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サステナブル・サプライチェーンの重要性 <#2021.6.28 SustainableBeautyコラム掲載記事>

化粧品業界でも、気候変動対策と生物多様性への配慮が求められる昨今、様々な課題の一つに「サステナブル・サプライチェーン」があります。今回は、欧米のフード業界で目新しい事例を紹介します。

アップサイクルされた大麦をベースにした原料を製造するEverGrain社。アップサイクルとは、廃棄される原料や資材を用い、新しい商品を作るという、近年注目されている新しいリサイクルの形で、いろいろな分野で利用されています。世界で年間900万トンにも及ぶ醸造に用いられ使用された大麦は、廃棄されるか飼料にされたりしますが、使用後の大麦でも栄養価は高く、廃棄することが“もったいない”という考えから立ち上がったプロジェクトです。ビューティーフードの世界では、欧米で人気のあるヘンプ関連製品がよく似ています。

アップサイクルといえば、最初はプラスチック製品などのリサイクル(アップサイクルなどに使われてきた言葉ですが、最近は、製品製造時に出る廃棄物(=これまで捨てていたもので、まだ十分利用できるもの)にまで広がってきています。大麦のアップサイクル原料を開発することだけでも目新しいことですが、このEverGrain社では、革新的なフードサプライチェーンを構築するため、“クライメート・ポジティブ”(カーボンニュートラルを叶える)スナックを開発したBright Future Foodsとのパートナーシップを発表しました。このコラボは、持続可能性の観点からフード業界の革新をリードするとし、大いに注目されています。
この「クライメート・ボジティブ」という言葉は、今後すべての商品・サービスにおいて、差別化またはブランディング要素として使われることばになってくるでしょう。

このように、地球環境・サステナブル産業を達成している企業同士のコラボレーションはとてもセンセーショナルで、かつイノベーション事例として、様々な業界へ広がっていくでしょう。

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