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最高の朝ごはんは、前夜から始まる

最近のちょっとした趣味

“最高の朝ごはんを食べること”

このために、予定の無い休みの前夜から
準備は始まる。

夕飯は17時頃に済ませる。
ここのところ一日3食の食生活に戻りつつあるが、
やはり2食だった時の胃の大きさはなかなか変わらないらしく、
朝、昼とそこまでたくさん食べていなくても、夕方にはあまりお腹が減らない。

はらぺこ次女虫や、夫や長女のために夕飯は用意する必要があるので
毎日作っているわけだが、
その味見をしているうちに少し食べたくなってくるので
ヨーグルトにバナナとトラディショナルオートミール、カカオニブと陳皮を入れてほんのり温めたホットグラノーラを、豆乳で作るカモミールミルクと一緒にいただくのが
個人的な最近の流行りとなっている。
歯応えもあって十分に満足感がある。

家族の夕飯もそこそこに、私はお風呂の準備を始める。
娘達が朝起きた瞬間から、動物園の様に声やら音やら何かしらが耳に鳴り響いているので
お風呂の中の一人のほかほかとした時間は、これ以上に無い自分へのご褒美タイムとなっている。
最近はここでもみかんが活躍する。

無農薬(手に入らない場合は、ホタテパウダーを薄めた水に浸して洗う)みかんの皮を乾燥させたものを、湯船に投げ入れるだけ。

これだけで、みかんからたくさんの恩恵を受けながらバスタイムを楽しむことができる。
免疫力向上・リラックス効果・血行促進・保温効果が期待できるリモネン、
美肌効果のあるビタミンA、C。ビタミンCには塩素緩和効果も。

ゆっくりとその日の疲れを癒してから
22時にはベッドに入る。

あずきのアイピローで目元をじんわり温めながら
いつの間にか眠りに落ちる瞬間は、幸せ極まりない。


朝4:50にアラームをセットした目覚ましが鳴る頃
富士北麓の家の中は息が白いほど冷えているので
ベッドから出るのは至難の業であるが
“最高の朝食”を食べるためにぬくぬくと動き出す。

白湯を温めはじめ
暖房を入れ
洗濯機を回し始め
歯磨きをする
毎日、ここ数年1日たりとも変えずに行っているルーチンを進めながら
平日なら娘達の出発準備と朝食の支度に取り掛かるところ。

予定の無い休みの日は、ここからがゴールデンタイム。

一昔前までは、
「休みの日でも規則正しく同じ時間に起きることが大事」と鼻息荒く
寝ぼけ眼の娘達を叩き起こしていたが

最近では
平日頑張っているから休日はゆっくりしても良い
と思えるようになったことで

娘達が寝坊する朝は
とことん自分へご褒美タイムをあげられるようになった。

いよいよ”最高の朝ごはん”の時間が近づいてくる。

ある程度メニューを決めて段取りをイメージしたら

娘達が起きる前の貴重な静寂を
自分の呼吸の音を聞く時間に当てる。

カーテンを開けても、外はまだ夜も同然。
必要最低限の灯りをつけて、ヨガマットを広げ
もうすぐ昇る太陽を想像しながら、まずは身体の中にある息を全て
ゆっくりと丁寧に吐き切る。

鼻で吸う空気はひんやりとつめたく
手足もまだ目覚めていない

今日その時その瞬間の、自分の身体や心の状態を確かめながら
呼吸のテンポや深さを変えていく
そこに動きを重ねていくイメージ

こういう時は、自分の身体の中から
取りたいアーサナが湧き出てくるから
それに向けて
どの順番で並べたら心地よく身体を温められるか
今はまだ頭の中でも思考しながら動く

いつかこれが
頭で考えずとも流れる動きをつなげる様になる日を想像しながら。

ダウンドッグで呼吸し顔を上げるたびに
少しずつ外の景色が明るくなって

それと共に身体が温まって
気づけばじんわりと汗をかいている

ここまで娘達が起きてこないことは稀だが
だからこそ、その時間を満喫する

心ゆくまで身体を動かし
老廃物が流れ出る感覚に達したら
少しの間シャバーサナで血流を落ち着かせて

シャワーを浴びる時間まで与えてもらえる日には
その時ばかりは、娘達が眠りの森の美女に見えてくる。

心にも体にも(もちろん胃袋にも)余白ができて
その日一日が楽しみになる。

ここまでが、”最高の朝ごはん”を食べるための
前夜からの営みである。

いよいよ調理にとりかかる。

こんな日は、食材も身体が喜ぶものを自然と選ぶ。

味噌汁を作るためのだし汁を火にかけ
根菜たちを豪快にざくざくと切っては鍋に入れる。

生野菜は身体を冷やすので少なめに
蒸した南瓜やオーブントースターで焦げ目をつけたアボガド、
週末だから気前よく買ってきたサーモンを盛り
オリーブオイル、岩塩、レモン、少しのきび糖で作ったドレッシングをかける。

近所のスーパーでお値打ち価格になっていたディルを
昨晩から塩とオリーブオイルでつけておいた。
これを楽しみに取り出し
炊き立ての玄米にゴマと一緒に混ぜてふんわりと握る
一気に爽やかな香りが立ち、食欲をそそる。
有機栽培の梅を塩だけでつけた梅干しとの相性を想像すると
早く食べたくて仕方なくなる。

味噌を溶き入れて仕上げた
ごろごろ野菜の味噌汁をよそって
テーブルに並べる頃には

待ち切れずに食べ始めた娘達が
二人の世界でゲラゲラと笑っている

平日であれば 早く食べてと鬼母が出没するところだが
今日は予定の無いおやすみ。

最高の朝ごはんを食べることに成功した私は
別人のごとく穏やかな優しいお母さんに変身した。

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