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春だから、宿敵を倒したい

「この春やりたいこと」見つかりましたか?

このところ日が差しこむ通勤電車の中でずっと考えていました。なにかやりたいことはあるだろうか、と。

そして決めました。
わたしこの春ついに。長年の宿敵である
「ダイエット」を倒そうと思います。

ダイエットはわたしにとって、悟空とベジータぐらい因縁のライバルです。

今日長きに渡るダイエットとの戦いの歴史を記し、今回こそ、決してあきらめずにやり遂げることを誓おうと思います。

わたしが最後に痩せていたのは、
遡ること二十数年前。小学生の頃でした。

昔の写真を見返すと、キュロットスカートから日焼けした足がスラリと伸びている。
なぜだか三年生の一年間だけ足も早かったので、いっときは「カモシカちゃん」と呼ばれていたほどでした。

思春期になると、カモシカちゃんはすっかり影を潜めました。

膨らむ胸が恥ずかしくて猫背になり、なにかにあこがれて内股で歩くようになりました。
思春期特有のストレスもあり、ふくふくと頰や二の腕、太ももに肉がつく。

当時は誰も教えてくれなかったけれど、今思うと姿勢や歩き方の影響も多分にあったと思います。

父や母はふっくらしたわたしのほっぺたを見て「健康そうでヨシ!」とむしろ嬉しそうでした。いまなら気持ちが分かるけど、当時はそれすらも許せませんでした。

この世の終わりのようにショックな出来事なのに、なんでお父さんもお母さんも分かってくれないんだろう。
総理大臣?郵政民営化?違う違う。痩せて可愛いことのほうがよっぽど大事だよ。

崖にあと一歩のところで立つわたしの背中を押すように、わたしが憧れる女の子の足はみんなすらっとしなやかでした。

Paradise kissの紫ちゃん、神風怪盗ジャンヌのまろんちゃん、セーラーマーキュリー、椎名林檎さん

皆ピッタリとしたパンツや膝上20cmの短いスカートが抜群に似合います。
細い女の子と自分の間のどうしようもない隔たりにわたしは深く傷つきました。
なんとかしようと数々のダイエットを試したけれど、どれも長くは続きませんでした。

朝バナナダイエットは、バナナの味に飽きてしまい断念。ヨーグルト、ウィダーインゼリー、スープ春雨などなど。どれも毎日食べているとどうにかなりそうになりました。

早起きして走ってみても、決まって一週間目ぐらいの朝にお布団から出られなくなってしまう。

ストレッチごときではわたしのプニプニの足は細くならない気がしたし、古本屋で買ってきた「みるみる簡単に誰でも痩せる本」は全然簡単じゃなかった。

最終的には嵐山にある鈴虫寺のお守りに「どうか、どうか痩せさせてください」という神頼みまでしました。(痩せられなかったので、返納できていません)

そうやってコンプレックスで苦しんでいるくせに頑張ることもできず。のらりくらりと生きてきてしまったのです。

一回頑張ってみようよ、と思う。ずっとこのコンプレックスを抱えたまま生きているの?かっこよくパンツを履くことなく、一生ロングスカートで足を隠して終えるのかい?

電車の中でぼーっと考えていたら、誰かにそう喝を入れられたような気がしました。

いまさらモデルみたいに細い足になりたいなどと贅沢は言いません。筋肉で引き締まって無駄なお肉がない、健康的な足をめざして。

この春、ダイエットをやってみます。


みや

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