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奈良に行くなら[35]〜橿原神宮編

紀元二千六百余年…どどん!と掲げられているのを見て、一瞬え?と足が止まり。あ「紀元」ですか。御祭神であられる神武天皇が、第一代天皇として即位された年(西暦紀元前660年)を紀元元年として…ということですね。なるほろ。

西暦2023年は紀元2683年ということですね

創建は明治23年(1890年)と実は近代。明治時代といえば、神仏分離令(明治元年1868年)がひかれ、神道保護と廃仏毀釈が各地で起きた時代。明治期に創建されたと聞くと、なにやら策略めいたものを密かに感じてしまいますが。フフフ。幕末に神武天皇陵が現在の地に定められ、陵墓の整備が進んでいたことから、橿原宮址の調査も進み。民間有志からの請願を政府が許可したとのこと。この際、京都御所の内侍所と神嘉殿を与えられ、これが本殿と拝殿になっているそうです。

参道からしてだだっぴろいな!という印象があるのですが。初めて訪れた時は、南神門をくぐった先の広々空間に、一瞬のけぞりました。このスコーン!とした抜け感が何とも気持ちよくて。高い空と、背後に見える畝傍山。遮るものがないナイスビュー。とても清々しい空間です。

干支がひと巡り〜

ある年、歳末大祓に参列させていただく機会がありました。驚いたのは待機列に並ぶ際、全員に大祓詞が配られたこと。たいがいは神職のみなさんが奏上されるのを聞いているだけですが、ここでは一般の参列者も一緒に唱えるということで。更には、みなさんスラスラとお上手で!私なぞ躓いたりつっかえたりしながら何とか…という状態でしたが。氏子さんはじめ地元の方々はきっと毎年読んではるのかなと感服しました。

「をーぅ」と合わせる声が厳かで

そしてここへ来たら、ともに立ち寄りたいのが深田池のほとりにあるお稲荷さん。末社である長山稲荷社です。柔らかな陽が差していて、この雰囲気が好きなんですよね〜。

↓公式サイト↓のお写真がすて〜き♡なので見てってください

また目の前に広がる深田池がひと休みするには絶好のロケーションで。水面を眺めてほけっとしたり、遊歩道を渡ってみたり。集まる人たちものんびりと時間を過ごしているようで和みます。ここは飛鳥時代に推古天皇(554〜628年)が造った溜め池のひとつ、畝傍池であるとも考えられているそうです。推古天皇は灌漑用に9つの溜め池を造って新田開発を進めたと伝わっており。飛鳥に生きた人たちもこの水辺でほっとひと息ついたり…したんでしょうかね。


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