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日々のこと 1223

朝から岡村靖幸のニューアルバム全面広告つき新聞を読む。
いや、新聞にアルバム告知がついてたのか。どっちでもいい。とにかく猛烈に強烈にウキウキしていたら、キム・ギドクの『人間の時間』が来年公開されるという情報も同時に知った。
3月にギドクと岡村ちゃん。広げた新聞にチビが飛び乗ってきた。「邪魔ー!」と叫んでも新聞の上でゴロゴロ転がるだけのチビが可愛い。もう何が何だかわからないが、その空間に良いことしか起きていないのには間違いがなかった。3月、私にとっての盆と正月とクリスマスが一緒に来る。気がする。

電車に乗って仕事に行く。窓から見える銀杏並木がとても綺麗だ。黄色い銀杏の葉がはらはらと舞い落ちていく光景が美しい。
というのは嘘で、私が乗るのは地下鉄なので何も見えない。ただ心の目で見ている。心眼で暗闇を見つめるのみ。

心の目は便利だ。なんでも見える。好きなものが好きなだけ見える。もしも私が見たいと思うなら、可愛い女子のスカートの中とかも見えると思う。私はスカートの中がとくに見たくないが、本気で願えばきっと見える。見えないあなたは本気が足りないのだ。

岡村靖幸に戻る。新譜は4年ぶりだ。前回も新聞全面広告をいきなり出してファンを驚かせた。2面全15段。朝日の出稿費はどれくらいだろう。どれだけかかったとしても、新聞広告で物事をお知らせするというアナログな手法を選ぶ岡村運営が好きよ。新聞はそのためにあるのよ。新聞広告とは朝刊をひらいてコーヒーを吹くために存在する。宮沢りえのサンタフェよりも、もっと古くから。

ギドクの映画はゆうばり映画祭で見た。もっと長い、変てこりんなタイトルだった。映画も変てこだった。ゆうばりでは、何も知らないチャン・グンソクファンの皆さんが上映中に目を覆い、口を覆い、耳を覆って途中退場していった。よく覚えている。もう一度見たいかと聞かれたら、私もわからない。でもこのまま公開されることはないかもと思っていたので、単純にうれしい。見たい人はぜひ見てね。3月だそうだ。

ああ、適当なことを思いつくままに書くのは楽しいな。チビが新聞を読んでいる様子などごらんくださいね。岡村さんの新譜はライブでやったカバー集が特典らしい。楽しみですね。
こうして私の「ここまでは頑張って生きないと」のゴールポストは後ろへずらされ、ずらされ、ずらされを重ねていく。
明日も生きるよ。3月、了解。

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