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緊急事態に思うこと。ちょっと真面目に。

2020.4.18. 山田浩文 / Eins:Vier、yohiaco、SUZUKI BED MUSIC

Eins:Vierの30周年の活動を発表したけど、結局、何も始めてないなって、この間ふと思ったんです。でも、計画を立てて、ライヴの発表もしてるし、音源のことは進んでるから、始まってないわけではないんですよね。こういう状態を受け入れて、最終的にどういう楽しい年にするか。たとえ年をまたいだとしてもね。結局、物事って過程がいいわけじゃないですか。だから、今の時期だけをピンポイントで見ることもないと思います。

ライヴが延期になったけど、抗いようがないことが起きてるし、世界的なことだし、しかもすごく急ピッチで進んだこともあって、延期にすることについてあんまりゴチャゴチャ考える間もなかったですね。あんまり考えずに、ある種自然な流れで今まできてるし、これからもこんな感じなんかなって思ってます。

今は時間はあるけど、あんまりいろいろ考えなくなってますね。自分にとっての音楽の重さは日々感じるようになってるけど、それ以外のことは別に深く追求して考えたりはしなくなってる。時間があったらいっぱい深く考えられるとは限らないから、ふと思いついたときに集中力が切れるまで進めるとか、そういう気ままな時間が流れてるんです。

告知ひとつをすごく読み込んだりはして、ちょっと変えようとかやりとりをしたりはしてます。告知もね、悩ましいんです。いつもどおりの宣伝だけの告知をするのもちょっと変な感じやし、気持ちを込めた文を加えようとか、そういうちょこっとしたことにこだわったりはしてますね。

現状は穏やかですよ。不思議なもんで、音楽活動をしていないと自分のテンションも下がるというか。下がるっていうと寂しい感じがするけど、そういうんじゃなくて、すごくゆるやかになる。ゆるくなってる(笑)。今はSTAYしてるんです。STAY HOMEどころか、自分が今、STAYしてる(笑)。

ライヴを早くしたいという想いはもちろんありますよ。でも、安心してライヴができるのがいつになるかはわからないし、ライヴができるようになっても気がかりは増えるわけやから、前のようには楽しめないんじゃないかもって。でも、前のように楽しむ必要はないんじゃないかと思うんです。そのときの楽しみ方があるはずなんですよね。どんどんそれが進化していくんやろうなと思う。そこで新しい発見もあるやろうし、モノとか見せ方も含め、ネットを加えてとか、そういうことをするんやと思います。そうやって社会は変わっていくんかなって。

世界中でこれだけ経済が止まるのは、戦後はもちろん、戦前にもなかったかもしれないし、もちろん今までの人生になかったことやし。そう考えると、なかなかすごい経験をしてるんかなって思いますね。

でも俺は、家にいてぼ~っとして、たまに散歩行って、普段の休みとそんなに変わらないです。個人的にそんなに変化はないんですけど、カロリーも使わんですむなって(笑)。ちゃんと食べてるし、寝れてるし、大丈夫ですけどね。

編集長の日記
激しい雨が続いて、よりいっそう部屋に閉じ込められてる感がありましたが、雨が上がると太陽の光がキラキラ輝いていました。部屋にいる時間が長いので、空や道端の花などちょっとした自然が特別なものとして目に映るようです。


インタビューという形を通して、アーティストがSNSなどで直接届ける言葉には乗らない“何か”を届けられたらと、コツコツがんばっています。その“何か”を受け取れた、と感じてくださったらぜひサポートをお願いします。大きな大きな励みになります。