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ガソリンが値下がりする直前にガソリン補助金を決定。政治的には大成功かも

ガソリン価格の高騰に政府が対策を打ち出した途端、原油相場が急落しました。これは偶然なのでしょうか。

私は偶然ではなく必然だと思います。ただし政府の対策は関係ありません。

国際原油相場は、ドル相場と連動します。正確に言えば、ドル相場が原油相場に対し、半年から1年ほど先行して動きます。

原油は国際的にドル建てで取引されますから、ドルの価値が下落すればドルベースの原油価格は上昇しやすくなります。逆も然りで、ドルの価値が高まれば原油相場は下落しやすくなります。

現在、1年以上もドル高が続いています。原油相場は遅かれ早かれ下落する可能性が高い状況でした。さらに、ドルの原油に対する先行性から判断すると、今後半年程度は原油相場が下がりやすい地合いが続くと思います。

そんな中、日本政府はガソリン補助金を支給する方針を打ち出しました。これから原油安が進行し、放っておいてもガソリン価格は下がるかもしれない状況で、石油会社に補助金を出すというわけです。

一見すると無駄な支出です。しかし国民の多くは、今後のガソリン安を「政府の補助金のおかげだ」と勘違いするかもしれません。運も実力のうち、といいます。岸田政権の滑り出しは順調のようです。株価は暴落中ですけど。


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