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25歳休職中の女がひとりで免許合宿に行った話

はじめまして。みゅうと申します。
みなさんは自動車運転免許は持っていますか??

都会に住んでる方は、車より電車に乗る回数の方が多いのではないでしょうか?

これは私が1人で免許合宿に行った時の記録であり、迷っている人の参考にしてほしいと思います。


そうだ、免許を取りに行こう

「ひまだな…」

現在休職5ヶ月目に入る25歳。
適応障害と診断され、しばらくは家に引きこもる生活を送っていた中で、少しずつ心の元気を取り戻し、転職活動に向けて準備をしている真っ最中だった。

条件を入れて求人を流し見しながら、意外と「ドライバー大歓迎」が多いなと気づく。

「そういえば、大学生の頃免許取りたかったけど行けなかったっけ」

私は大学生の頃新聞奨学生という制度を利用し4週6休深夜と夕方に働く生活を4年間やっていた。

大学生活もある中、仕事をしながら教習所に通う時間が絶望的に無かった。気持ちの余裕もなく諦めてしまい、社会人になり、やはり時間が無くて通う事を諦めてしまっていた。

でも今なら、

お金は無くても時間はある

正直休職中で貯金を切り崩す生活の中で20数万円の出費は痛手中の痛手だったが、時間の融通が効く瞬間は今しかない!!!!と思い立ち、求人を閉じて自動車学校を探し、電話をした。


海ほたるを夢みて

合宿は千葉にある大佐和自動車学校さんにした。
値段が20万9000円と安かった事と、高速教習に海ほたるに行くと記載があったからだ。
合宿は女性限定、一人部屋、飲食に困らない立地にあり、東京、神奈川、埼玉あたりからもアクセスしやすかった。

まだハンドルも握った事が無いのに心躍らせていた。
電話してからトントン拍子に話が進み、6月末に家を出た。2週間、私は知らない土地に行く。非日常と、久しぶりに学校に通う浮いた感覚は忘れないと思う。

ただ、これから合宿免許に向かう為に電車を使う人は注意して欲しい。

私は何ヶ月も通勤していなかったのですっかり忘れていたのだけれど、東京の朝は通勤ラッシュで、さらには満員電車だった。

大きなキャリーケースと私がすし詰めに合い、キャリーを何度も倒して拾ってもらっていた。
きっと周りから「東京初めてなのかな…」と思われていたと思う。今年で6年目です


入学、そして

駅から学校まで車で送迎していただき、そのまま入学準備(視力検査等)、学科の授業(1時間)、運転シュミレーション、車の運転まで初日でこなした。

初めての運転はちょっと動かすのも怖くて30kmが高速に感じて震えていた。ただ、ノロノロしていても慣れてくると楽しくて「上手いね!」と褒めてもらった。

身体に馴染む感じです」と答えたら、
ジョジョみたいでかっこいいね」と言われにこやかな気持ちになった。私は承太郎しか知らないけれど。

ノロノロゆっくり教習が終わり、2週間我が城となる寮へ。

私は自炊プラン(昼食のみ)だったので、学校から少し離れた寮だったが、周りにスーパーも飲食店もあったので苦労しなかった。抵抗がなければ、お皿や包丁も完備していたので自炊には困らなかった。3食付きプランだと+3万円くらいだった。


1日目~7日目

ここからはスケジュールを見ながら思い出しつつ書いていく。

初日こそぼっち飯を極めていたが、2日目から同じ合宿所先の人と仲良くなった。
「学生とか多そう…」と思っていたけど、実際は「主婦です」なんて方が多く、自分が一番若かったりした。

「主人が…」「婚約者が…」と言う話に入れなかったので「実は私も子どもがいて…」と虚偽の申告をしようとしたが、そんな事しなくても仲良くしてくれた。予定も無かったので助かった。やさしい。

1~7日目はとにかく学科をやった。
最近はオンライン授業らしく、スマホとずっとにらめっこしていた。
ただ、見ているだけではなく、AIがカメラ越しに何度も写真を撮っていて、目をつぶった瞬間を撮られると「寝てますよねぇ!???」と言われる。理不尽。
寝てませんよって画面を押すと大丈夫だった。


