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オザケンはなぜ髪の毛を紫色に染めたのか

今日、オザケンの新曲が発売され、YoutubeでMVも公開された。

私はずっとオザケンのファンだった。フリッパーズギターの頃から、あの線が細くて、少し斜に構えていて、ものすごい洞察力と言葉選びのセンスが光っていて、少しプライドが高そうで繊細そうなオザケンと、彼が作る音楽や詩が大好きだった。

だから、活動休止状態のときには本当に復活を望んでいたし、文字通り毎日オザケンの音楽を聴いて過ごした30年だった。もちろん、新国立劇場で行われた10数年ぶりのライブにも行って、「うさぎ!」も読んで、その番外編のナントカ(忘れた)とかいうのも読んで、社会学に興味を持って、チョムスキーとかも読むようになって、とにかく今の私を形作る大きな要素といってもいいぐらい、大好きだった。

しかし、どうしたものだろう。久しぶりにライブをするようになって数年、テレビに出るようになる少し前だろうか。なぜか、私の中のオザケン熱が急激に冷めてしまった。

もちろん、今までもオザケンばかりでない時期ももちろんあったけれど、興味を失うことはなかった。でも、「流動体について」を購入して、「あー、球体の奏でる音楽と同じ構図のジャケットだーいいなー。」なんて思っていたのもつかの間、ほんとうに興味がなくなってしまった。

ただ、自分が好きだった頃のオザケンの音楽や詩は、やっぱり今でも痺れるし、今でも大好きだ。ということは、変わったのは私ではなくてオザケン・・・・?

そして今日、INSTAGRAM にオザケンがMVの告知をアップしていて、何気なく視聴したところ、タイトルの通り「オザケンは髪の毛を紫色に染めた」のだ。率直な感想、「魔法少女のオジサン版」。どうして髪の毛を紫色に染めたのか、そのコンセプトがよくわからない。赤とか金とか黄緑とかならなんとなくまだわからないこともない。よりにもよって「紫」だ。

私の中で、紫色の髪の毛というのは、野村幸代的な高齢女性の専売特許のような髪色だ。20~30代の若者が濃い目の紫ならまだわかるが、50手前で薄紫は完全にそちらをほうふつとさせる。

オザケンは、紫色の髪の毛を、高齢女性だけに独り占めさせないようにしたかったのだろうか。それとも、Sekaino owari の人に影響されたのだろうか。それとも、やはり白髪頭を染めるには紫が最も適した色なのだろうか。

そんなことを考えながら、いまから「天使たちのシーン」のハイレゾ版を聞こうとしているのである。

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