旅と暮らしの交わるところ

これまで私の心を捉えてきたふたつのものがあります。
それは、「暮らし」と「旅」です。

旅と暮らしは、相反するもののようで、実は隣り合わせにあるもの。私たちが旅をして見ているのは、誰かの日常です。そして、私たちの日常もまた、誰かの旅先になる。そんな、旅を暮らしの交わる、グラデーションの中に生きていることに、しみじみとした喜びを覚えるのです。

「暮らし」と「旅」から私が受け取るメッセージは、「安心感」と「自由」。

◎暮らし
想いのこもったものに囲まれて、心地よくリラックスした時間を過ごすことの幸せ
=「安心感」

◎旅
新しい角度からものごとを眺めて、新しい価値観に気づいたり、新鮮な驚きを覚える喜び
=「自由」

思えば、「安心感」と「自由」を求めて、これまで生きてきたように感じます。安心感があるからこそ、自由でいられる。自由でいられることで、安心感を感じられる。心地よい場所でのあたたかさと、新しい発見による気づきを繰り返すことで、より心にフィットする「私らしさ」を思い出すことができるのではないかと思っています。

女性は、結婚したりしなかったり、子供を産んだり産まなかったり、環境が変わること/変わらないことで、ぐらぐらふらふらしてしまいがち。自分の生き方を模索して、壁にぶつかって、諦めたりまた歩き出したり。どうしようもなく不安定で、でも、だからこそ自分の核を見つけたいともがく。

結婚後、転居による転職を経験し、全く興味のない電気機器メーカーで海外営業事務になった私は、心にもやがかかるのを感じました。平穏だけど、充実感のない日々。無意味にも思える仕事をしている私に、存在価値があるのだろうか。このまま過ごすことはできない、その思いから「私の心にフィットする生き方」を探す旅が始まりました。

写真と文章を通じて、自分らしく生きるためのヒントをお届けしたい。写真と文章というツールを使って自由を獲得するその道筋や、私のあり方を通じて、「こうやって生きることもできるんだ」と肩の荷を降ろしてもらいたい。

私の通ってきた道、そして今も歩んでいるからこそ、同じように感じている方の背中をそっと押してあげることができたら。そう感じています。


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