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直感ってそれらを瞬時で判断できること

はりやをリニューアルオープンして早1ヶ月。
舞台を鐘ヶ淵から東向島へと
一駅分動いたことで
以前から来ていただいているお客様と
はじめましてのお客様。
店内が知っているお顔だらけの時もあれば
知らないお顔だらけの時もあり
お迎えする私の気持ちも色々な日がある。
情緒不安定にならぬよう
店のことを整えていく。

そんな中、時をだいたい同じくして
二階の食堂デリカフェで数カ月働いてくれた
尾崎さんがご自分の店をオープンさせた。

「コマチデリ」

尾崎さんは面接時に
私と母校が一緒という事で
なんとなく親近感を感じて
その母校のメッセージである
「誠のほかに道なし」
という言葉通りの仕事ぶりに
本当はずっといてほしかったけれど
最初から期限が決まっている採用だった。
ご自分の店を開くうえで
勉強させてもらいたい、ということだった。

飲食店のスタイルにもよるけど
すべて手作りで
安心安全なお料理を提供しようとすると
保存方法や賞味期限の管理など
それぞれのお店ならではの工夫がある。
なるべくロスにならないように
でもお客さまに喜んでもらえる品数で
と思うと相当の工夫と経験が必要。
それを数カ月うちの店で学んだ彼女のお店へ
先日初めて伺った。

スッキリとした店頭

二階の食堂デリカフェと同じく
日常食のラインナップ。

塩麹唐揚げ定食

きちんとちゃんと
そんな感じのするお料理。
私は時間がなくテイクアウト。

組み合わせ自由なお惣菜

豚バラ茄子味噌炒めや、トマト煮込みハンバーグなど
ついつい色々買ってしまった。
どれもこれも優しい味。
すこし二階の食堂デリカフェと似てる。
そう思ったのは私の勝手な自己満足。

無駄のない清潔な店内

ある人から言われた。
そんな期間限定の雇用なんて
店側にはなんのメリットもないじゃない、と。

いつも思うけど
店に限らず、人としても
自店の、自分のメリットに直結することが
営む(生きる)上での目標にしてしまうことが
私にとってはちょっと居心地が悪い。
彼女を雇用することに対して
何の迷いもなかったのには
多分たくさんの訳があると思うけど
それは後付けの訳であって
すべては直感でしかない。
その直感がなにに基づくものなのか
「世界平和」って冗談交じりに言ってるけど
結局そうなのよ。

彼女だけが学んでいるわけではなく
一緒に働くスタッフだって彼女から学ぶことはある。
彼女が私の店の良いところを学んでくれて
ご自身のお店に活かしてくれるのであれば
それは地域の方の胃袋を満たし
健康へと導いてくれるはず。
繁盛すれば納税だって笑。

直感ってそれらを瞬時で判断できること。

そこで私自身のHOMEである
「酒場はりや」を振り返る。

一旦決まった移転場所を蹴って
今のご縁のある場所で営むことを
直感で決めたのは
ほんの週末の2日間。
その2日間で
決まってしまった場所の保証金や
火災保険料
数か月分の家賃など
手放してもいいくらいの決断。
その辺の話をすると
人はとてもびっくりしつつ
色々紆余曲折あったけど
結局一番良い場所になって良かったね
と言われる。
本当にそう思う。

廣寿司さんの名残。オブジェ。

どうしようかな、と思った時に
「ご縁」というものに
判断を任せても良いのかもしれない。
新しいはりやに来てくださるお客さま
1人1人にもご縁を感じ
ちょっとうちの店とは違うかなと思う方にも
ちゃんと向き合って対応したいと思う。
選ぶのはお客様。
私の方は選ばれる側。
そしてちゃんと「酒場」というものは
どういう場所なのかを
伝えていきたい。

酒場の話はまた今度。

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