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サワードウ·ブレッドから学ぶ

安息日に、ハラ、
というパンを焼く習慣がある。

日本人が米を奉り祀る様に
ユダヤ人にとって、
ハラは他の食べ物以上に大切で
特別な祈りを食前と食後に唱える。

ドライイーストを使った
普通のパンを焼き上げるのも
なかなか手が掛かる。


私は天然酵母を作ることから始め
粉/水/塩だけを材料として
まる2日間程の発酵時間をかけて作る
サワードウブレッドが好きだ。


夫も大好きだが
金曜日に焼き上げるためには
水曜日から用意する必要がある。

しばらく、作らないと
天然酵母の力が弱くなり
作るのが面倒になってくる。


以下は、数ヶ月前に書いたものだ。




久しぶりに、
自分で作った天然酵母から
サワードウ·ブレッドを作った。


サワードウ·ブレッドについては、数日前に書いた。


書く、という作業で、
サワードウ·ブレッドをまた焼きたい、
という気持ちにスイッチが入り、
私を行動へと導いてくれた。



難しい作業ではないが、
とにかく、待ち時間が長い。


待っている間、
他の作業をすることは出来るが
ドウが膨らんだか、どうか気になるし
落ち着かない。


結局、散歩にも行かず、
今日は、サワードウ·ブレッド作りに専念した。


焼き終わってからも、すぐには食べられない。
冷めてからでないと
フワッとした舌触りにならない。


焼き終わって、冷ましている間も
調理時間に含まれる、と言える。
パンの内部で、
様々な変化が起こっているのだろう。


早くて安い商品、は
忙しい私達にとって、
便利で、効率的で、ありがたい。


それに比べると
私のこの手間にかかる特別なパンは
不合理極まりない。
しかし、できたてのパンは、
筆舌に尽くしがたい
深い香りと味をもたらしてくれる。

便利さに依存せず、
時には不便や面倒な行動を
深く味わう時間も、悪くない、と思う。


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