見出し画像

緊急事態に思うこと。ちょっと真面目に。

2020.04.14. ミネムラ "Miney" アキノリ / The Benjamin 

事務所主催のBATTLE FEVER TOURも、The Benjaminのワンマンツアーも、関わってる怪人二十面奏のワンマンツアーも全部延期になったんですけど、僕は早い段階から、エンターテインメントの在り方として一番最初に安全をとるべきだろうというスタンスは決めてました。だから早くに全部延期を決めたんです。振替公演の調整とかもあったから公表が遅くなったのもあるけど。

ブログにも書いたんですけど、みんなの安心・安全をおかしてまでやりたいことじゃないというか。ん~、普段命がけでバンドをやってると言ってるから、矛盾してるみたいだけど。上手く伝わるかな。

もちろん全然迷わなかったわけじゃないですよ。だから、自粛が始まってもやりたいと言っていた人の気持ちもわかります。自分の気持ちも最初は50/50だったし。311と比べるものじゃないけど、あのときは強気でやった人たちが結果よかったみたいな雰囲気が何となくあったような気がしてるんです。慎重派は乗り遅れたみたいな。

状況が全然違うから何とも言えないですけど、今回も慎重になり過ぎるとどうかなと思ったりして。でもそれって打算的に考えてるじゃないですか。そう思ったときに、人間としてダメだなと思ったんです、愛とか平和を歌う者としては。

もっとカッコつけて言うと、自分が一番カッコいいと思えるスタンスはどこだろうと思ったときに、それはそれで打算的なのかもしれないですけど(笑)、自分の中の美学に従いたかったかな。だから、こういう風に決断できる人間でよかったと思ったりもしてます。これが正解かどうかは知らないけど、俺は俺で納得できてるから。

納得って言うか、ん~、何て言うのかな。これも誰かを守ったということになるじゃないですか。そういう男ってカッコよくないですか(照笑)。『少年JUMP』で育ったから、その主人公みたいに生きていければいいなって思うんです。

もっとカッコよく言うと、一生バンドができればいいんです。俺の一番の夢は一生バンドマンでいること。だからこういうことも人生にはありますよね。多少凹もうが何だろうが、一生やり続けたい気持ちがあるから、そこが揺るがない。5月2日の5周年のワンマンも延期になったけど、6周年をめざしたらいいじゃんって思うようにしたんです。誰かの不安のもとで5周年やるより、全員で6周年やろうって。

一刻も早くライヴはやりたいですよね。夏には…、とは希望を含めて思ってます、振替公演も夏にあるから。また始めるときは、ライヴができることの有難みとか抱えながらやると思うんです。変な戦略とか売れたい欲とかより、もっと純粋なものを持って始められるからいいんじゃないかな。

編集長の日記
昨日とはうって変わって、雲ひとつない青空が広がる爽やかな一日でした。
ライヴの延期や中止のニュースがたくさん流れてきますが、それを決めた一人ひとりに、それぞれの葛藤があり、価値観があり、そして出した結論であることを忘れたくないですね。何が大切なのか、軸がはっきりしているミネムラさんは、おっとこ前だな~と思いました。

インタビューという形を通して、アーティストがSNSなどで直接届ける言葉には乗らない“何か”を届けられたらと、コツコツがんばっています。その“何か”を受け取れた、と感じてくださったらぜひサポートをお願いします。大きな大きな励みになります。