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かっこわるい人

ここ三週間くらい、久しぶりに忙しめに過ごして、ちょっとくたびれ気味です。お店お手伝いがまあまあ多く入ってたし、いくつか演奏予定もあり、あと、友だちが出版する予定の原稿に目を通して意見する、というタスクがありました。原稿チェック、やり始めたら異様なほど集中してのめり込んでしまう自分がいて、果たしてどの程度の作業を求められているのか友だちと電話で意見をすり合わせてから改めて取り組んだのですが、それでもなかなか時間も労力もかかってしまい、けど非常にやり甲斐あったし結果として喜んでもらえて「仕事にできるんじゃない?」とお褒めの言葉まで頂けて、一生懸命やってよかったです。ブログの文章をかくこともそうだけど、昔から言葉に対する集中力だけは人一倍あるみたいで、文字処理能力も早いので(ただし喋りには結びついてない…)、校正の勉強しようかなと思ったこともあったけど親に止められて図書館で働き始めたんでした、そういえば。大学の卒研発表のときも、内容はともかく、原稿の文章自体はほとんど直すところないと先生に言われた記憶もあり。次の本のときはギャラ出すよと友だちが言ってくれたし、ひょっとして、そういう道を考えてみてもいいのかもしれない。

違う言い方をするならば、それはもう、極端に頭でっかちなんで、音楽は大好きだし曲作ったりも何とかできるけど、人前でしかも一人でパフォーマンスするような器じゃないよなーとは我ながらつくづく思うんです。出演者オーラはゼロに等しい。誇張ではなく。5日前に、ここ十年ほどちょいちょい演奏させてもらってるお店でエントリー制のライブに出演して、自分を観に来てるお客さんいなかったし、なるべく構えずにやりたくて、試しにセットリストを決めずに演奏し始めたら、一曲目の途中で一緒にバンドやってもらってた友だちと店長の奥さんが入ってらしたので、かえって動揺して肩の力が入って喋りもしどろもどろになってしまい、我ながら情けない出来になっちゃいました…。最近、ヨガの瞑想的な要素にも意識が向いていて、演奏にもプラスになるんじゃないかなーと試行錯誤しつつ、まだほんのとば口に立ったばかり、そう簡単にうまく行くもんじゃーなく、まあ何事においても時間がかかる質なので、気長にやろう。音楽が好きで音楽に救われてきたので、たとえ何につながらなくとも、音楽で音楽に愛を返せたらってことなのかも。自己表現云々というより。

学生のときに司書の資格をとって就職したり、あるいは図書館で働かずに三十前に校正の仕事はじめてたら、安定した人生を送れてたかもしれないけど、視野はもっとずっと狭いままだったかもしれない。蛇行して寄り道ばかりの人生だけどせめて楽しんで歩きたいな。小学校4年生くらいだったか、ほとんど記憶は残ってないけど、何故だか演劇クラブに入ってたような憶えがあります。自分というフィルターを通して言葉を発することに興味があったのかもしれないし、弾き語りに四苦八苦してる今につながる芽の一つだったようにも感じます。一向にスマートになれない、かっこわるい人だけど、そこに喜びは見出せると信じたい。

ちなみに友だちの本はこちらです。深く読み込むことでとても面白い体験ができました。ご興味ある方は是非!


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