらず、各社模索している印象です。
そのため上で挙げた
ストレスを減らす
疑問や不安を解消する
気持ちよく利用できるようにする
を行なったところで顧客信頼性がどう向上したかを計測できるようにしたい、というのが今後の私自身の課題です。
ここについてはもっとUXの評価方法についてインプットしたり、チームでも模索しながら最適解に近づいていければと思っています。
おわりに
このように難しさはありつつも、ユーザーさんの「声」を元に自分たちで指標を設定してプランを考え実行し、結果を見てまた次のアクションに繋げるという顧客信頼性のためのPDCAはとても楽しくやりがいがあります。
この記事を通じて、デザイナーやそれ以外の職種の方にもCREに興味を持っていただけたらとても嬉しいです!
この記事はGMOペパボデザイナー Advent Calendar 2022の21日目の記事でした。
次回は同じminne事業部の後輩であり同じ大学、同じゼミの後輩でもあるねもっちゃんです。
ねもっちゃんが可愛くて仕方がない私。コンビニでねもっちゃんが好きそうなお菓子を見つけて買って行くと、隣で見ていたマネージャーさんが「甘やかしてるな〜」と一言(もちろんこれも愛のこもった一言です)。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!
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