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私の居場所は完全にレッスン室からキッチンへ

身体はちゃんと年相応

父の胃がんがステージⅣの状態で発見されたことから、
「自分と同じ思いを私にさせたくないなら、ちゃんと検査して」
と娘に言われ、受けてきました。
初めての胃カメラ検査。
嫌で嫌で仕方なかったけれど、終わってみればこんなものかと。
麻酔で喉がちょっとだけヒリヒリするくらいで痛くも痒くもありません。もちろんあまり気分の良いものではありませんが。

結果は、ポリープが2つ見つかりました。
良性なので大丈夫とのことですが、胃の中が少々荒れていて、毎年検査するようにと言われてしまいました。
血液検査でピロリ菌はないとわかったものの、なんとなく不安な気持ちに。(20代の頃、留学先で何度か胃炎になって通院したこともあるので、もともと胃は丈夫ではないのかもしれません)しかも、コレステロールが少し高めということまでわかりました。

そういえば血圧も、以前は低すぎて心配なほどだったのに、数ヶ月前にスポーツジムで測ったら意外と高くてビックリしたばかり。
気持ちはいつまでも若いつもりでいましたが、身体は年相応に変化しているということです。
恐れていた癌はなかったけれど、何となく注意喚起されたような結果になりました。これはやはり、私自身も食生活を変えるしかない、ということでしょう。


父は最初のうちこそ、塩分を控えた精進料理のような闘病食メニューに食欲が低下していましたが、日を追うごとに味覚が慣れてきたのか食事量が少しずつ戻り、体重も10キロ減で下げ止まりました。元々がガッシリとした体型だったので、ちょっとスリムになったくらいで見た目はそれほど変わりません。下血もなくなり、貧血は改善。むしろ、顔の色ツヤは以前より良くなってきました。
癌細胞を活性化させてしまいそうな過剰な塩分や糖質、多量の肉や食品添加物は、健康な人も減らすに越したことはないはずです。

とはいえ、私の大好物は上記のものがたくさん含まれているものばかり。
例えば某ファストフードは私にとってソウルフード。学生の頃、自炊する気が起きない日はよくお世話になった思い出があり、今でも大好きです。
美容の大敵とわかっていても、たまにむしゃくしゃした時は娘を引き連れてドライブスルーまで車を走らせ、チーズバーガーとフライドポテトをドカ食いする、なんてことも。
でももうそんな衝動は封印するしかありません。


そうこうしているうちに、4月に入る頃には、すでに世の中は新型コロナの感染状況から各種イベントが軒並み中止、外出も自粛を余儀なくされていきました。
月末くらいには収束して2ヶ月くらいの自粛で済むのかと思いきや、次から次へと夏までの仕事は全てストップ。1年以上前から準備してきた5月末の自主公演ももちろんキャンセル。ぽっかりとスケジュールが空いてしまいました。

これは幸か不幸か。
きっと今は仕事はいったん置いといて「しっかりと料理を頑張れ」という天からの声なのかもしれない・・・と思うことにしました。
不安だった胃の検査も終え、仕事の本番も無くなり、やるべきことはただ一つ。こうなったらとことんお料理を楽しむしかない。父のためだけではなく、家族と自分自身のためにも。

こうして、4月から私の居場所はレッスン室からキッチンに完全移行していきました。

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