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『シュシュシュの娘』2021.9.5根矢涼香さん舞台挨拶レポート@シネマスコーレ

『シュシュシュの娘』丹治紗枝子役の根矢涼香さんによる舞台挨拶。本編でもスタイリストを務めた小宮山芽以さんのコーディネートで登場した根矢さん。根矢さんの来館は4作目・4回目となるシネマスコーレのトークをレポートします。
(2021年9月5日・MC:坪井副支配人)

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― この映画のことは、どこで知ったんですか?

ツイッターで、入江さんがイライラしてるツイートを見ました。「ちくしょう、撮影が飛んだ」とか(笑)。その後にオーディションの応募の話が流れてきたのかな。いろいろとご縁が重なってメールを送りました。

― オーディションはどうでした?

書類審査の書類もかなりの分量でした。好きな映画や本、なぜ自主映画をやりたいのか…。項目が細分化されていて、入試の気持ちで書きました。2500人の応募に全て入江監督が目を通し、リモート面接の後、最終審査でようやく対面。キャストの方とかわるがわるお芝居をして「どうしたらこの役がもっと面白くなるか?」とディスカッションしました。ピリついた感じで始まり、緊張感が漂っていましたね。

― 実際の撮影はどうでしたか?

始まったらあっという間でした。夏の撮影で21日間くらいで、私は福田さんと二人のシーンなので3日間くらい。面白くなければカットされる勢いで、ドキドキしました。自由にやらせてもらえるんですが要る要らないはハッキリされていて、気づいたらサンダルを投げ飛ばして終わりました。あれがクランクアップです。紗枝子が鬼のような形相で去るのは、現場で入江さんが足してくださったカットです。このシーンはなくなっちゃうかなと思ったら、すごい顔が残ってました。

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― 役にぴったりでしたね。あの衣装はどうやって決めたんですか?

衣装合わせの段階で、入江さんから指定がありました。ドンキホーテの化身みたいな(笑)。でも設定は「不動産屋」と書いてある。「不動産でこの衣装、どういうことでしょう」と話したら「なんでしょうね」と返ってきたので、自分なりに考えて「実家がお金持ちで親の事務所を手伝いながら広告収入を得ている。福谷では意外とYouTuberは儲かる。気楽だけどPCに強い」という設定(笑)。想像を当てはめて作っていきました。

― 忘れがちですが不動産屋なんですね。自主映画は自由さもあると思いますが、どうでしたか。

どちらかというと自主映画は「お金がない、時間がない、余裕がない」の3原則ですが、それはあまり感じなかったです。休みもとってくださったし、学生スタッフに教える時間もあり、私が見てきた自主映画では見られなかった光景かなと。自主の良いところと、入江さんが取り入れたいと思ったところが組み合わさっていた印象です。でも「自主映画だな!」と思ったのは、宿泊先が入江監督のご実家だったことです。

― それは、すごく自主映画ですね(笑)。

お父様とお母様は、入江さんが『SRサイタマノラッパー』を撮る頃からずっと見守ってきたのかなと泣けてきて(笑)。壁に『SR』の集合写真があったり、私の寝ていた部屋が「安藤サクラさんと山田真歩さんが寝てた場所だよ」と言われて「ファンの聖地巡礼!」と興奮しました。私がこの仕事をしていられるのも、周りに理解者がいるからだと改めて思いました。画面に映っている以上にいろんな方のご厚意が集まっています。撮影前から気持ちが溢れてしまいました。

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― 映画が完成して、今はどうですか?

もっともっと届けたい気持ちがあります。本来はコロナが落ち着いている前提で、皆でミニシアターに光を当てることを目的にしていたので、個人的な思いとしては行ったことのない場所へもっと行きたいし、届くはずの人に届けたい思いがあります。周りの友だちも舞台がなくなったり撮影が止まったりしているので、上映できているだけまだ良いとは思いつつ、悔しい炎が燃えています。

― 映画は映画館で完成しますから、このタイミングで根矢さんに来てもらえてよかったなと思います。

名古屋の映画文化はすごいです。映画に対して温かい。こういう機会をもらえるだけで嬉しいです。映画が届いた実感も頑張りたいと思う気持ちももらえるので、また映画と一緒に戻ってこようと思います!

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舞台挨拶の最後には花束と、坪井さんチョイスのブルーレイセット(『大福星』『リアリティ・バイツ』『ビートルジュース』)をプレゼントされた根矢さん。お誕生日おめでとうございます!

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『シュシュシュの娘』まだまだ全国公開中!





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