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休職日記

はじめまして。みゅうと申します。
みなさん、仕事はつらいですか?
行きたくないな、と思ったことはありますか??

様々な理由があって憂鬱になる人も少なくないでしょう。
そんなとき、急に布団から起き上がれなくなったら。
みなさんはどうするでしょうか??


予兆


眠れない。眠ってもすぐ目が覚める。
身体の疲れが取れない。ぼーっとする。
納期を守れない。焦りがない。
ミスをした感覚がない。

ベランダで空を眺めたり、駅のホームで線路をただ見つめる時間が増えてきた頃。目が覚めた朝、家を出なければ出社に間に合わない時間が過ぎても布団から出ることができなかった。
どうにかしようとやっとの思いで起きたものの、今度はトイレの床に座ったまま立てなくなった。
持っていたスマホから見える時間は、会社の最寄り駅に着いていないといけない時間。出社まで30分を切っている。

なんで。どうして。どうしたら。
何もわからなくて呼吸が浅くなった。
結局電話することができなくてメールをした。
この時点で私は月に1回は休むを繰り返し、有給と後期休をギリギリまで使っていた。時にそれが認められず欠勤扱いになっていたこともある。

社内の信用はおそらくもうない。
インフルエンザになって休んだ時に「どうせ嘘」と心無い人に言い放たれてから、私の心が一気に壊れた。
嘘であったら良かったのにと、自分が一番願っていたのに。


心療内科

私は学位心理学を持っている。
それなりに心を学んできたつもりだった。
自分の起こっていることは何となく想像できていたはずなのに、"ここ"に来たら認める事になりそうで怖かった。

もう、限界だった。

認めないと何もかも壊れてしまいそうで怖かった。

「お仕事休みましょう。診断書今から出しますよ」
結構呆気なかった適応障害という文字をいただき、次の日には「もう限界です」と上司に告げて提出した。
ただ、どうしても休みの都合が合わず「今週末まで働ける?」と言われたので、申し訳なさもあって働いた。
この5日間、誰にも告げることなく、明日もまた来るみたいに職場の人と途中まで帰ってさよならをした。
少なくとも、しばらく戻ることはないだろう。
この道を歩くこともないだろう。
その日の夜は、久しぶりに深く眠ることができた。


丁寧な暮らし

最初の朝。まずは朝食を作った。
仕事がある日は朝の支度で精一杯。コーヒーも飲めない。
パンを焼いて、お湯を沸かして、フライパンを出してスクランブルエッグを作って、お皿に盛った。
あたたかいコーヒーを一口飲みながら朝のニュースを観た。ほっとした。

これからどうなるんだろうという不安もあった。
でも今はこの瞬間を噛み締めたかった。
穏やかで、丁寧な暮らしをずっと求めていた。

気持ちが落ち着いてくると、部屋の汚さが目立つようになった。衣服も、ゴミも、シンクにいつから溜まっているかわからない食器たちが気になって仕方ない。
余裕が無いときに気が付かなかったもの達を、洗濯して、掃除して、要らないものは捨てて、あるべき場所に戻した。
ゴミ捨て場に大きな袋を何個も出した後で、こんな普通の生活がままならなかった事が悲しくなった。

これからはふつうの生活がしたい。
ただゆっくりと日常を楽しみたいだけだった。


現在

毎日ごはんを作ることがたのしみになった。
節約の為に始めた自炊が案外楽しかった。
友達と遊ぶ時間と余裕が生まれた。
時間がゆっくり進むことがわかった。

休職"祝い" をしてもらって、自分の中の休んで迷惑をかけているネガティブな気持ちが少し和らいだ。
かと言って、迷惑をかけているのも事実。
人がバッタバタ辞めていて、私が抜けた時点で回らないだろうな、というのも薄々わかっていて休んだ。
休職なんて人生でほんの少しの時間だから
そうかもしれない。私は人より人のことを考えてしまう。
それでも我慢した先に"限界"があって、壊れてしまった。
人を思いやるより、自分を甘やかさなかった。
だからこの休みは、わたしを労うために休みたい。

職場の環境が変わらない限り復職は難しいと診断があり、休職期間が伸びた。年末年始もしばらくゆっくりできるらしい。その先のことは、私がしたいようにしてあげたいな、と思っている。


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