【 告白雨雲 】#毎週ショートショートnote

 俺の勤務地は、山に囲まれた盆地の中に1つの近代国家?と言えるような場所だ。銀行・裁判所・警察・郵便局・ホテル・大病院と何でも揃っている。山奥過ぎるのか、人にはめったに会わない。
 暫く経ち、中央から連絡が来た。
「お前の長所を活かせる被疑者を送るから、宜しく」
 3日後、被疑者がやって来た。
 犯行の内容を聴いているうちに、被疑者の頭上50cmぐらいの所に、小さな雲が出現。雲が少しずつ大きくなり、だんだん雲行きが怪しくなってきた。雲の色が、白からどす黒くなってきたのだ。
 接見が終わる頃になり、あれ、雲の色があんなに黒かったのに、今はグレーになっている。いったいどういう事だ。これは、殺人と横領はやっていないのか、誰かをかばっているのか。
 雲の状況と犯行の内容を分析し、先輩に連絡した。
「先輩、グレーです。ポツ、ポツと、降っただけでした。犯行を手伝っただけですね」
「そうか、やはりな。決め手がなくて、困っていたのだ。また、頼むよ。サンキュー」
「先輩~」
                            (445文字)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここまで読んでくださり、ありがとうございます。
今回、遅れました。だめですね、私。

ゴテゴテの告白にしようかと思いましたが、恋愛物は精神的に今はダメなので、他の告白にしました。
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