人は見た目ではわからない

私は、二年前くらいに某アパレル店で勤務していました。

そこで起こった忘れられない出来事について書いてみたいと思います

私が勤務していたお店は、お客様にお声掛けすることが決められていて

ボトムを多く取り扱っているお店だったので、ボトムの接客がほとんどでした

ある日、一人の男性のお客様が来店されました

その男性は、私たちが売りたいと思っていたボトムの売り場にいちもくさんに行きました。

私は、チャンス!!と思いすぐにその男性に声を掛けました。

ですが、その男性は『・・・』でした。

店員に話しかけられるのが嫌なお客様は多いので

無視されたり、断られたり、ジェスチャーで断られたり

アパレル店で働いていたらよくあることなので

「あ。まあいつものことだな」と思っていました

ですが、暫くたっても売り場のボトムを見ていたので

もう一度声を掛けました。

それでも、『・・・』でした。

あまりに無反応だったので、少しムッとしてしまいました

「わたしのこと見えてないの?聞こえてないの?」そう思い

お客様から離れました。

するとしばらくして、女性のお客様が来店されました。

その男性のお連れ様でした。

そこで私はもう一度だけ近くに行ってみようと思い

近づいてみると、衝撃的なことに気が付きました。

その男性とお連れ様は、手話で会話をしていたのです。

そのことを知った瞬間の気持ちは今でも忘れられません。

男性のお客様は私を無視したわけでもなければ、おそらく私に気付かなかっただけなんだと思います。

私の思い込みで、無視されたと思ってムッとなった自分が

ほんとに恥ずかしくなりました。

気づいた後すぐに退店してしまったので、

私は何もできず、ただただほんとに失礼なことをしてしまったと思うばかりでした

私はあの時どうすればよかったのか今でも少し考える時があります

人は見た目では何もわかりません。

どんな方法でコミュニケーションをとる人なのか

コミュニケーションしてみないとわからないことだらけです

私はこの出来事をきっかけに、自分の当たり前とか普通は

あくまでも、”自分にとって”のだから、ひとによって違うよなって気づくことができたと思っています。

それから私は、ひとりのお客様だとしても、お声がけするときは

必ずお客様の視界に入る方向からするとか、自分が気づいたことは

スタッフと共有することなどを意識するようになりました。

ひとりのお客様のおかげで、いろいろなこと学ばせていただきました

そしていまもこころに残っているので

今後、耳の不自由な方とお話しする機会があったとしたら

あの日のあたしよりも

相手のこと考えて、おもいやりをもって

行動できる人になっていたいです









#思い込みが変わったこと

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