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熱い男たちを訪ねる旅、沖縄

沖縄へ行ったのは先月のこと。
仲間が先に行くことになっていて
そこに便乗する形で総勢8人。
あとから考えりゃよく集まったな、のメンバー。
目的は人それぞれ。
私とハナコは
押上のスパイスカフェの店主、伊藤さんの
イベント打ち合わせに同行する旅となった。

最初に向かったのは
金ちゃんおすすめの「食堂かりか

あいにくの天気

カレーなどもオススメらしいけど
この後、ランチの予約が入っていたので
こちらではビールやチャイなど。

貝、貝、貝

海を見ながらのチャイでのんびりした後
BE NATURALへ移動。

看板センス!
入口センス!

店内写真NGだって書いてあったから
お行儀よくしてたんだけど
最後の方にダメもとで「写真いいですか~?」
と聞くと
「どうぞ」とにっこり。
あわててデザートの写真を撮る。

コスパが良すぎる
昼ワインサイコー

ゆったり時間を過ごした後(ちなみにこの後もずっとゆったり)
一旦ホテルへ行き
ホテル近くのLIQUIDさんへ。

お洒落な内装
みんな飲み過ぎじゃな~い?

以前イベントでご一緒させていただいた
村上さんはいらっしゃらなかったけど
LIQUIDさんを堪能したした。

そして伊藤さんが行きたいってずっと言ってた
べんり屋玉玲瓏さん。

なんで行きたいって言ってるかって言うと
一皿の量が多いから
1人で行くと色々食べられないからって
たのみ過ぎじゃなーーい?

シジミをちびちび食べるの好き
海老餃子ぷりぷり
焼き餃子もちもち
水餃子もちもちもち
熱々小籠包


結局さ、これらのメニューって
味より食感なのかもしれない。
同じような皮で包んであるのに
ぜーんぶ食感が違うの。
すごいね、奥深いね、中華。

インド人もびっくりなくらい
沖縄人もびっくりな寒さなのに
こちらのべんり屋さんは屋台。
みんなで食べるとその寒さも気にならない。

華子先生もご満悦の舞

お気づきかと思いますが
まだ一日目が終わってない。
次に向かったのは、やっぱり金ちゃんが予約してくれてた
花ずみさん。

沖縄の食文化が味わえる

後から来る組も、こちらの宴で合流。

ラフテー

沖縄ならではのお料理を堪能してこの日は終了。

翌日、朝から名護の「なごアグリパーク」の吉野さんのところへ。

打ち合わせしてる風(←怒られる)
吉野さんの畑へ

農林漁業と製造業、小売りの一体化に真剣に取り組む
吉野さんの熱いお話、もっと聞きたかったなぁ。

次に向かったのはバナナ農園。
マルエスファームの荘司さん
同じ名前でびっくり。
なかなかいないんだよ、荘司(しょうじ)って言う名前の人。
沖縄名護の環境を最大限に生かした美味しいバナナ作りに
熱い思いの荘司さん。
島バナナのほかに、珍しいアップルバナナやモリンガなど、ここにしかないフルーツ・野菜を手がけている。

テレビで観たことあるぞ、バナナ農園
トンネルみたい

バナナって木の幹はなく
葉っぱが重なり合って幹のようになってる
って知ってた?私は初耳だった。
この日、2人目の熱い男、荘司さん。

そして次の打ち合わせ先は
金月そばさん。
ここにも熱い男がいた!

海の家みたいな外観ステキ、読谷店。
いや、ゆし豆腐そば、なにこれ!旨し!
スタンダードが結局美味しい


沖縄小麦「島麦かなさん」を配合した自家製生麺と
8種の魚節から丁寧にとった天然黄金出汁。
麺とスープがサイコーに美味しい。
そんな沖縄そばを作る、たっくん。

金月そばgala青い海店の前で。

沖縄そばは、今もまだ進化している。
こんなの沖縄そばじゃないって言われることもあるとか。
食文化をどうとらえるのか、を改めて考えさせられる。

食においての「進化」は
電子レンジを使って時短調理をする、とか
ブレンダーを使ってスープを手軽にする、とか
野菜自体を遺伝子組み換えをし、アクの少ないものにする、とか
大量生産し冷凍で届けられるおせち料理でお正月を迎える、とか
そういう事じゃなく
「美味しさの追求」以外の何物でもない。
次世代につなげる味を
偽物の味にしてはいけない。

熱い男たちに触れて
私も熱くなっちった。

2日目の夜は、conteさん。

入り口ステキ

こちらも伊藤さんが打ち合わせ。
どういうことか、伊藤さんと私が
conteさんの厨房をお借りして
みんなでディナーしようということに
沖縄へ行く前からなっている。
伊藤さんはもちろんのこと
私もなにかと人様の厨房をお借りして
イベントなどするのに慣れているとは言え
知らない土地で、慣れない食材で
無茶ブリにもほどがある。
conteさんにつく前にスーパーに立ち寄り
頭の中でメニューを組み立てながら買い物。
どんな調味料や器があるのかも分からない中
なんくるないさ~という沖縄弁を乱用する。

