「龍神さまの言うとおり。」第七話
新宿中央公園にあるカフェのテラス席。洋介は、二十六年前の高校時代を思い出しながら、改めて自分の前に座る恭子の姿を見つめた。
「あの時・・・、二十六年前に、もっとストレートな会話をしていれば、たぶん僕たちは結婚していたと思う。でもね、龍神さまのお告げを考えると、そんなシナリオにならないほうが良かったんだよ」
洋介の言葉に恭子は、何か腑に落ちないような顔をした。
「じゃあ、もし私が龍神さまのお告げを三河くんに話して、そのあと私たちが結婚していたら、予定したシナリオって、どう