昔のあなたへ、感謝を。

どうしようもなく、辛い夜も、悲しい別れも、私たちは何度もその瞬間に出会い、そしてそれを苦しみながら、時に気が遠くなるような時間をかけて、そしてその全てが今の私を作り上げてくれた。

ああ、私はあのとき苦しんだ私を誰より一番大事にするよ。もしタイムマシンができたら、昔の私に会いに行って言うんだ。「もう少し生きれば最高だよ」って。「そりゃまだまだ大変なことたくさんあるけど、でも大丈夫だよ。絶対、助けてくれる人がいるから」って。

「今そこで、あなたが悩んでいること。苦しんでいること。もう人生に希望なんてないって、未来なんて真っ暗だって、そうやって思って1人で泣いていること。いや、もう涙を流すことさえ分からなくなってしまうほど追い込まれたこと、全部全部、今の私を支えてくれてるよ。ありがとう。あなたがそれでも、絶望の中でも1日1日を生きてくれて。私ね、今、幸せだって思える時がたくさんあるよ。正直、まだ解決できない悩みもある。でもさ、ちょっとはうまく対応できるようになってきたんだ。大人になったなんて言えるほどじゃないけど、でもさ、あなたが懸命に明るく振る舞って、とりあえずでもやり過ごしてくれたから、今ね、生きててよかったって思うんだ。人生何があるか分からないってよく聞くけど、意外と本当だよ。残念ながら、あなたが今思い描いてるような未来じゃないんだ。ほら、小学校で未来設計シートみたいなの、書かされたでしょ？そこで書いた設計なんて、ごめんだけど、そのうち忘れるし、ありきたりな設計どおりには生きれなかった。けどさ、楽しいよ。トラブルもたくさんで、体が動かない日もるけど、もがくのも悪くないなって、そう思うよ。とりあえずね、今日も、生きてくれてありがとう。必死に笑顔をつくって、悩みなんてなさそうって言われて、それで内心また傷ついても、それでも笑って、そして、生きてくれてありがとう。どうしようもないよ、未来は。想像どおりじゃなくて。だから、どうしようもなく、また何度も頑張ろうと思えちゃうんだ。ありがとう。ありがとうね。私はあなたのこと、これからもずっとずっと、大好きだよ。」