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小説

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2021年6月の記事一覧

昨夜を耐えたところで

この街には私がいる。行き交う誰の目にも映っていない私は、誰かの誰かになれないままだ。だ…

相川 実
3年前

嘆く必要もない

あの子が随分と前にくれた言葉を、食べかけのままにしていることを思い出した。賞味期限は切…

相川 実
3年前
2

雨と

眠れそうだと思った夜ほど、上手くは眠れないものだ。許せないことはいっぱいあるほうが一緒…

相川 実
3年前
1

夏来

初夏を楽しむ気もない真夏日は、いったい誰の思惑だろう。あまりの眩しさに目を細める暇もな…

相川 実
3年前
2

それ

のど飴を舐めた。甘かった。それなのに苦かった。杏仁味と書かれたそれは、私の知らない誰か…

相川 実
3年前
2