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日々のこと 0628

先日、仕事でマジックショーを見たんですよね。

わりと名のあるマジシャンによるマジックショー。
幼稚園がひとつ丸ごと来てて、100人くらいの園児たちが前方に着席。なかなかすごいマジックで、あり得ない場所からあり得ないモノが出る。置いたハンカチが生き物みたいに動き出す。私も「おおっ」と思った瞬間がいくつもあった。
ちびっ子たちは大盛り上がり。「やりがいあるだろうな~」と思うほどの反応で、大歓声を惜しみなく送っていた。

でもマジシャンが「タネも仕掛けもないですよ」と、道具を園児たちに近づけた時、私は気づいてしまったのでした。子どもたちが、マジックなんて全く興味ないことに。

「裏はどうなってるのかな、本当にタネはないのかな」なんて調べようとする子は一人もおらず、みんな大喜びで道具に触れようとした。変なスーツのマジシャンが嬉しくて、差し出されたマジック道具が嬉しくて、大騒ぎして触ろうとしていた。
彼らはきっと最初から、タネなんてどうでもよかったのです。

マジックは、常識を破るから不思議で面白い。
椅子が浮かび、花が次々に現れてビックリするのは、常識ではあり得ないことだから。気持ちよく騙されて、気持ちよく常識の枠を外されたい人たちの楽しみ。

子どもとは、常識の外に生きてる生物。道端でネコが「やあ、こんにちは!」と話しかけてきたら「あ、こんにちは」と、きっと返せる。「ネコが言葉をしゃべるわけがない! インチキだ 」と疑うのは、大人だけ。

彼らはビックリなんてしてなかったに違いない。大人たちが「見た? 不思議だね!」と楽しそうに笑うから、それに合わせて喜んでくれてたんでしょう。優しい。
子どもは、楽しいことが好き。楽しそうにしている大人を見るのが好き。人が楽しむ姿に、心から楽しくなっちゃう。人間できてる。器がデカい。
大人って、なんてつまらないんでしょうか。本当につまらない。
常識にとらわれて常識から抜けられなくて、でも常識が結構好きだったりもする。本当につまんないね。

マジックショーは大盛況のうちに終わりました。大人も子どももいっぱい楽しんだ、良いショーでした。





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