御代田 太一

1994年生/社会福祉法人グロー/ホームレスや刑務所出所者を受け止める最後のセーフティネットである「救護施設」にて生活支援員を3年間経験/2023年ボストンに福祉分野の視察のため渡航

御代田 太一

1994年生/社会福祉法人グロー/ホームレスや刑務所出所者を受け止める最後のセーフティネットである「救護施設」にて生活支援員を3年間経験/2023年ボストンに福祉分野の視察のため渡航

マガジン

  • ボストンのホームレス支援/障害福祉を見てきました!

    「障害者福祉」と「ホームレス支援」というテーマを携え、5日間、ボストンのあちこちへ視察した際のレポートです。視察先の紹介に加えて、ボストン=アメリカの福祉制度の裏にある世界観や国民性を考えます。

最近の記事

国が違えば、福祉も違う。~まとめに変えて~_ボストン福祉レポ Part.7

当たり前がくつがえる現場 今回、ボストンでの視察で得た気づきを一言にまとめれば、「国が違えば、福祉も違う」ということ。 制度的な違いはもちろん、社会の状況や福祉的支援のリソースによって、当事者の置かれる状況や支援現場の雰囲気は大きく変わります。   ホームレスもたくさん受け入れる滋賀県の救護施設で3年間働いてきて「どんな状況であっても、個別支援が基本」と学んだ身としては、2人部屋の施設にもどかしさも感じていた自分にとっては、1フロアに仕切りもなく100名以上が暮らしている

    • ボストンより帰国しました!_ボストン福祉レポ Part.6

      叶わなかったある場所の視察 ボストンより帰国しました!   今回のメインの目的地の1つであったハーバード大生が運営する、様々なセクシャリティに配慮した18~24歳向けのホームレスシェルター Y2Y は、視察が叶いませんでした。 5日間で3回、現地で用件を伝えメールも送り続けたのですが、調整が進まず。。   年末はどの非営利団体も寄付集めに奔走しているそうで、加えて日本よりも担当の職務範囲への意識が強いアメリカなので、夜勤の学生に「突然やってきた日本人視察者の対応」をお願

      • 国民性とケアの倫理_ボストン福祉レポ Part.5

        察する日本、物申すアメリカ 4日目の夜は、郊外のタイ料理屋で、ボストンで障害のある子供を持つ日本人の親の会、BSN(Boston Special Needs)のみなさんと。   みんな日本が窮屈になって飛び出しただけあって(?)、この人数なのに常に会話が混戦、爆裂トークの2時間でした。笑 最も印象的だったのは、アメリカでは「大きな声をあげた人が勝つ」という話。伝えたいことは、言葉にしないといけない、それも大きな声で。個々人のバックグランドが多様すぎるゆえに「くみ取ってもら

        • ボストンから見える、日本のホームレス支援の現在地。_ボストン福祉レポ Part.4

          インフレと円安のリアル ・ペットボトルの水500ml:2.49ドル(360円) ・スタバ―のコーヒー:4ドル(520円) ・セブンイレブンのサンドイッチ:5.79ドル(780円) ・デカめのハンバーガー:17ドル(2300円) ・トラックドライバーの時給:40ドル(5200円) ・障害者年金:月1000ドル(13万円) ・ボストン大学の1年分の学費:7万ドル(1000万円) ・シェルター利用料:0ドル インフレと円安でバカみたいな物価になっています。朝ごはんにコーヒーとサ

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        • ボストンのホームレス支援/障害福祉を見てきました!
          7本

        記事

          アメリカという国で、障害児を育てること。_ボストン福祉レポ Part.3

          アメリカ一運転の荒い街、ボストン ボストンの交通の要はバスと地下鉄と車。   初日に30分待ちぼうけをくらわされたバスは敬遠して、今回は地下鉄メインの利用です。 ぐねぐねと蛇行する2~5両編成の地下鉄に乗るにはチャーリーカードというローカルカードで。ほぼすべての支払いがクレジットカードやキャッシュレスで決済できるアメリカの中では、珍しくアナログ感のある仕組み。 地下鉄は一応スロープ付きでバリアフリー感はありますが、時には段差しかないタイプの車両もあったり、そもそも電車は汚

          アメリカという国で、障害児を育てること。_ボストン福祉レポ Part.3

          障害者による障害者の支援拠点 Boston Center for Indipendent Living へ_ボストン福祉レポ Part.2

          ボストン図書館の壮観 ボストン公共図書館 The Boston Public Library がホテル裏にあったので行ってみました。 日本の公立図書館とは比べ物にならない、さすがの建築と内装。図書館内に子ども向け、ティーン向けの空間もあり、誰しもに開かれた印象です。 一方で、障害のある方や図書館の目の前にうずくまるホームレスの方々はどういう状況に置かれているのだろうという疑問も。   昨日、ボストンで長年ソーシャルワークをしている日本人の方に話を聞く機会がありました。大

          障害者による障害者の支援拠点 Boston Center for Indipendent Living へ_ボストン福祉レポ Part.2

          ボストンに行ってきます!_ボストン福祉レポ Part.1

          ボストンに行ってきます! 法人から派遣される形で、「障害者福祉」と「ホームレス支援」という2つのテーマをざっくり携えて、1人で5日間あちこちへと回ってきます。   準備期間も短かったため、弾丸ツアー感は否めませんが、限りある時間で、個別の視察だけでなく、ボストン=アメリカの福祉制度の裏にある世界観や国民性についての理解を得ることが目標です。 滞在中はこちらで現地の様子をお届けしつつ、詳報は2/10~12@滋賀の「アメニティーフォーラム」にてお伝えします。 ちなみにアメリ

          ボストンに行ってきます!_ボストン福祉レポ Part.1