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「今日も最高の1日に!」と伊佐耕平が言う

 まだ薄暗い練習場。伊佐耕平のルーティーンは朝が早い。常に自分と向き合う男、伊佐耕平。自分で決めたルーティーンはきっちり守る。自分に向けたベクトルは揺るぎなく、確実に成長へと向かわせている。プロサッカー選手としての献身的で熱く泥臭いプレー。サポーターやスポンサー、自分を取り巻く人々への心からの感謝。はちゃめちゃなようでいて、実は細やかであたたかい心遣い。愛すべき男だ。

 彼がいつも口にする「今日も最高の1日に!」という言葉。1日1日を最高にしようと思ったら、息が抜けないし、考え続けなければならない。自分を昨日より一歩でも成長させること。そのために何が必要か、何をしなければならないか。人がしなくても自分で考えてやる。彼は感謝の気持ちを表すのにも、誰も思いつかないような手段で勝手に始めてしまう。こっそりスポンサー訪問したり、勝利のあとのインスタグラムでのおふざけインタビュー動画、通称「イサスタグラム」をアップしたり。最高の1日にするために伊佐耕平は全力で日々を過ごしている。彼のSNSメディアでの表現でそれは十分すぎるほど伝わる。そして、サポーターは癒され、楽しみ、リスペクトを新たにする。

 「今日も最高の1日に!」というのは、聞こえは良いがかなりシビアな言葉だ。日々、最高の1日だったか振り返らなければならない。でもそれが大切なことなんだと思う。振り返るとこうことが、自分と向き合うということなんだ。今日の自分はできたのか、できなかったのか。どうしたらできるようになるのか。ピッチに立つ自分は、ピッチ外で作り出される。あ、これって何もサッカー選手に限ったことじゃないな。どんな仕事だって同じだ。社会の中の自分と見ても同じだ。

 「日日是好日」という言葉がある。日々を好き日とするために、あるいは好き日と思うために自分がどうあるかが大切だと心得て、いつも心に留めるようにしている。まさにこれは伊佐の言う「今日も最高の1日に!」なのだ。

 プロサッカー選手はプレーが全てだ。でもプレーには、プレー以外の時間、つまり生き方が垣間見られる。伊佐耕平のプレーから感じられる生き方は、とても魅力的だ。「今日も最高の1日に!」この言葉を、伊佐にならって自分に向けよう。負けんぞ。

 

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