昨年20周年を迎えたスパイスカフェと伊藤さんとの出会いは
かなり昔になる。
私がスパイスカフェさんの近くで働いていたころ
まだ始まったばかりのスパイスカフェさんに
ランチにたまに行っていた。
古民家を改装した店舗は
自分自身の実家と似ていた。
エントランスからつながる庭。
扉を開けると古い建具の窓から見える草木。
もちろん美味しい。
いいな~
いいな~と
当時事務仕事をしていた私にとって
あこがれの場所だった。
3人目をおんぶし
保育園に通わせていた自分には
こんな素敵な飲食店を営むなんて
夢のまた夢。
でも通えば通うほど夢は大きく膨らみ
ついに伊藤さんあてにメールを送ったのだ。

今の自分の現状と、飲食店開業への思い。

すると伊藤さんは丁寧にお返事を下さった。

「オープン当初からのご来店、メールありがとうございます。
飲食店開業、がんばってください。
何かあれば、お手伝いしますよ。
私達も、たくさんの人の助けを借りて今にいたります。

「やりたいと強く思うこと、そして行動すること。」

いつも心の中で叫んでいました。
会社を辞めて世界一周旅行にでるとき、帰国して全く知らない飲食業界に飛び込むとき、

修行先を辞めて自分で開業準備をしているとき。

不安で、怖くて、折れそうなとき、
いつも自分に言い聞かせました。
やりたいと強く思い、動けと。
わからなければ、聞く。なければ、探す。だめなら、別の方法を考える・・・。
だめでも、しょうがない、やれるだけやってみよう、
成功の秘訣は、成功するまで続けること。

年齢なんて関係ありません。
大丈夫、本当にやりたければ、できますよ。」

公開しちゃった。
伊藤さん、ごめん。

でもここが原点なのかもしれないよ。
今、飲食店の開業サポートのお仕事をしていることも。
伊藤さんに応援してもらったことで
今の私があるのかもしれないし
そうした応援を
私もまた他の人にしていきたい。

すごい話が逸れちまったけど
そんな伊藤さんと同じ厨房に立つって
これまた感無量である。

conteさんの厨房、使いやすい
20年前の私からはあり得ない状況
2人でなんか炒めてる
伊藤シェフ作 カリフラワー蒸し煮
パーティーさながら


私が作ったのは
・イモがら(?)と豚肉の甘辛煮
・白菜の山椒ソース
・島らっきょう豚バラ巻き
・甘唐辛子の豆板醤ソテー
・色々キノコのガーリックソテー
・エビとセロリのナンプラー炒め
・ソーキそば

なるべく沖縄の食材を使って。
みんなで食べるって楽しいよね。
conteさんのナチュラルワインもサイコー。
conteさん、ありがとうございました!

左は本物のご夫婦

3日目は、伊藤さんがあこがれている方とのモーニングから。
西尾萌美さん。
素材探しから始めるお菓子作りの人。

姿形も美しい西尾さん

https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/special/episode/202401201010/

モーニングしたのは、GOOD DAY COFFEEさん。

看板の概念を覆す足元!


寒い沖縄の朝、暖房設備のない店内で
ダウンを脱げずモーニング。
これがめちゃめちゃうまい!

パンが隠れてる

焼いたパンの上に、目玉焼き。
大きな2枚のベーコン、キャベツの千切り
西尾さん曰く、ちょうど良い加減に熟したアボカドが
薄くスライスして添えられている。
西尾さんにうっとりしている伊藤さんを横目に
華子と私は西尾さんが関わるお店
タイムレスチョコレートへ急がせる。

伊藤シェフの満遍の笑み!


timeless chocolate

Tシャツ短パンが似合う場所だけどね

スタイリッシュな店内。
自家焙煎をしているカカオ豆と
多良間島産純黒糖や島ザラメといった特徴の異なるサトウキビを使い
大事に大事に作られている。
西尾さんはおっとりとした見た目とは裏腹に
芯の強さを感じる女性。
信念がある強さ。
内面から湧き上がる優しさ。
こりゃぁ伊藤さんもメロメロになるわ。

次に向かったのはコモンズさん。
commons

当たり前だけど緑が多い

薪窯で焼くパンは県産の小麦。
伊藤さんはこちらでもイベントするらしい。

洒落たオープンテラス
どこを切り取っても絵になる
薪は大事
パンケースの電傘
電気ストーブ独り占め
天気が良かったら気持ち良さそう
チーズケーキとコーヒーが美味い


気候の良い沖縄ならではのオープンテラスに
小さい電気ストーブ1個で暖を取る。
薪釜も見せていただく。
薪釜でパンを焼くって絶対難しいはず。
酵母は全粒粉と水、塩のみ。

この窯ステキよね
絶品チーズケーキ

その天然酵母でパンを作る金城勇作さんは

「自分ひとりではなく、周囲の人たちとの横というか、"水平"のつながりを大切にしていきたい。」
という。

ああ、そうか。
気軽さを感じたのはそういう思いなんだね。

これも看板

いやー、これだけ詰め込んだ旅は
伊藤さんの打ち合わせがないと始まらない。
食の作り手の熱さを受け取って
東京へと帰った私は
その週末、熱を出したとさ。


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