見出し画像

雇用の流動性

昨日失業率とインフレについて書きました。

なぜ仕事の相対量が少ないと生産性が上がるのか。

そもそもすべての人が生産性の高い仕事をできるということはないです。
これって、直感的には正しいですよね。
でもなかなか、受け入れ難い事実だと思います。

要は、生産性が低い人にも給料を出さないといけなくなってしまいます。
昔はこれでよかったんです。
でも今の時代は違います。

一番想像しやすい具体例としては、集団就職というシステム。
高校とか中学とかを卒業した若い人たちが、
田舎から都会に集団でやってきて会社の寮とかに入って働く。

昔はそういった人たちにもしっかり仕事を用意できていて、
かつそういう人たちが定年までずっと安定して働けていた。

大量生産大量消費社会と終身雇用システムに支えられた社会システムです。

でも、今って大量に作ったものが売れる時代ではないし、
新卒で入った会社に一生勤める時代でもないですよね。

生産性なんて考えなくても一生仕事があって、
安心して暮らせる世の中でした。

でも今は生産性が高くない人には、
仕事は回ってこないです。

企業側も生産性の低い人を雇うことのリスクを嫌うからです。

なぜなら、労働者保護を目的にしている労働三法の規定により、
一度雇った労働者を解雇することのハードルが高いため、
そんなに簡単に採用をしないことが主流になっているからです。

労働者保護のためのルールが、採用のボトルネックになってしまっている。
なかなか皮肉ですね。

でもこれって、労働市場の本来の姿だと思っています。

質が悪いものは、売れないですよね。

労働力市場でもそうあるべきだと思っています。
でも、労働力市場は過剰に保護されていると思っています。

そしてその縛りは、次第にゆるくなると思っています。

雇用の流動化は進んでいくと思います。
新卒で入った会社にどれくらい勤める予定か、
また新卒入社した方たちが実際どれくらいのスパンで離職するのか、
調べてみました。


大体3年くらいで転職しようと考えていて、
実際も3割くらいが離職しているようです。

新卒採用のメリットとして、
比較的やめにくい、長期的に戦力化できる、
というのがありますが、
どうやら神話のようです。


となると、雇用の流動性は高くなっていき、
優秀な人材が本当に適正なポジションにつける社会になっていく。

転職してきた(優秀な)人材に
自分のポジションが奪われることも増えるはず。

でもこれは質の悪い商品が売れないのと一緒で、
質の悪い労働力は売れないだけ。


なので労働力のパラメータとして生産性とか優秀さとかを
上げていくことが必要です。

企業が自社のプロダクトやサービスをブラッシュアップしていくのと、
原理的には一緒です。


リカレントとかリスキリングとか流行っているのも、
どうやら古い体質の労働力市場が変わり始めていることの、
副作用なようです。

よりキャリアデザインが大事な社会になっていくわけで、
現状維持では負けてしまう、ということです。


今日も長文になってしまいすみません笑
最後までお読みいただきありがとうございました。
よりよい未来のために!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?