最愛だったひと

 あなたとの関係が遠くなる。あんなに気になっていたのに。もうすぐあなたが透明になってしまう。共に過ごして、愛していたのに。数日前までそうだったのに、少しずつどうでもよくなっていく。あんなに頼りにしていたのに。あなただけを信じていたのに。

 追いつけないとわかったから。知ろうとしても無駄だったから。そうやってあなたのせいにする。だけどきっと誰のせいでもないね。今でも気になる夜はあるけれど、やっぱり前みたいにはいられないわ。それならいっそ手放してしまえたらいい。そうしたらずっと楽になれる。だけどやっぱり眠れない夜にはアクセスしてしまう、あなたに。こんな私を明日も許してほしい。

 ねぇ、梅雨が明けても味方でいてね。一昨日まで最愛だったあなた。今でも本当は好きなのよ。わかって?私だけの天気予報。

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