N-LINE 受講画面 第1段階


余談だが、目を開けていれば大丈夫の裏をかいて、学生証をカメラ越しに置いて判子をもらってしまった人が居たらしく、今は人の目でも見ているか確認しているらしい。

7日目には仮免試験があった。
ついこの間まで車に乗ったことが無い人間が仮免なんて…と震えながら試験を受ける。

見事合格したが、試験官から言われたのが、「目視してるかも知れないけど、僕にはそうは見えなかった」と言われた。

めっちゃしてましたけど!!!とは言えず、
「すみません…」しか言えなかった。
もうこれでもかと首を振り回した方が良かったと思う。
おまけ合格だった。

おまけ合格だったのに、次の瞬間に路上に出た。
路上に出た瞬間に30kmが遅く感じる。
前の車に合わせて走ってたら「スピード出てるよ」と言われて、見たら40km指定で60km出ていた。
みんな法定速度ガン無視だった。

それから法定速度絶対守るマンになっていたのだけど、たまに煽られたり窓から顔が出てきて何か言われたりしたけど、教官は「こっちが正しいからね~」だけ言っていた。みんなメンタル強くて安心した。

左に寄せるのは上手いねと褒められたけど、
上手いけどこのままだとサイドミラー折れるね~」って言われて怖くなったりした。ごめんなさい。


8日目~13日目

第1段階(仮免取得まで)から第2段階に入ると、さらに追加で授業を受ける必要がある。50分間授業×12程あり、さらに技能講習と救命教習を受けて、卒業検定の資格をもらう。

N-LINE 受講画面 第2段階

仮免を貰った後は、とにかく技能、技能、技能。
卒検には学科試験がないため、安全運転や基本的な技能のみきわめを受けて、晴れて卒業となる。

とにかく路上に出ては、信号に気をつけつつ、進路変更や駐車などの練習をひたすらやった。
私が学んでいた教習所では、ジェットコースターみたいな山道を走らされて「はい、チェンジレバーでブレーキかけてみて〜」とか言われて、目線を下げられないままガッチャガッチャやって必死にブレーキをかけたりした。

高速教習もあり、海ほたる予定だったが、ちょうど土曜日だった為「人多すぎるからチェンジ」と言われて、道の駅に行った。海ほたるに行きたくて入校したのに…

2人1組だったので、行きの高速を運転した。
合流が怖すぎて前しか見れず「はい、行って〜」の教官の声だけを頼りに合流したのは危なすぎて「ぜったい人を乗せてじゃないと高速入れない」と思った。

緊張で喉がカラカラだったのでマンゴーシェイク

着いた〜!と思ったのもつかの間、
15分で戻ってきてください」と言われて、そんな!??と思いつつ、とんでもない早さでマンゴーシェイクを飲み干したので頭がずっと痛かった。

とんでもない早さで記念写真を撮りつつ、後部座席で前を見ながらエア運転をしたけど、高速はやっぱり怖かった。


14日目 卒業検定日

緊張で5時に目が覚めた。
ここでやらかしたら延泊が決まる。

とにかく安全運転しなきゃ…安全……安全……
煽り運転されないように祈りながら行きのバスに乗った。

結論から言う、合格だった。

縦列駐車のとき反対にハンドルを切ったけど、修正できたので合格だった。
ド緊張で頭が真っ白だったけど、信号機と自転車と路駐が居ない事を祈っていたらぜんぶ大丈夫だった。

合宿組を全員合格し、そのまま駅行きのバスに乗った。
そのまま帰るのかと思っていたら、教習コースをバスが1周してくれ、先生方が手を振ってお見送りしてくれた

心がジーンとなった。

2週間という短い期間の中、たくさんの人と触れ合い、学び、絆を得たこの経験は、この先の宝物になると思う。

こうして合宿組と飲みに行く約束をして、帰路に着いた。


さいごに

その後無事に免許を取得した。
合宿組とはLINEグループを作って報告し合い、みんな無事に免許を取得してドライブしている。

何度も何度も悩んで、ほぼ勢いのように決めた合宿だったけど、知らない土地で学校に行き学ぶ経験の楽しさを学ぶ事ができた。

迷っている人におすすめしたい。
きっといい経験になると思う。少なくとも私はそうだった。

車は何処へでも行ける。
自分が思ってるより、ずっとずっと遠くまで。


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