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無料間取り相談をやめた理由

間取り相談と間取りのセカンドオピニオンを始めた頃、「間取り迷子とはどんな状況なのか」「どんな悩みがあるのか」ということを知ることと、WEBで公開できる間取りを作ることが目的だったので、月に3人までという条件で無料相談を行っていました。

この「無料間取り相談」を昨年の9月に終了しました。

今日は無料間取り相談をやめた理由について書こうと思います。


1)限りなく悩みに答えてしまう

無料間取り相談をやめた理由のひとつめは「私が限りなく悩みに答えてしまう」ということでした。とりあえず始めた相談だったので、少しずつメールで悩みを引き出すことから始めたため、何度もやり取りを繰り返すことになります。そうすると、良い家を作ってもらいたい思いも増すので、私が限りなくアドバイスをしてしまうのですね。

無料間取り相談は、通常の設計に支障のない範囲でやりたかったので、このまま同じように続けるのは難しいかなと思いました。なので、おそらく最初の方に無料間取り相談を受けた方は、かなりやりとりをしてアドバイスしたと思います。

2)とりあえず間取りが欲しい人にベストな答えが出せない

無料間取り相談をやめた理由のふたつめは、要望の少ない人や、ある部屋の面積だけを数字的に増やした間取りにしたい、というライトなご相談が増えたからです。

間取りに困っている方を助けたいと思っていたのにも関わらず、誰でも受け入れてしまったことで、本当に間取り相談を必要としている人に対して無料相談ができなくなった気がします。(一時期はすごく依頼があって、1ヶ月の無料相談枠を超えてしまうことが多かったので・・・)

3)間取りの悩みに真剣に向き合える人に良い回答が出せる

無料間取り相談をやめた理由の3つめは、間取りの悩みに真剣に向き合える人に対して、本当に喜んで頂けるアドバイスができたと気づいたからです。

途中から「家づくりの要望リスト」にたくさん答えて頂けることを条件に加えました。ここにきちんと答えられる人には良いアドバイスができます。つまり、答えられない方には私にとってもベストな回答ができないのです。

通常の設計業務に支障のない範囲で間取り相談を受けようとすると、私としてもベストな回答ができる人(つまりしっかり要望リストに答えられる人)に対してアドバイスをした方が良いと思ったのです。そのように感じた頃から有料相談で構わないのでお願いしたい、という方が増えてきました。

4)間取り相談の依頼のほとんどが「急ぎの相談」だったから

そして一番の理由はこれでしょうか。

もともと無料間取り相談は「急ぎの相談ではないこと」を条件にしていました。私の設計業務に支障が無いように始めたので、今すぐ対応してほしいというのは無理だったからです。

急ぎの依頼の場合は有料相談でお受けします、としていたら、次第に有料相談の依頼が増えてきました。つまり、ほとんどの方が「急ぎの相談」だったのです。

本気で間取りに悩む人に向き合うために変えたこと

有料相談でもお願いしたいという人が増えてきたので、本気で間取り相談を依頼したいという方のために無料相談を終了することにしました。無料相談を終了しても、依頼して来られる方は増えるばかりです。

そこで、本気で間取りに悩む人に向き合うために、間取り相談の方法を少しずつ定めてきました。有料相談の方には基本的には面談かWEB通話(スカイプなど)でお話する時間を持つようにしました。メールで返信してもらった文字の要望だけでは読めなかった本心などを実際に話すことで引き出すことができました。

これなんですね。

みゆう設計室のいえづくりでも「対話」をとても大事にしています。

対話がないと読み取れないことがあると気づきました。これは大きな発見でした。そして間取り相談は1日で終了できるようにして、その日のうちに改善間取り提案をお渡ししています。これで依頼の数が増えても対応できるようになりました。

ということで、少しずつ間取り相談のスタイルが定まってきたのです。


無料の間取り相談からはじめて良かった

確かに行き当たりばったりという感じではじめた無料間取り相談でしたし、やりとりの途中で連絡が途絶えた人もいて落ち込んだことはありましたが、無料の間取り相談をしたことで

・間取り相談、間取りのセカンドオピニオンを本当に必要とする人がいる

・間取りに悩む理由

・間取り相談の方法

が分かりました。誰を助けたら良いのか知るために、そしてニーズを知るために無料間取り相談は本当に役立ったのです。




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