日々のこと 0905

多数決ってくだらないと思うんです、ほんとに。
さっき、このライブハウスに向かう地下鉄に、車いすの人が乗ってて。
車いすの人、介助の人、俺、おじさん、たまたま４人の空間になっていた。
車いすの人はトンネルに入るたび頭をガンガン窓に打ち付けてた。俺は「暗闇でそうしたくなる気持ち、ちょっと分かるなあ」と思って見てた。
同じくそれを見てたおじさんが、わざとらしく「チッ！」と舌打ちした。
その気持ちも分からなくないけど、でも「チッてなんだよ。健常者の価値観だろ」とも思った。
だから、俺もガラスにガンガン頭を打ち付けてみたんです。
そしたら、車いすの人がニコッと笑ってくれたの。
その瞬間、２対１になった。
ちょっとした自分の遊び心で、多数決は２対１になったんだよね。あ、その程度なんだなって。
何が言いたいかというと「頭、打ち付けていこうぜ！」ってことです。

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夏のはじめに見た、マヒトゥ・ザ・ピーポーさんのソロライブ。
曲を終え、この話をし、またすぐ次の曲に入った。ふとした瞬間の出来事をこういうふうに自分の中で結ぶ感覚が好きだなと思い、帰りの電車でメモした話。を、忘れないように今書いた。

どうして彼が急にその話をしたのかは分からない。もともと彼の中に何らかの思いがあったんだろうと想像する。
強そうに見えるものたち、強そうな気がするものたちに飲み込まれそうになるたびに、私はこの話を思い出していきたいなーと思っています。