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成城学園前、電車に詰まった物語

区役所の出張所に行くために成城学園前に行った。
お馴染みの小田急線でいつもとは逆方向に進んだわけだか、朝9時半ごろの電車は空いていた。
そんな中、右斜め前の席に混ぜ込みご飯の鮭であろうおむすびがラップに包まれ落ちていた。

登校時に眠い目を擦りながらお母さんかお父さん、お兄ちゃんか、お姉ちゃん、もしかしたら妹?弟?もしくは自分で作ったおむすびを一口、二口と食べ、慌ただしい朝の出勤ラッシュ電車で落としてしまったのか。
もしくは今日寝坊してお弁当作れなかった、ごめんね!と妻から渡されたサラリーマンのおむすびなのか。
今から公園のピクニックでもする老夫婦のランチとなるおむすびだったのか。

そのおむすびの正体は永遠の謎だ
持ち主は一体誰なのか
東大の入試で出題されたならば合格者は出るのだろうかなどと脳内でさまざまな構想を思い巡らせた
ただひとつ言えること
それはその落ちていたおむすびはぬくもりと愛情が凝縮された物体であったということ。

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